俺的Lメモ 諸行無常編   ・・・ 愚者達の宴 ・・・  投稿者:鬼斗原 斬馬
 俺的Lメモ 諸行無常編   ・・・ 愚者達の宴 ・・・

 この日、斬馬は朝早く学校に来ていた。

 AM5:15学園の校門前。

「そうだよ、そうなんだよ朝早くから教室を探せば良いんじゃねぇか、俺って、偉いねぇ」

 誰もいない校門で一人アレッシーのマネをしていた(かなり虚しい)
 それから1時間後、結局道に迷っていた。

「何故だぁぁあぁ、何故道に迷う?」  

 斬馬が苦悩していると、一人の女生徒が向こうから歩いてきた。
 女生徒は斬馬を見ると、斬馬の方へと駆け寄ってきた。

「どうしたんですか?」
 
 一年生らしい青い髪をした華奢な少女がいた。
 少女の目は意思の強い真っ直ぐな青い瞳をしていて吸い込まれそうになる。

 少しの間この少女に斬馬は見とれていた。
 少女は斬馬が何も言わずこっちを見てることに少し戸惑っているようである。

「いや、何でもない、転校したてでちょっと道に迷ってしまってな」
「ええ、わかります。この学園は広いですからね」

 ニッコリと少女は笑った。
 明るく真面目そうな娘だった。

「それでな、2−Bって何処にあるかわかるか?」
「綾香さんと同じクラスですね。大丈夫わかりますよ」

 助かったと喜ぶ斬馬であった。

「すまないが、案内してもらえないか。場所聞いただけじゃまた道に迷いそうだし」
「良いですよ。あっ、でも私これから朝練が・・・・」

 少女が少し困ったような顔をした。

「ふ〜ん、これから朝練か、え〜っと君名前は」
「はい、松原葵、1年です」
「そうか、俺は鬼斗原斬馬、最近2年に転校して来たものだ。よろしく」
「はい、よろしくお願いします」

「松原葵か、良い名前だな」
「ありがとうございます。鬼斗原さんって名前も良い名前ですよ」
「ありがと、それと何て呼べば良いかな」
「そうですね、普通に呼んでもらってかまいませんよ先輩」
「そうか、それじゃ葵は何の部活にはいってるんだ?」

 おひ、いきなり呼び捨てかい。

「良いじゃねえか減るもんでもなし」

 でも、葵萌えの奴等に刺されるぞ。

「うっ、大丈夫だろ。俺、体丈夫だし・・・・」

「あのう、どうしたんですか?」

 葵は、冷汗をかいて焦っている斬馬に尋ねた。

「いや、何でもあらへんよまったく漏って平穏です。ハイ」

「はぁ、そうですか」

 かなり言動が変な斬馬であったが、葵はあえて突っ込む事はしない事にした。 

 そこで、気を取りなおして斬馬は葵のクラブの事について尋ねた。

「えっと、私は格闘部に所属しています」
「格闘部かそうだ、どうせ授業が始まるまで暇だし、格闘部を見学させてもらえるか?」

 斬馬授業が始まるまでの暇つぶしを見つけたようである。

「ええ、歓迎しますよ。じゃこっちです」

 そう言って、斬馬と葵は格闘部の部室へと向かった。
 
 
 格闘部への部室へと入る。

 何故か人は一人もいなかった。

「なぁ、松原さんよ、今日朝練は無いんじゃねぇのか?」
「いえ、そんなことありませんよ。」

「それは何故?」
「ただ」

「ただ」
「ただ、私達が来たのが早いだけですから」

「なるほど、それは盲点だった」

 斬馬は納得した様だった。

 確かに、まだ6時過ぎ早いと言えば早いのだろう。
 そうこうしている内に、少しずつ人が来始めた。

「おはよう、葵何時も早いわね」
 
 一人の少女が葵に話しかけてきたようである。
 斬馬は何気なくそちらの方を向いた。
 そこには艶やかな黒髪のロングヘアで、猫科の肉食獣を連想させる目をした美しい少女がいた。

