−−−Lメモ「試合が終わり・・・」−−− おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!! 外の特設テニス会場から大歓声が聞こえてくる。 きっと今ごろはそれぞれのブロックの第2試合が 始まる頃だろう。 僕は保健室にいた。 そして僕の前には、ベットに横になり静かに眠りについている セリオ先輩の姿があった。 本来なら試合が終わった選手達は待ち合い室にいるはずだった。 試合に負けた選手とてこれの例外ではない。 僕とセリオ先輩の陸奥×セリオペアは皇×エリアペアに敗れた。 この試合は勝てた試合だったのかもしれない。 僕にもっと力があれば・・・ もっと練習していれば・・・ そして何よりセリオ先輩がサテライトシステムを使っていれば・・・。 しかし、セリオ先輩はサテライトシステムを使おうとしなかった。 僕もセリオ先輩に使うようには言わなかった。 先ほど貧血をおこし保健室に運ばれたときセリオ先輩は言った。 「――この試合、私に預けてはいただけないでしょうか?」 この時僕は返事に困った。 一瞬反対しようかとも思った。 でもその考えはすぐに捨てた。 なぜならこの言葉を発した時のセリオ先輩の表情は どこか覚悟をきめた顔つきだったから。 そして何よりセリオ先輩が自らの意志で決めたことだったから。 だからこそ僕は セリオ先輩がサテライトシステムを使わなくとも何も言わなかった。 いや何も言えなかった。 セリオ先輩が自分で決めたことだから。 セリオ先輩が自分の力で何かを模索しようとしていたから。 だからこそ僕は何も言えなかった。 試合は終わり結果は6−1で皇×エリアペアの勝ちで終わった。 外野から見れば実に一方的な試合だったと思う。 セリオ先輩がサテライトシステムを使わないのをやじる声も聞こえた。 テニスの試合は大敗だった。 しかし、セリオ先輩の勝負は圧倒的な勝利で終わったことだと思う。 試合後、セリオ先輩が言ったあの一言 「――私も、楽しかったです…」 この言葉を言った時のセリオ先輩の表情は実に眩しい笑顔だった。 この時僕は試合を犠牲にした甲斐があったと心から思った。 そして同時に、セリオ先輩とペアを組めた事への喜びを感じた。 試合後、満身創痍のセリオ先輩は保健室へ運ばれた。 メイドロボなのに人間より人間らしい彼女。 表情にこそ出る機会は少ないが実に人間らしい彼女。 今日の試合を経てさらに人間らしくなった彼女。 僕の大好きな、セリオ先輩。 自分の力だけで試合をやり遂げたセリオ先輩は これから今まで以上に人間らしくなっていくことだろう。 だけど人間らしくなるということは非常にツライことでもある。 だからこそ今はゆっくり休んで欲しい。 セリオ先輩が自分の力だけで前に進めるようになるためにも・・・。 「本当にお疲れ様、セリオ先輩。」 僕はそう言うと保健室を後にした。 −−−終−−− −−−+++−−−− っと〜、今回はシリアスで攻めてみましたが皆様いかがでしょうか? 今まで完璧に鼻血キャラのギャグキャラで通っていたので よっしーさんがシリアス調の試合を書いてくださいましたので 僕もシリアスで攻めてみました(^^;。 この「試合が終わり・・・」は完璧に僕の創作です。 よっしーさんに書いて頂いた試合を読んでの僕なりの結論なので 全然違うわい! という方はメールでご一報ください(^^;。 それでは、テニスを書いて頂いたよっしーさん、まだ先は長いですが 頑張ってくださいませ。 それでは皆さん、次回作でお会いしましょう(^^)(笑)