第一試合は葛田玖逗夜を柏木梓が打ち破った!! だが、これは柏木梓が一歩、他の選手より先に踏み出しただけである!! 次の試合にコマを進めるのは 柏木耕一か!? 柏木千鶴か!? 同族の闘いが幕を開ける!! ¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥ 「え?え?も、もうテープ回っているんですか? あ、あの私柏木初音っていいます。高校一年生です。 よろしくお願いします(ぺこり)。 ・・・あの試合の事は今でも印象に残っています。 私あの時、最初に耕一お兄ちゃんの控え室に行ったんです。 耕一お兄ちゃんは、『はあ・・・・、気が重いなあ・・・』ってため息ばっかりついてました。 えと、それで私次に千鶴お姉ちゃんのところに行ったんです。 そしたら・・・いつも明るい千鶴お姉ちゃんがすっごく真面目な顔していたんです。 それでジンお兄ちゃんはちょっと苦いものでも食べた顔をしていました。 多分あの時お姉ちゃんは決心していたんだと思います・・・」 校内エクストリーム大会の一週間後の新聞部のインタビューより抜粋 『さああああっ!!次はこの大会屈指の注目カードっ!同族対決、柏木耕一選手と柏木千鶴選手です!』 志保の絶叫アナウンスと共に、耕一が先に入場した。 やはり暗い表情は消え去っていない。 EDGE、M・K、それに一部の一般女子生徒達が、黄色い声を挙げて出迎える。 「耕一さ〜〜ん!!」 「耕一さん〜〜!!」 「耕一先生、がんばって〜〜」 黄色い声が志保の声をも遮らせる勢いだ。 「やれやれ・・・大変な人気だな。」 ジンが呟いた。それを聞きとがめたセリスが彼に近寄る。 「何だ?今更ヤキモチか?」 からかうような口調でそう言ったが、ジンは思い通りの反応を示さなかった。 苦い表情のまま、闘技場を見つめている。 耕一はさほど歓声を気にせず、小走りで闘技場に入ると、もう一人の鬼・・・柏木千鶴を待った。 『続いて柏木千鶴選手の入場!!』 今回は一回戦の様なことも無く、極普通に千鶴は入ってきた。 一転して先ほどの客がブーイングに変わる・・・と思いきや、 ブーイングをするのは恐れを知らない女性、二名のみ。 ・・・誰かはもう言わずもがな(笑) 「は〜〜い、皆のアイドル、柏木千鶴よ〜〜☆。」 先ほどのシリアスな表情は欠片も無く、白衣にフリル(!)をつけた彼女は。 くるっと一回転しながら、闘技場の周りの観客にアピールする。 そして、回った後ぴしっと耕一を指差した。 「耕一さん・・・どうして’愛し合う’二人が戦わなければならないのでしょう。」 そう言ってヨヨヨと泣き崩れる真似をする。 が、あっさり立ち上がると、 「けれど、これも宿命・・・私は耕一さんを倒し、耕一さんと幸せな生活を送ります!」 って矛盾しているぞっ!! もちろん全員面と向かってツッコまない。心の中で思っているだけだ。 耕一は何だか泣けてきた。 「そう・・・耕一さんの為にっ、私たちの新婚生活の為にっ! 耕一さん・・・あなたを・・・殺しますっ!!」 (も、目的に邁進しすぎて過程を見失っている・・・、ああ、本気だよ千鶴さん・・・) 耕一は頭を抱えた。 (こうなったら・・・試合開始するなりの降参しか・・・) ちょいちょい、ただ一つの脱出方法である作戦を考えていた耕一は肩をたたかれた。 振り返ると其処にはアフロな黒子が・・・ 「ああ、デコイくん・・・なんだい?」 デコイは無言でルール’追加’用紙を見せた。 「ある一定数のダメージを負っているとみなされないと、降参は認められません。 ただし、間接技による降参は除きます・・・・・・ってえええええええええええええええ!!」 耕一は最後の目論見も崩され、茫然自失とした状態で試合を迎えようとしていた。 「耕一さ〜ん、あんな女に負けちゃ駄目〜〜!」 「そうです〜〜、私と幸せになるんだから〜〜!」 相変わらずこの二人のみ実に好き勝手に・・・ 千鶴は二人を無視しながら言った。 「あんな・・・小娘どもに惑わされているあなたを救うためにもっ!!」 かちん トンカチで鉄板を力いっぱい殴ったような音が、観客には聞こえた・・・気がした。 「な、なによ〜〜〜、顔だけ老けてて、胸は子供のくせに〜〜!」 「そうよっ!年増!!」 ぴきっ!!! 南極の流氷を力いっぱいゴールデンハンマーで殴りつけた音が・・・ 「ふ、ふふふ・・・胸しか能のない小娘と胸無しのちび娘め・・・」 ぼそっと千鶴が呟いた・・・が、この一切の観客が音を立てていない場面では丸聞こえである。 かちーーーーーん!!! ダイヤモンドをゴルディオンハンマーで(以下略) 「・・・いくわよ、いっせーーのーーで!!」 「「貧乳のオバサン!!!!!!!!!!!」」 ぶちっ!! 運動会の綱引き用の綱を全部撚りあわせて引き千切るような音が・・・(汗) 「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふ・・・・ちょっと待っていただけるかしら?」 そうニッコリ笑って千鶴は闘技場から抜け出し、まっすぐ例の二人のところへ向かった・・・ そして・・・ 「・・・でも私はあれはお姉ちゃんなりの判断だったと思います。 千鶴お姉ちゃんだって、耕一お兄ちゃんと闘いたくなんか無かったはずなんです。 だって、千鶴お姉ちゃん達をようやくの思いで押しとどめて審判の人が反則負けを宣告した時、 これ以上無いくらい満足そうな顔していたんだもん・・・ ジンお兄ちゃんが苦い顔をしていたのも、多分知っていたからだと思います・・・」 以上同インタビューより抜粋 「あの時か?あの時の事はあまり話したくない・・・ だけど俺は・・・俺に・・・千鶴さんは俺にあんな顔をしてくれるだろうか? 千鶴さんは俺と闘う時に悩んでくれるだろうか? 春は・・・まだ遠いよなあ・・・」 初音のインタビュー後のジン・ジャザムとの会話より 柏木千鶴・・・反則負け 柏木耕一・・・不戦勝により二回戦進出 ¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥¥ 何か非常にヤバイ気がするのは気のせいでしょうか?(^^;;; EDGEさん、M・Kさん、ほんっとーーーにすいませんっ!! そしてジンさんもさらにすいません(笑)。 今回は悩んだ結果、この通りになりました。 壮絶なバトルを期待していた方、申し訳ありませんねえ。 感想はその内また掲示板の方に書きますです。 その内ってとこに問題がありそうですが(笑)。http://www.s.fpu.ac.jp/home/s9712056/www/index.htm