体育祭Lメモ「開会式」 投稿者:beaker


空


どこまでも澄み切った・・・蒼い・・・空


この空を見ながら永遠の盟約を僕は交わしたんだ


そう「えいえんは、あ」(ぼがすかどがぐしゃべき)


・・・すいません、ゲームが違いました。


そう!!今日はLeaf学園年に一度の全員集合お祭り騒ぎ(毎日やっているだろーが)


「体育祭」なのである!!


スポーツで流す爽やかな汗!!(と女の子の体操服)


優勝を目指し、協力し合う事で深まる友情!!(と体操服)


燃える漢達の熱い血と汗と涙!!(以下同上)


さあ、君も刻の涙を見るのだ!!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜Lメモ体育祭「開会式」〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




…と言うわけで体育祭には実に絶好な雲一つ無い青空である。
今年の三年生が入学してからはますます怪我人が続出するようになったこの体育祭。
いっそ中止にするべきでは?との声が一部の人間から上がっていたものの、
購買部や生徒会、それに某影の組織の押し切りにより今年も体育祭は開催される事になった。
…もっとも大多数の生徒が体育祭(と体操服)を望んでいたのも事実ではあったのだが。
ただし、体育祭を開く条件として女子の体操服がスパッツにあらず、とゆーのは絶対に秘密だ。
(言い訳:だって葵ちゃんのスパッツなんて想像できないも〜ん)



――女子寮にて


「…うちの学園ってさあ、どーして今時ブルマなんだろうね?」

「もうどこの学園でもスパッツじゃない? やっぱり恥ずかしいよね」

「そうそう、絶対にスケベな先生がいるのよ!! その人がきっとスパッツにしてくれないんだわ」

「あたしもそー思うー」

「嫌だよねー」

「あ、もう集合だよ! 急がなきゃ!!」





…クシャミした人間、取りあえず手を挙げておきましょうね。






特大サイズの運動場に集まった数千人(推定)の生徒達。
体育祭のお約束としてそれぞれ学年ごとに青・赤・緑のハチマキを頭に付けている。
ざわついて開会式を待つ彼らを尻目に一部の生徒が極秘に校舎裏に集まっていた。
そう…暗躍生徒会の面々である(効果音:ばばーん)



「ふっふっふっふっふ…ついにこの時がやってきた…Leaf学園一大イベント体育祭…
我々としては…」
「…やっぱり邪魔するの?」
健やかが含み笑いをしているRuneに尋ねる。
「何を言うか、邪魔するなんて野暮な真似はしないぞ。ちょっと競技を過激にするだけだ。」
「具体的には?」
今度は香奈子がRuneに聞いた。
「運動場にちょっとクレイモア爆雷を仕込むとか動物用の罠を仕掛けるとか
二人三脚で相性の合わない同士をくっつけるとかパンの中に某教師の手作りを忍ばせるとか
嫌がらせはいっぱいあるぞ!!」
「…死人が出ないかなあ?」
「大丈夫でしょ、どーせ出るとしたら一般生徒だし」
ちょっと恐目の事をへーきで言う香奈子だったが
「あ、そうだね。じゃあ大丈夫か」
と、健やかもあっさり納得していたりする。
「あ、しつもーん。私たちは競技に出なくていいの?」
Runeが香奈子の質問に答えようとしたその時、校内放送のチャイムがやけに脳天気に響き渡った。
『みなさーん、もうすぐ開会式がはじまりますよー。
全校生徒はすぐにグランド(グラウンドってゆーのが正式名称でも絶対グランドってなるよね?)に
集合してくださーい。放送部員一年生柏木ちづりんからのお知らせでした〜。
あ、この行事は強制参加で〜す☆ どうしてもサボりたい人は…』
ここから声質がドスが効いた声に変化。
『私を倒してからにしなさい、以上』
・
・
・
・
・
「…という訳らしいぞ。急ぐか」
言われるまでも無くまだ着替えていなかった二人は死ぬ気で走り出していた。




運動場に集合した全生徒がおねおねうだうだしながら整列し、
校長と教頭の長いスピーチ(なぜ「烏龍茶は飲みすぎると体に悪い!」という話になった
のかは聞いていた人間にも思い出せなかった)もよーやく終わった。
スピーチでかなりぐったりと疲労した生徒たちへの次の試練は準備体操であった。


通例体育祭において準備体操は先生と生徒が向かい合ってラジオ体操をすることになる。
ただし一部の生徒のみ代表者として先生側で体操をするのだ。
大抵の場合こーゆー時に代表者として選ばれるのは体育委員である。
だが何でか今回の体育祭の代表者として選ばれたのは暗躍生徒会の三人であった。



それはまあ良しとしよう。



そして柏木千鶴が何故か青いハチマキを頭に巻いて生徒の側に立って準備体操をしていたのも笑って許そう。



だが



だがしかし



何故に柳川先生はエルクゥユウヤ風体操服(平たく言えばブルマ)で決めて準備体操をしますか?