「あっ、綾香さんおはようございます」
 
 それに気づいた葵は綾香に挨拶をした。
  この少女は来栖川綾香という名前らしい。

 斬馬はと言うと、来栖川綾香に見とれていた。
 いわゆる一目惚れって言う奴なんだろうかこれは、って感じで見とれてるんだよなコイツ。
 綾香は斬馬の変に熱い視線に気づいたらしく、葵に誰なのか尋ねた。

「ええっと、こちら最近ここの2年に転校してきた鬼斗原斬馬さん。
  で、こちらが格闘部の部長で来栖川綾香さん」

 葵が二人に簡単な紹介をした。

「よろしく鬼斗原君」

「こ、こちらこそよろしく来栖川さん」

 斬馬は少し慌てたように綾香に返事した。

「綾香でいいわ」

「そうか、じゃぁ俺も斬馬でいい」

 斬馬の顔が少し赤かった。

「所で、斬馬はなんで格闘部に入るのかしら?」

 綾香の問に斬馬は少しバツが悪そうに答えた。

「ああ、なんだそのこの学園広すぎるだろ。それで道に迷ってな、ちょうどそこにやって来た松原さんに
 道を尋ねたんだが、また道に迷いそうだたんで教室まで連れて行ってもらおうと頼んだら、クラブの朝練
 があると言うので終わるまでここで暇を潰させてもらう事にした。」

「まぁ、ここの学園は広いから道に迷うのは判るけど、一体今日は何時から学園に来ていたの?」

「う〜んと、だいたい五時くらいからかだな」

 少し、斬馬は考えていたようだが綾香の問に答えた。

「5時ですって、まっいいわ。で何処のクラスなの?」

 少し、綾香は頭痛を覚えたが出来るだけ気にしない事にした。

「2−B」

 何故綾香が頭を押さえているが、斬馬は然程気にせず綾香の問に簡単に答える。

「なんだ、アタシのクラスじゃない。それじゃアタシがつれていってあげるわ」

「そうか、頼む」

「ええ、任せなさい。葵良いわね」

「それじゃお願いします、綾香さん」

 そうこうしてる内に話はまとまったようである。

 それから、斬馬は大人しく格闘部の朝練を見学していた。
 暫くして、朝練は終わった。

「じゃ行くわよ。斬馬」

「ああ、いま行く」

 制服に着替えた綾香に連れられて、斬馬は教室へと向かった。
 これから起こる惨劇を知らずに・・・・

 暫く行くと、2−Bの教室が見えてきた。

「ここが、あたし達の教室よ」

「そうか覚えた、問題無い」

 斬馬は綾香に素っ気無く答えた。

「まっ良いけど、また道に迷うんじゃないのよ」
 
「大丈夫だ。一度覚えた道は忘れないから」

 ならば、何故道に迷うかと言うと、道を覚える暇なく逃げ回っていたりしていからである。
 それゆえ、覚えている道が途切れ途切れで直ぐに分からなくなるにである。
 だから、一度覚えたら道に迷う心配は無いのである。たぶんな・・・。

 斬馬と綾香は教室に入っていった。

「おはよう」

「おはよう」

 綾香と名も知らぬ少女達が挨拶を交わしていた。
 そこへ、一人の少年が近寄ってきた。

「よう、おはよう綾香」

「おはよう浩之」

 少年の名は浩之というらしい。簡単に言うと陰の薄い元主人公である。

「誰が元主人公だ。現在進行形だバカヤロー」

 ふっ、負け犬が何か吠えてる様だ。

「じゃかましい!!」

「なぁ、綾香あれ何やってんだ」

「いちいちツッコまないの」

 斬馬は綾香に耳打ちして聞いた。
 そして、綾香は斬馬はイキナリ作者に向かって文句を言ってる浩之を無視するようにと話していた。

 運悪く、斬馬が綾香に顔を近づけている所をハイドラントが目撃してしまった。

「き、貴様ぁぁぁぁぁぁ、綾香から離れろぉぉぉぉぉぉぉぉ」

 そう叫びながらハイドラントは右手を斬馬の方へ突き出した、そして。

「プアヌークの邪剣よ!!」

 斬馬は倒れるようにして何とか避けたが、叫んでいた浩之はもろにハイドラントの放った衝撃波を
 食らって美しい命の火を散らせていた。
 まぁ後数分もすれば生返るだろうからほっておこう。

