Lメモ仮眠館業務日記 「驚愕の新事実発覚!? 前編」 投稿者:幻八
 仮眠館テラス。
「くぅ〜〜・・・」
 いつも通り、何の問題もなく寝ている幻八。
 ・・・よく寝るな、ホント・・・
「幻八さんいますか?」
 やがて出入り口からとーるが入ってくる。
「・・・ふに・・・ってとーるか」
 その声に幻八が起きて、とーるに声をかける。
「・・・また寝てたんですか?」
 椅子に腰掛けながら呆れた口調で話す。
「暖かくてよく寝れるぞ」
「・・・そういう問題じゃないでしょう・・・」
 幻八に答えに脱力しながらも言い返すとーる。
「で、何か用か?」
「そうそう、まやさんに用があるんですが・・・相変わらず元気ですか?」
『元気よ〜、もうこれでもかってぐらいにね』
 とーるの質問にまやが元気に答える。
 ・・・とーるはまやの事を知っている数少ない人間だ。
 そんなとーるがまやに用があるとは・・・
「元気過ぎるってさ」
「そうですか、それでは率直に聞きます。 まやさん、身体を持ってみませんか?」
「『・・・は?・・・』」
 とーるのいきなりな質問に間抜けな声ではもる幻八とまや。
「ですから・・・」
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・と言う訳なんです」
 お茶を啜っていた幻八は湯飲みをテーブルに置く。
「なるほど・・・HMのボディが他の意識で操作できるか・・・か」
「ええ、それで打って付けだったのがまやさん・・・と言う訳です」
 簡単に言うと人間の頭脳をHMのボディに写してそれで動くかという実験である。
「ところで・・・・・・話したのか?」
「えっ、何をですか?」
 低い声でぼそっと聞く幻八に対してとーるは
「まやの事・・・話しやがったのかぁぁぁぁぁぁ!!」
「ああっ、幻八さん何をぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
 幻八切れて戦闘開始。
 ・
 ・
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 でもって・・・
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「まぁ、秘密にはしてないから・・・いいか」という幻八の一言で戦闘終了。
 そりゃもう、実にあっさりと。
「げ、幻八さん・・・単に暴れたかっただけですか・・・?」
 その通りかも知れない。
 ただし、ぼろぼろにされたとーるはいい迷惑だったが。
 ついでに言うと仮眠館テラス部分が一部損壊。



 朝、学園が始まる時間帯。
 学生達が集まる時間。
 そこでは・・・
「喰らえっ、ストナァァァァァサァァァァンシャァァァァイン!!!」
「しつこいです、ファイナルガーディアン!!」
 いや、みなまで言わなくても分かるだろう。
 ・・・いつも通りの光景が繰り広げられていた。
 やがて・・・

キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン

 チャイムの音と共に終結を迎える。
 残っていた生徒も遅刻をしたくないために慌てて校舎に向かっていく。
 そして訪れる静寂。
 そんな中・・・
「幻八さん、授業サボるのはいいですが巻き込まないでくださいよ」
「今回は付き合えって・・・色々と話があるんだから」
 校門の所に幻八ととーる・・・そして1人の少女が立っていた。
「で、わたしはどうすればいいの?」
「ああ・・・その辺うろついてて構わないぞ」
「りょーかーい」
 少女の質問に気楽に答える幻八。
 てとてとと小走りに校舎に向かって走っていく少女。
「さてと・・・仮眠館にでも行くか」
「あの・・・授業・・・幻八さ〜ん」
 ずるずるととーるを引き摺り仮眠館のある方に向かっていく。


「・・・それにしても久しぶりに身体なんて持ったわねぇ・・・」
 少女は授業中の校舎の中を歩いていく。
 時々ドアの窓から授業中の教室を覗く。
「ふ〜ん・・・いつも幻八と寝てたりしてるから分からなかったけど・・・
こんな感じに授業って行われているのね」
 授業中であり、廊下にはほとんど人がいない。
 その中をゆっくりとした足取りで歩いていく。
 やがて目的の教室の前にまでくる少女。
「あっ、ここね」

ガララララ

 教室のドアを躊躇なく開け、教室中の注目を浴びる。
「・・・誰だね、君は?」
 授業中であった教師は突然入って来た少女に不愉快な顔で質問する。
「あ、わたしは幻八の代わりなので気にしないでください」
 そう言い放つとすたすたと歩いていき、幻八の席に座る。
 教室中の注目を集めているのに気にしている様子がなく、にこにこ顔だった。


 そのころ、とーると幻八は・・・
「・・・影技のシナリオが遅れ気味なんですか?」
「仕方ないだろ・・・こっちも必死にやってるんだがなぁ・・・」
 仮眠館上映作品の影技Lについて話し合っていた。


