Lメモ私的奇譚「愛と正義の名の下に/孫六を君に(劇場版)」(伍) 投稿者:ギャラ

=========おまけ「Dボックスの暗躍」============



「……おかしいですね」
 来栖川警備保障詰め所。
 DボックスのメンテナンスをしていたDマルチは、画面に表示された数値
を眺めて首を傾げた。
「どうしたんだい?」
 声を聞きつけたか、休憩室で休んでいたへーのきがやって来た。
「いえ、これなのですが――」
 と、Dマルチが画面上のデータの一つを指さして見せる。
「Dボックスさんの記憶容量が、必要以上に圧迫されているようなのです」
「ふーん……」
 と言われても、具体的にどうマズいのかはよく分からない。
 半ば以上はお義理に話を進めるつもりで、へーのきは訊ねてみた。
「ところで、その容量ってどのくらい?」
「そうですね……画像データだとすれば、写真一枚くらいでしょうか」



 ――これから暫くの時を経て、後に『嵐の中の戦争』と呼ばれる戦いが
起こることになる。
 だが、その原因の一つがDボックスの中に隠された一枚の写真データに
あったという事実は……誰にも言えない、ダーク十三使徒の最重要機密で
ある。



========おまけのおまけ「舞台裏の末路」===========



「……って、そう言えば当事者はどこに消えたんだ?」
「ああ、ギャラ先輩でしたらあそこに……って、変な痙攣してるーーーっ!?」
「おい、口から何か緑色の汁垂れてるぞ、ヤバくねぇか!?」
「首吊り自殺? スクープねっ!?」
「ンなこと言ってる場合じゃねーだろっ! 志保、あかり、そっちのロープ
 を……って、もっと絞めてどうすんだっ!」

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 後に、校医のNTTT氏は語る。
「あの時、彼の脳細胞は酸欠によってかなりの部分が死滅していました。
 ……すごいと思いますよ。脳全体のわずか一割の脳細胞だけで、ああして
 学生生活を送れているんですから」

 どーやら、左脳だけあれば問題はないらしい。



========最後のおまけ「タイトルの秘密」==========



「……そーだ、ちちうえ?」
「ん、どうしたんだい、静?」
「んっとね、このL、『孫六をきみに』って書いてあるけど、孫六さんって
 誰だったのかなーって……」
「ああ、それは……」

 きたみちもどる(何故か軽傷。娘の祈りの力だろーか)は、愛娘の他愛
ない疑問に、優しく微笑んだ。

「……彼の本名は、『ギャ・ラ・孫六』だからね」

 ――実は、フランス貴族の血を引く薔薇の名門だったり。
 なお、幼名は『ドットーレ』であるらしい。