「な、何しやがるてぇめぇ!!」

「ハイド!何するよ危ないじゃない」

 斬馬と綾香は振り向くと、ハイドラントに非難の声を上げた。

「綾香は誰にも渡さん。綾香は私のだ。私のだ。私のだ。私のだ。・・・・」

 一寸イカレ気味のハイドラント(駄々もれ消火栓)はブツブツ呟きながら斬馬達の話しを聞いてなかった。
 って言うか聞けよ、おひ。

「何なんだアレは?」

「ハイドラント・・・ちょっとした知り合いよ」

 綾香は物凄く疲れているようだったが、何とか斬馬の疑問に答えた・・・・・。

「はっはっはっはっ、つれない事言うなよ、マイハニー♪」

「誰がよ、誰が」

 綾香は思いっきり否定した。
 何故か、少し淋しそうなハイドラントだったが綾香は気にしてないようだ。

「っと言う事で死ね」

 朗らかにハイドラントは言うと、その言葉を媒体に斬馬に衝撃波を浴びせた。

「どうわぁぁ」

 何とか斬馬は避けた。

「てぇめぇぇ、お返しだぁぁぁぁぁっ」

 斬馬はそう叫ぶと左腕を突き出した。
 突き出された左腕の手首が下にズレて、そこからハイメガ粒子砲の銃口がハイドラントに向けられた。
 そして、迷わず斬馬は撃った。

「くっ」

 虚を付かれた為、防御魔術が間に合わず防御を諦めてバックステップを踏み体を捻って何とか避けた。

「ちっ避けやがったか」

「な、何でアンタの腕に?」

 本気で悔しがっている斬馬に綾香は口をパクパクさせながら聞いて来た。

「いや、何でって聞かれてもサイボーグだからとしか」

「サ、サイボーグ?」

「貴様、ジン・ジャザムパチモノか?」

 斬馬の答えにハイドラントは斬馬のタブーを口にした。

「テメェ、お前もかお前らもか俺はジン・ジャザムのパクリでもパチモンでもねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 斬馬はそう叫びながら、無差別に攻撃しはじめた。
 
「きゃぁぁぁぁぁぁ」「グワァァァァァァ」「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」「こんなんばっかりぃぃィィ」
 等など、教室では心地よい阿鼻叫喚地獄が展開されていた。

「ふ〜う、一寸スッキリ」

 斬馬は額の汗を拭いながら爽やかに言った。
 教室の中で生き残っているのは魔術で防いだ綾香とハイドラント、どうやって避けた不明な戦場拓壬
 ぐらいで後は大抵が程好く火葬されていた。

「何するのよ斬馬!!」

 綾香は斬馬に非難の声を上げた。

「くけけけっ、けけけっ、誰が誰のパチモンやと俺は鬼斗原斬馬だ!!」

 良い感じに斬馬は壊れていた。

「ジャカマシィィィ、黙れ鉄屑!!」

「誰が鉄屑だ、駄々もれ消火栓!!」

 良い感じにイカレタ二人は方や魔術の構成を編み、方や全ての兵器のセイフティロックを解除していた。

「「死ねぇぇぇ」」

 二人は同時に攻撃を放ち、2年校舎の二階部分が崩れ落ちた。
 綾香はと言うと次の攻撃が放たれる前に安全地帯に避難していた。
 
 しかし、戦場拓壬は逃げ送れて良い感じにぶっ飛んでいった。

「これだけぇぇぇぇぇぇぇ」

 ゴメン、成仏して(結局、良い感じに火葬されちゃいました。)