爽やかな笑顔が眩しいね☆



ちょうど目の前にそのもののけが立っていた不幸な組は準備体操の時点で脱落してしまっていた。
他の人間は必死にそれを目を合わせないよう努力しているが、目が合った生徒は次々と
脳殺(悩殺に有らず)されていた。
「…まさかこれもあんたの仕業?」
香奈子が極力隣のエルクゥユウヤを見ないようにしてRuneに聞いた。
「いや、これは単なるあいつの趣味だろ」
これまた目を逸らしながらRuneが答えた。
「…趣味なの?」
「趣味だろ」
と言いつつRuneは三日前柳川先生に女子の体操服を郵送していたのを思い出した。
が、とりあえずそれは忘れる事にした。

「ねえ、Rune。そう言えばこの間第二茶道部(ダーク13使徒の拠点)
から盗み出した綾香さんの小切手はどうしたの?」
…って貧乏な組織(問題発言)のなけなしのお金を奪うなんてっ!
何て酷い組織だ暗躍生徒会!!
「ああ、あれか。あれなら全額垂れ幕に使ったぞ、ほれそこに」
と、Runeは顎で校舎にかかっている垂れ幕を指し示した。
「…生徒会としか書いてないと思うけど?」
香奈子がじーっと眼を凝らして見つめた。
確かにその白い垂れ幕には見事な書体で「生徒会」としか書かれていない。
「馬鹿、よーく見てみろ。生徒会の左にこっそり暗躍と書いてあるだろうが」
「………全然見えないわよ?」
「うん」
「いいか、心眼を全開にして(無茶言うな)よーく見てみろよ」
「(じーーーーっ)」
「(じーーーーっ)」
「…………」
「…………」

「「何にも無いと思うけど…」」
香奈子と健やかが声をハモらせてRuneに言った。


幾人かの精神的外傷者を出して準備体操が終わった後、暗躍生徒会の面々が垂れ幕の元に集合した。
「いいか、この虫眼鏡でよーく見てみろ」
Runeがそれぞれに手渡した虫眼鏡で思い思いに垂れ幕を覗き込む。
・
・
・
・
・
「あっ!!見つけた!!確かに生徒会の横にさりげなくちびっこく慎みやかに『暗躍』の二文字がっ!!」
「はっはっはっは!よくぞ発見した!これは中国は河南省、米粒に文字を書ける書道の達人『陳・馬簾(87歳)』
にわざわざ書いて頂いたのだっ!!」

「…………」

「…………」

「…………」

「…………」

「陳さんは中国でも指折りの達人で…(ちょいちょい)何だ?」
「あのさあ、もしかしてあの掠め取ったお金ぜーんぶこれに使った訳?」
「そうだ、何しろ達人はちょっとやそっとのお金じゃ動かないからな」
「何でわざわざこんなに小さく?」
「だって、悪役が大きい垂れ幕なんて変だろ?」
「でもこんなに小さかったら意味が無いって思わなかった?」

「…………」

「…………」

「…………」

「…………せーの(どがどがどがどが)」
各自思い思いの武器(消火器等)でRuneをタコ殴りにした後、暗躍生徒会は張り切って運動場へ向かった。





一方その頃


「――これが体育祭というものですか…」
「ああ、Dセリオさんは体育祭初めてだっけ?どう、気分は?」
「――はい、何となくですが楽しくなってきますね。ですが……」
「?」
「――ちょっと花火が迫力無いと思います(ニヤリ)」
「……言っておくけど、ここでDセリオさんが花火を打ち上げるなんてゆーのはワンパターンだからね」
「(どきいっ)」
「………………」
「………………(汗汗汗汗汗)」
「………………」
「――み、水戸黄門だってワンパターンだもん!!(だっしゅ)」
「だから何で俺ええええええええええ!!!!!!!?」

ひゅるるるるるるるるる〜〜〜〜〜ぽふ



さらに一方その頃


校舎裏でbeakerとデコイが密談をしていたりする。
「………デコイさん、今日は頑張ってもらいますよ!」
「はい、もちろん!!」
「準備は?」
「えーと胸が大きい人の為にデジタルビデオカメラと………」
「胸が大きい人間は動きを重視しなければいけませんからね」
「もちろん普通の望遠カメラも」
「よしよし」
「後、一部の薔薇の為に使い捨てカメラも」
「カメラが勿体無いですもんね」




もういっちょ一方その頃


「うわっ、秋山!! なんであんたがここに……?」
「見ての通りだ」
三年生たちの元に袋詰めにされた秋山登が届けられた。
おでこに「引き取ってください(二年生一同)」と書いた紙がぺたんと張ってある。
「あんた、何をしたの………?」
「いや、俺は本来なら三年生だからさ、と言う訳で梓ぁぁぁぁぁ!!!(だきっ)」
「きゃーーっ!! ……って止めんかーい!!!!」
梓の鉄拳が秋山をえいえんのせかいにまでぶっ飛ばしていった。
「し〜〜あ〜〜わ〜〜せ〜〜!!!!!!!!!」
いや幸せならいいんだけど。




二年生の方は西山英志が大量に鼻血を出して寝込んでいたり、
悠 朔とハイドラントが互いにげしげしやりあっていたりする他は至って平穏だった。
「ようし、みんながんばろー!!」
沙織が掛け声と共に「えいえいおー!」と拳を突き出した。
二年生全員(一部除く)が負けじと拳を突き出す。
こっそり一年生の風見ひなたも「えいえいおー」とちっちゃく拳を突き出していたのは内緒だ。



その一年生の方はと言うと………

「ここは一年生なんですけど?お・ば・さ・ん?」
「何ですってぇ!! きぃーーーー!!」
えーと………ほっとこうっと。


ともあれそれぞれの志を胸にして(主に邪な心)体育祭は幕を開けるのでありました〜(ちゃかちゃん)




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うーん、あまり良い出来とは言えない(苦笑)
まあ「二人三脚」で挽回すればいいや(おひ)。

えーと場所の補足説明。
他の高校がどんなのだったかは知りませんが、ここは我が母校の例を参考にしたいと思います。

・一年生(青)、二年生(赤)、三年生(緑)がそれぞれ分れて固まっている。
・運動場をぐるりと取り囲むようにしておのおのが自分の席に座っている。


点数ですが、どーせLeaf学園ですので校舎の壁に設置された電光掲示板にでも表示されている事にしましょうか?(笑)
それでは次の競技の方、よろしくお願いいたします(ぺこり)。