 そして休み時間。
「ねえ、君って新入生?」
「幻八さんの代わりって言ってたけどどういう事?」
「名前はなんて言うの?」
 当たり前の事だが教室にいた生徒から質問攻めにあっていた。
 困った顔をして黙って聞いていた少女だがやがて立ち上がり、
「ちょっと用があるので御免ね〜」
 と、そそくさと逃げるように教室を出ていった。
 机に集まっていた生徒たちは逃げられた事によりしばらく呆然としていたが、
いくつかのグループに別れ、色々としゃべりあっていた。
 その様子を黙って見ていたのが幻八の席の隣に座っていたエリア。
 その顔はなんとなく不機嫌そうに見える。
 ところで少女はと言うと・・・
「ふ〜ぅ、まさかあんなに質問されるとは思わなかったわ・・・」
 逃げ出した後、幻八がよく行く屋上へとたどり着いた。


 さてさてその頃の2人は・・・
「私の剣なんですけどね・・・」
「なんだ、まだ考えていたのか?」
 とーるの新たな剣について話し合っていた。


 再び授業の時間となった。
 チャイムが鳴るのと同時に今度はこそこそと戻ってきた少女。
 何人かがそれを見つけたが教師が入って来たために質問は出来なかった。
「まったく・・・身体を持つって言うのも大変ね」
 ぶつぶつと独り言をしゃべっている。
 声が低いので聞き取れるのはほとんどいないだろう。
 授業自体は大した事もなく進んでいく。
 やっぱり幻八の出席確認の時には色々とあるがどうやら些細な問題で
片付けられていた。
「ほんと・・・改めて考えるとすごい学園ね、ここは・・・」
 机に伏せっていつもの幻八と変わらない行動をする少女。
 そんな少女を隣の席にいるエリアは不思議そうに見ている。
 生徒の意識が授業に集中していないせいか思ったより早く授業が終わった。
 それと同時に少女の席に集まる生徒たち。
 ・・・だったが、
「質問は受け付けないの〜、ごめんね〜」
 と窓から飛び降りていた。
 何事もなく着地してダッシュでどこかに走っていく少女。
「う〜ん・・・これ以上は逃げ回る事は出来ないわね・・・」
 校庭の木々の影に隠れて考え事をしている。
「このままじゃ何も出来ない・・・どうしようかしら・・・」
 しばらく考えていたが、やがて
「そうだ、こうすればいいのよね!」
 と、何かを思い付いたらしく明るい表情になった。


 なんとなくその頃・・・
「ところで・・・その黒い翼なんですが・・・」
「これか? これはある人の形見なんだ・・・」
 今度は幻八の持つブーメラン、黒い翼の話になっていた。


 なんだかとっても明るい顔で教室に戻ってくる少女。
 教室にいた誰しもが「一体何があった!?」と不思議に思うほどの明るさが全身から
溢れていた。
 そのまま奇妙な空気に包まれたまま時間が過ぎていく。
 そう、そりゃあ時間が進むのは当たり前だから当然ですが。
 とにかく、気がつくと授業が終わっていた。
 それと同時に今度こそ、っと意気込みを感じさせるぐらいの気迫を持った連中が
幻八の席にいる少女に向かっていく。
「で、あなたの名前はっ!?」
「幻八さんとは一体どんな関係が!?」
 などと言う次から次へと質問攻めにあう。
「お嬢さん、俺とつきあって頂けないでしょうか?」
 少女の手を握りながらいきなりナンパしているのは名実ともに学園随一のナンパ師、
YOSSYFLAMEだったりもする。
「え〜と・・・わたしの名前はねまゆらって言います」
 人差し指なんか立てながら答える。
「ごめんねYOSSYさん、幻八とは恋人の関係なの」
 頬なんか赤く染めて爆弾発言をあっさりと言うまゆら。
 ちゃんとYOSSYの手は振り解いているところしっかりしている。












「「「「ええええええええええええええええええええっ!!!!!」」」」×6ぐらい
 長い沈黙の後、集まっていた生徒と聞き耳を立てていた生徒が一斉に驚きの声を
あげる。
 エリアも眼を大きく見開いて驚きを表していた。
 もうまゆらとは誰だか分かっているだろう・・・幻八のコアに宿る人格、まやだ。
 今日一日と言う条件でとーるの持ってきた実験を受けた。
 ・・・その結果がこれかい。
 ちなみにこの話はその日のお昼の放送で学園中に放送されていたと言う。
 当然犯人は二年のS・Nという女子しかいないが。


 ほんでもってその頃・・・
「どうだ、この学園は?」
「ええ、本当に気に入りました。」
 お茶なぞ飲みながら学園に来てからを話し合っていた。
 こっちは平和だねぇ〜


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幻八:・・・・・・・・・
みゆ:どうしたのあるじ?
幻八:・・・風邪でうなされていたとは言え、なんて物を書いたんだ・・・(後悔)
みゆ:(上を見て)・・・ドえらい外伝ですね(笑)
幻八:いくら頭痛で意識がしっかりしてたとは言え・・・思いついて何の考えも
   無しにここまで書いた・・・
みゆ:後悔先に立たずってやつだね、あるじ♪
幻八:うあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!
みゆ:・・・さらにこれって前編だね♪
幻八:ごはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
みゆ:後編に続きま〜す(ぺこり)