 そして、二人は戦場を教室から校庭へと移した。

「プアヌークの邪剣よ!!」

「なんの、アームガトリングキャノン!!」

 斬馬は右腕を突き出し、そして腕が二つに分かれ中からガトリングキャノンが出てきた。
 斬馬はハイドラントに向かって撃った。
 
 しかし、ハイドラントの放った衝撃波の方が早く斬馬届いた。
 
「ぐがぁぁあぁっぁ」

「どうだ」

 ハイドラントの放った衝撃波で斬馬は校庭の端までぶっ飛ばされていた。

「やるじゃねぇか、だがなその程度の魔術で倒せると思うなよ」

「ふん」

 斬馬はハイドラントとの距離をとってそう叫んだ。

「俺は長距離支援砲撃用なんだよ」

 斬馬は計15近くのファンネルを飛ばしてきた。
 
「くっ距離を取られたのは失敗だったか」

 そう言いながらハイドラントはファンネルからの攻撃を避けるのに精一杯だった。
 この状態では避けるのに必死で、魔術の構成が編む為の集中しづらいようである。

「ふはははっはははあはっはっはっはっはっ、踊れ、踊れ死のダンスをよ」

 斬馬の目は完全にイッチャッテました。

「テメェが死ねばこれで、綾香は俺のものだ」

 斬馬本音が出てます。

「させるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 ハイドラントは叫ぶが、いかせんこの状態は圧倒的に不利であった。
 斬馬の戦い方は、相手との距離を取ってからの長距離攻撃を得意としてるようであった。
 逆にいえば、斬馬の懐に入れればこっちが有利になると言う事だ。
 今の状態ではファンネルからの攻撃を避けるだけで精一杯で、斬馬に近づく事すらままならない状態だった。
 
 その時である。

「真・魔皇剣!!」

 悠朔の放った真・魔皇剣が斬馬に向かってくる。

「おう、おわぁぁぁぁぁ」

 斬馬は悠朔の放った衝撃波をまともに食らい切りもみしながら気持ち良いぐらい空を舞っていた。
 斬馬の命令が来なくなったファンネル達は地面に落ちて機能を停止したようである。

「貴様に助けられるとはな」

「お前を助けるつもりなど無い。しかし、綾香をあんな新参者にくれてやるわけにはいかんのでな」

 ハイドラントと悠朔が話していると、斬馬が生返った。

「ほう頑丈だな」

「全くだな」

 ハイドラントと悠朔は肯きあいながら、戦闘態勢に入っていった。

「よくもやってくれたな、テメェ等まとめて地獄に叩き落しちゃる」

 斬馬は両腕からハイメガ粒子砲が現れ、そして両腕を切り離した。
 バルバス・バウのごとく両腕を操って攻撃してくる。
 斬馬本人は後ろに下がって何やらしようとしている。
 ちなみに斬馬の両腕は無いままである。
 
「奴に距離を取らせるなよ」

「言われるまでも無い」

 悠朔は一気に距離を詰めていった。
 ハイドラントはそれを援護するように衝撃波を撃ってくる。

「くっ一寸きついな」

 斬馬はそう呟きながら迫ってくる悠朔にマイクロミサイルを放っていた。
 両腕の攻撃はハイドラントがほとんど防いでいる。
 しかも、防ぎきれなかった攻撃を悠朔は簡単に避けてしまっている。

「プアヌークの邪剣よ!!」

 ハイドラントの放った魔術の衝撃波が斬馬の右腕を打ち落とした。

「何ィ、殺られたのか」

 斬馬は少し焦っていた。
 まだ準備が整っていないのに右腕は撃ち落されるは、この二人物凄く息の合った攻撃を仕掛けてくる。
 だんだん斬馬が不利な状況へと追い込まれていた。

