*今回の作品は、かなりの内輪ネタと、チャットのネタが含まれています。 予め、ご了承ください。 朝。今日も本当にすがすがしい朝だ。今日も一日良い天気に恵まれる事だろう。 という事を、台所に立ちながら、きたみちは思った。 とんとんとんとんとんとんとんとんとんとんとんとんとんとんとんとんとんとん リズミカルに包丁をさばく。 ごとごとごとごとごとごとごと 鍋の中身がにこぼれそうになる。 慌てて、火を止める。 「ふっー危なかったー。もう少しで、お味噌汁台無しにするとこだった」 いささか、主夫家業が、板に付いているようである。 食卓に、料理をならべ、一段落ついたとこで、娘の静を起こしに行く。 「相変わらず、朝が弱いようですね」 と、苦笑混じりに呟く。 静をおこし、席に付かせ、楽しい食事の始まりである。 楽しそうに、嬉しそうに、そして何より、美味そうに食べてくれる静。 その表情を見て、(作った甲斐が有りました)と、思わずにはいられない。 食事も終わり、一段落付けた所で、何かを思い出したかのようにきたみちが、 静に言う。 「そういえば、静。ちゃんと、お薬飲みましたか?」 「えぇ〜。あれ、いやだ。静、飲みたくないよぅ・・・」 「いけませんよ、ちゃんと飲まないと。ただでさえ、静は、体が弱いのですから」 やんわりと、諭すきたみち。 「でもぉ・・・」 「むぅ、こまりましたねぇ・・・。飲んでくれませんか・・・」 少し困ったかのような表情をする。こうすると、大概は、言う事を聞いてくれる。 今回もそうだった。 「わかったよ、ちちうえ。飲むからそんな顔しないで」 「そうですか、やっぱり、聞き分けのいい静が、僕はすきだなぁ」 と言って、きゅっと静を抱きしめる。 と同時に心の中で思う。 (いつもは、聞き分けのいい娘なのに、この時だけむずかるなんてねぇ・・・。 やっぱ、静の「力」のせいかな?) 昼時、いつもの通りの喧騒。この瞬間にでも、様々な争いが起こっている。 たとえば・・・ 「外道メテオォォォォォォォ〜!!」 と言って服の中から、キュベ○イのファンネルみたく様々な暗器が飛び出し、 真下の敵を打ち砕いたり、 「カツはいやぁぁぁぁぁぁぁ」 と言って、目の前にいる名もなき生徒Aを崩拳で吹っ飛ばしたり と、まぁ、様々な争いが起こっているわけだ。 そんな騒ぎをよそに、きたみちは、ある人物に声をかける。 「あのう、芹香さん。この前頼んでおいた秘薬、出来ていますか?」 「・・・・・・」 「ああ、できていますか。それは、ありがたい。これから取りに行っていいですか?」 「・・・・・・」 「今お持ちになられている。それはよかった。じゃあ、今いただけますか?」 きたみちがそう言うと、芹香は、ポケットからビンを取り出す。 そのビンは、いつも静に飲ましているモノと一緒である。 きたみちはそれを受け取り、自分の懐に入れる。 「助かりましたよ。このお礼は、いつか必ずします」 「・・・・・・」 「お礼はいいなんて、そんな事言われると、僕の武士としての面子が立ちません」 「・・・・・・」 「ええ、そういう事ですから、また、用事があるときはいつでも言ってください」 と言って、立ち去ろうとしているきたみちに芹香が呼び止める。 「なにか?」 「・・・・・・」 「いつも大変だなんて、そんな事ないですよ。いや、むしろこんな生活をしていて 果たして良いのだろうかと思う事が有りますよ」 と、少し悲痛の趣で語る。 「・・・・・・」 それを、悲しそうな表情で見つめる芹香。 彼女の眼に映るきたみちの姿は、まるで、罪人そのものである。 数え切れぬ罪を背負った罪人。その証に彼の手には「枷」が、はめられている。 眼にみえぬ「枷」。いや、彼女のように、魔力あるものにしか見えぬ「枷」。 彼の手から、その「枷」が外れる日は来るのだろうか? 一方、そのころ静は、謝っていた。汎用人型決戦エルクゥ兵器(爆)こと、 ジン・ジャザムに。 「ジンおにいちゃん、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい〜」 必死に謝る静。その真摯な姿を見て、ジンは戸惑っていた。 というか、振り上げた拳をおろす場所がなくて困っていたというべきか。 まあ、とりあえずその拳は、「たまたま」横を歩いていた浩之にぶちまけたが、 「き、気にする事はないぜ!ロケットパンチの一つや二つ」 と、半泣きの状態で静を慰めにかかるジン。 だが、いっこうに泣き止まず、「ごめんなさい」を連呼する静。 「いや、だからさ、そのう、なんだ、あっ、そうそうまた、生えてくるからさ、 俺の腕」 だが、いっこうに生えてくる気配なし。 