エントリーLメモ「誰も考えなかったであろうペア」 投稿者:ディアルト
「というわけで私と混合テニスに出てもらえませんか?」
「「「はぁ?」」」

 ここは茶道部。
 Dマルチと楓と西山がのんびりとお茶を飲み過ごしていると久しぶりにきたディアルト
がDマルチにそう言いだした。
 あまりのことに3人とも声が出せなかった。
「ディアルト。何が『というわけ』何だ?
 第一確か葵ちゃんが好きなんじゃなかったか?それがなんでまた・・・」
 いち早く復活した西山が多少疲れた声色で聞いてくる。
 誘われたDマルチも西山の隣に座っている楓も同意の意味で肯く
「そうですよ。私は葵ちゃんのことがすきです。
 けど、今回は大事な使命があるんです・・・」
「なんだ、その使命って?」
「それは・・・・」
 3人が興味深げにディアルトの言葉を待っている。
「ティーさんと葵ちゃんを温泉旅行に行かせるわけにはいかないじゃないですか!!」
 ずべっ!
 あまりのくだらなさにDマルチは手に持っていた湯飲みを飛ばし、それが前に突っ伏し
てしまった楓ちゃんに当たりそうになるのを間一髪で西山が防ぐ。

「あれ?みなさん、どうしました?」
「お、おまえなぁ〜 そんなことのために出場するのか?」
 ほとほと疲れ果てた声で訊ねる。
「もちろんです。ティーさんは知らなかったと言ってましたが、知らなくても賞品が変わ
る訳じゃないですからね。絶対に優勝させるわけにはいきません。」
 すでに優勝したら一緒にいくものだと決めつけてるディアルトである。
「まぁ、それはいいが・・・ なんでDマルチなんだ?」
「そ、それは。綾香さんは悠さんと出るらしいですし、坂下さんはbeakerさんと組むでし
ょうし、楓(ギロッ)さんは西山さんがいらっしゃいますから・・・ そうなるとDマル
チさんぐらいしか頼める人がいないんですよ。」
「ふ〜ん。ところでテニスの経験は?」
「一応中学の時に軟式テニスを少々・・・」
「場所は?」
「前衛でした」
「試合経験は?」
「球技大会での試合でしたら・・・」
「ふぅ〜 らしいがどうするんだ?」
 それを聞くとDマルチは考え出した。
 もしへーのきとDセリオを温泉に行かせれば少しは関係が変わるかもと(爆)
「──いいですよ。ただ、優勝したとき、賞品を頂けますか?」
「構いません。あくまで私の目的はティーさんと葵ちゃんの温泉行き妨害ですから」
「──わかりました。それでは一緒に頑張りましょう。」
「はい」

 こうしてディアルト、Dマルチペアが誕生した。
 後ろに仲良く呆れ果ててる西山と楓を残して(笑)

http://www.iris.dti.ne.jp/~dialut/souko.htm