「これで終わりだ、真・魔皇剣」

 悠朔が至近距離で放った衝撃波が斬馬を襲う。
 次の瞬間、斬馬は宙に舞っていた。
 この時、ハイドラントと悠朔は勝ったと思った。そして、さっきまで共に戦っていたライバルを葬るため
 の行動に出ようとした時、宙に舞っていたはずの斬馬に異変が起きた。
 それは空中で停止しているのである。バーニアもフカさずに・・・。

「なめるな、これで終わりだ!!」

 斬馬は叫ぶと両肩から長方形の箱らしきものが出てきた。
 その箱の大きさは横に1mぐらいはあるだろうか。
 それを見た二人は「何処から出てきたその箱」と全く同時に呟いていた。
 って言うか気にするな、ナノマシンの恩恵だから・・・多分。

「ギガ・スマッシャー」

 斬馬が叫ぶと両肩の箱から物凄いエネルギーがハイドラントを悠朔に向かって放たれた。

「何ぃ、しまったぁぁぁ」

「避けられん」

 そう叫ぶ悠朔とハイドラントは、物凄い爆発に巻き込まれた。

「これで、俺の勝ちだぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 斬馬がクレーターの中に降りたった。

「勝った・・・」

 斬馬は握りこぶしを作りながら涙を零し勝利を喜んでいた。
 
「これで邪魔者は滅んだ。これで綾香と晴れて公認のカップルにぃぃぃぃぃぃぃ」

 斬馬は叫んでいた。
 綾香本人の意思は完璧に無視している。
 って言うか何時から綾香争奪戦になったんだろう?

「プアヌークの邪剣よぉぉぉぉ」

 勝利に歓喜していた斬馬の後ろからハイドラントの音声魔術が炸裂した。

「何故ぇぇぇぇぇえぇぇぇぇぇぇぇぇっぇぇぇぇぇぇぇぇぇええぇぇ」

 斬馬はそう叫びながら3年校舎の方へ飛んでいった。
 斬馬は校舎を突き破ってジン・ジャザムの教室を爆撃していた。
 
「あぁぁぁぁっ何だ?敵かぁ?」

 先ほどの爆発で眠りから覚めたジン・ジャザムが寝ぼけ眼で荒れ果てた教室内を見回していた。

「痛たたた、よっ、いま忙しいから、今度な」
 
 斬馬は痛みを堪えながら寝ぼけたジン・ジャザムにそう言って出ていった。
 
「一体何なんだ?」

 現状がつかめないジン・ジャザムはもう一回寝ることにした。
 その後、エルクゥユウヤが現れて一騒ぎあったらしいが、そこでジンがどうなったかは誰も知らない。
                             
 
 ・・・・

 ここで問題です何故ハイドラントが無事だったのでしょうか?

 ・・・・

 答えはこちら。

「何ぃ、しまったぁぁぁ」

「避けられん」

 悠朔とハイドラントはそう叫んで、迫り来る膨大なエネルギーを見上げていた。

「悠朔」

「くっ何だハイドラント」

 悠朔は避けることを断念し、ダメージをどう減らすか考えている所へハイドラントが話しかけてきたのである。

「貴様の死は無駄にはせん」

「何だと」

 悠朔が振り返るよりも早く悠朔を向かってくるエネルギーに放り投げた。

「貴様ぁぁぁぁぁぁぁ」

 恨みの篭った声を上げながら向かい来るエネルギーにぶつかった。
 ちなみに転移魔術の構成が間に合いそうに無かったので諦め、
 防御魔術で防ごうとしていたようである。
 ハイドラントはその隙に悠朔とは反対の方に走りながら最大出力で防御障壁を張った。

「タマンカマの玉よぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉ」

 そして、その魔力を含んだ声は魔術師の望む世界へと組替える奇跡を起こす。
 悠朔の犠牲と防御障壁のおかげでハイドラントは直撃は避けたものの、程好く焦げて悠朔と共にクレーターの底に転がっていた。
 
