テニスLエントリー(靜&良太)前編 きーんこーんかーんこーん 「……じゃ、終わり」 相変わらずのはるか先生の気の抜けた挨拶です。 でも、みんなはもうとっくになれてるようで気にしてません。 「きりーつ、きょうつけー、れいっ」 日直の靜ちゃんの掛け声が響きます。 そして、子供たちはぱらぱらと帰り支度を始めました。 「今日はどうするの?」 「わたし、とっくん」 「ボクもポチと特訓かなぁ?」 そんな話を横で聞きながら良太君はちょっと寂しげです。 「ちぇっ! みんな付き合い悪いよなぁ」 そこに日誌を職員室に置いてきた靜ちゃんが帰ってきました。 「あ、靜ちゃん、日直終わり?」 「うん」 靜ちゃんがにぱりんとこたえます。 「靜ちゃんはテニス大会出ないんだっけ?」 「うん。でも父上が出るんだよ」 「ふーん……」 良太君、何か考え事のようです。 「な、靜ちゃんもさ、テニス大会出ないか?」 「ほえ?」 「だってさ、最近みんなテニスの特訓してて遊べないだろ」 「うん」 「だからさ、オレ達も出る事にして、みんなで特訓しないか?」 (以下の判断はきたみちさんにまかす(笑))