気まずい気配があたりを漂う。 「えーと、だから、いや、そのうぉ・・・。うおおおぅぅぅぅぅぅ!!! なんて言えば良いんだぁぁぁぁぁ!!!おれぇぇぇぇぇぇ!!!」 ジンの絶叫が当たりに木霊する。 (「不様よのう・・・。ジン」) 遊輝が、ツッコんだ。 その状況を面白そうに観察(・・・というか、ストーキングといった方が正しい ような気がする)している、秋山。 それを見て、不審に思ったbeaker(只今昼休み中)が声をかける。 「どうしたんですカ?秋山さん。そんなとこで。またストーキングですか?」 「いやなにな、ちょっと、微笑ましい情景がな」 といって、指差す。 指差された方を、beakerが見ると、そこには、泣いている静とそれを、 宥めている(?)ジンを見つける。 「ジンさん、静ちゃんをなかしたんですか?」 といって、懐に手をやる。 「いや、なにな、静ちゃんがジンにじゃれついて遊んでたときに、間違って、 『手動用ロケットパンチ発射装置』を触ってしまって、それから・・・」 といって、笑いが込み上げてきて、言葉にならない。 それを聞いて、beakerは、 (「本当に、超合金みたいな人だナ」) と思った。 また場面を戻して、あれからきたみちは、芹香と別れ、一人で校舎裏を 歩いていた。 黙々と歩く。 不意に立ち止まり、 「さっきから、こそこそと付きまとっている人。早く出てきたらどうです」 と、穏やかに、かつ恫喝ともいえる言葉をはく。 「さすがだな、きたみっちゃん」 「気安いな。この世界でその名を呼べる者は、ただ一人・・・」 「そうかい、なら、俺の顔を良く見るんだな」 「お、おまえはぁぁぁぁぁ!!」 ものすごく狼狽して、あとずさる。 「『東鳩』で、教室のシーンで、さおりん似の女の子に話し掛けている男子生徒」 「人をそんな、長ったらしい名前で呼ぶんじゃねぇぇぇぇ!!」 と、叫んで、思わず息を切らしてしまう男子生徒。 一呼吸ついて、改めてきたみちを見やり、 「久しぶりだな、かつての強敵(とも)」 「ああ、そうだな・・・」 男子生徒と裏腹に、あまり、うれしそうな気持ちではない。 「貴様が来たという事は・・・、いやその前にその腕章は・・・」 「そう、風紀委員のだよ。いや、今はそれは、どうでもいい事だ。 今のおれの、使命は、お前を捕獲する事だ。」 「やはり、『白い家』(ホーム)からの刺客か・・・」 「そう、お前の裏切り行為は、重罪だ。だが、われらが主はそれをお許しになる ということだ。さあ、俺と一緒に来るがいい」 「断る。おれは、もうたくさんだ!あんな、マグロ生産工場(笑)に居たくは ない。もうまっぴらだ。」 といって、腰の刀を引き抜くきたみち。 「だからといって、締め切り破りを許すわけにはいかない。締め切りを破る 作家は人にあらず。犬以下だという事を忘れたか!」 「いやだいやだ、そんな事はもう聞きたくはない」 耳をふさいで、いやんいやんするように体をくねらせる。 「ならば、殺るしかないようだな」と、何かしらの構えをとる男子生徒。 「そうだな・・・」と、刀を構えるきたみち。 真っ先に行動を起こしたのは、きたみちの方だった。 すばやい攻撃を腕で受け止める。 (どうやら、腕になにか仕込んでいるようですね) と、呟くきたみち。 果たして、彼の腕から何かが出てきた。 「鈎棍(トンファー)か」 まさしくそれは、トンファーだった。 「甘いですよ。トンファーは、刀に敗れる宿命にあるのです。そのトンファーも 叩き切ってあげましょう」 「その逆刃刀でどうやって切るつもりだ」 にやりと笑いながら言葉を放つ男子生徒。 「揚げ足を取るんじゃ有りませんよ!」 とさらに切りかかるきたみち。 一進一退の攻防が繰り広げられる。 「次の一撃できめる」と、きたみち。 「同じく」これは、男子生徒。 お互い同時に攻撃する。 その刹那、男子生徒が叫ぶ。 「あっ、そこにナコ○ルと、リ○ルルと、閑○が!」 「えっ、どこどこ?」 きょろきょろと、辺りを伺う。 「いまだぁ!!」 男子生徒が一気に間合いを詰める。 「し、しまったぁ!」 とっさに手がでないきたみち。 男子生徒は、手にしたトンファー体ごと振り回す。 もろにそれをくらい、吹っ飛ばされるきたみち。 薄れゆく意識の中で、 「(アファームド)バトラーかいぃ!」 とつっこんだ。 (続く) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− どもども、きたみちです。この間のチャットの時に思い付いたネタです。 思ったよりは、前置きが長くなりすぎたです。 反省反省。 それでわでわ〜。