 こうしてハイドラントはギガ・スマッシャーの直撃を逃れたのである。
 斬馬は程よく焦げたハイドラント達を亡き者にしたと思い手段している所を最大出力の衝撃波でぶっ飛ばしたのである。


「ふん、綾香は私のものだ、誰にも渡さん」

 ハイドラントはそう呟いた。

「キ、貴様はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 直撃を食らったはずの悠朔が生返ってきた。

「よく生きていたな悠」

「貴様は絶対に殺す、真・魔皇剣!!」

 悠朔の放った衝撃波をハイドラントはやすやすとかわした。

 そして、ハイドラントが反撃しようとした時、何かがハイドラントに向かって物凄い勢いで迫ってきた。

「うおわぁぁ」

 辛くも何とか避けたが、頬が少し切れていた。
 飛んできたそれは深深と地面に刺さっていた。

 それは『消化器』であった・・・・・。

「「な、何だこりゃ?」」

 二人は同時に呟いていた。

「はっはっはっはっ、駄々漏れ消火栓なに避けてるんだ?お前の綾香だろ」

 斬馬は笑いながらやって来た。

「はぁ〜」

 ハイドラントは意味がわからず間抜けな声を上げていた。

「よく見ろよ」

「何をだ」

「その消化器をだよ」

 悠朔は地面に突き刺さっている消化器を抜いた。そこには・・・・『アヤカ』とマジックで殴り書きされていた。
 それを見た悠朔は思わず吹き出していた。

「ふはははっはっはっはは」

「何が可笑しい貴様等!!」

 ハイドラントは二人が笑っているのが感に触ってキレた。
 悠朔は笑いながら消化器をハイドラントに投げてよこした。

 それを見たハイドラントはそれを見て又キレた。

「貴様らぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

「どうだ駄々漏れ消火栓には御似合いだろ」

「ははは、全くだ。良かったなハイドラントお前の綾香が出来て」

 二人はニタニタ嫌な笑みを浮かべながらハイドラントを見ていた。

「じゃぁっと言う事で、俺達はもう一人の綾香を巡って決着つけねばならないから」

「消化器綾香と御幸せにハイドラント」

 斬馬と悠朔は向こうへと行こうとした。

「貴様等ぁぁぁ、これで良いと思ってるのかぁぁぁぁ」

 ハイドラントはそう身も凍るような冷え冷えした声でそう言うとハイドラントの使える最大級の術の構成を編み始めた。

「へぇ?」

「はいぃ?」

「ガディムの叫びよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉォォォォォォォォオォォォオォォォォォォォォォォォ!!」

 魔術を発動させるための呪文を絶叫した。
 その魔力を帯びた声が途切れることなく、声は爆発的な勢いで音量を増し、凄まじい轟音となり・・・・・
 そして、人間の可聴域を越えて、物理的な破壊の力となり辺りを破壊した。

 ハイドラントの魔術は斬馬が作ったクレーターを中心に周囲300メートルを塵に返していた。

 そして、ハイドラントが一人たたずんでいるだけだった。

「ふっ、虚しい勝利だった」

 ハイドラントの後ろの方でボロボロの斬馬が転がっていた。

「くっ、負けてたまるかって言うか、勝てはしなくとも絶対に負けんぞ」

 勝利を確信していたハイドラントに斬馬はそう言った。

「では、どうするつもりかな?」

「こうするんだよ、マザー・ファンネル全搭載ビット射出、一点砲撃ギガ・クラッシュ!!」

「何?」

 ハイドラントは先ほど使った魔術のせいで、疲れきって動けなかった。悠朔に至ってはハイドラントの魔術により未だ沈黙したままだった。
 斬馬の叫びに答えるようにファンネル達が一斉に生きを吹き返し、搭載されているビットを射出した。
 ビットとファンネルが周囲に展開し、全包囲から目標に向けて一点集中砲撃をした。
 それは、ビットやファンネルから発射されたビームやミサイルが目標に着弾した時の破壊力はハイメガ粒子砲の数10倍になる。

 物凄い爆音が辺りを包み、校庭半分と爆心地に隣接していた3年の校舎が地上から消滅していた。

 そして、着弾地点に居た3人は良い感じで火葬されていた。


 第1回(多分)、綾香争奪戦 In Lefi学園

    勝敗の結果 勝者無し、共倒れ・・・

 こうして、綾香を巡った今回の男達の戦いは終わった。
  新たに新参者の斬馬を加えて、男達の戦いは熾烈を極める。
                  と思う・・・・・多分。

「まったく、何やったんだかあの馬鹿どもは」

 チャッカリ安全圏に避難している綾香は呆れていた。

 この壊れた校舎も明日には直ってるだろう。
 この学園では良くある日常の一コマであるのだから。

 結局斬馬は、教室を覚えただけで授業を受ける事が出来なかった・・・・・。(合掌)

                 俺的Lメモ 諸行無常編   ・・・ 愚者達の宴 ・・・ おわり

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 ジン・ジャザムはと言うと、いわれの無い罪を被せられて千鶴さんにお仕置を受けていた。

「何故だぁぁっぁぁぁぁっぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁ」
      
 ジン・ジャザムの絶叫が辺りを支配していた。
  
    −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ええっとオマケ・・・・

  その翌日

「何で、アンタが居るわけ?」

 格闘部に顔を出した綾香の第一声であった。

「いや、何でって言われても、俺格闘部に入部したらな・・・」

 斬馬は困ったように言った。

「っつう事で、此れからよろしく綾香」

 笑いながら斬馬は無理やり話しを終わらせるように綾香にいった。

「本当に何でここに入ろうと思ったわけ?」

 綾香は斬馬に問いただ出した。

「綾香がいるから、二人で愛を深めようと思って(ハート)」

 ゴスッ、っと心地良い音と共に綾香の放ったストレートが斬馬の顔面に決まっていた。

「でっ?」

 綾香は斬馬に何事も無かったように聞いた。

「ふばぁい、昨日の事で、接近戦を持ち込まれても良いように技術をつけようかと思う今日この頃です。はい」

「ふ〜ん」

 綾香は何だか納得したようなしてないような顔をしていたが、斬馬はきにしない事にした。 

「っと言う事で、綾香早速組み手しよう組み手」

 そう言って、斬馬はいきなり綾香に襲い掛かって行った。
 それから、数秒後斬馬は格闘部の部室の壁に頭から突っ込むこととなる。

「素人がいきなり組み手は無理よ」

 綾香はそう言っているが、突然飛び掛ってこられて動揺したらしく全然手加減していなかった。 
 って言うかそんな事言うなら、素人相手に本気出すなと思う斬馬であった。

                                今度こそ本当に終わり
   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  やっちゃいました三話目。  
 
    また駄文書いてる・・・・・。

   ハイドラントさん、悠朔さんすいません
   こんなキャラじゃなかったりしても、笑って許して下さい。

  っと言う事で新参者の俺ですが、綾香は俺んだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
   誰にも渡さないぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ。(やっぱり壊れてるよ俺・・・)

  ジンさんすみません。

  戦場さんもすみません。
  
   あんな役で・・・取合えず迷わず成仏してください。
   
   表現力に乏しい作者が書いたためこんなんになりましたがこんなんで許してください。
   つう事で格闘部に入部します。接近戦も極めて、打倒ジン・ジャザム!!
   
   そこ、石を投げないで、って言うかそれ岩ですよ!!やめて、んなもん投げないでぇぇぇぇぇ

   ぐしゃ

    ぎゃぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁ

            (岩に潰されて斬馬死亡・・・・・)

                    何やってんだろ俺?(死んでます)