我が氷室を守れ子羊2 投稿者:Rune
<前回までのあらすじかも>
『暗躍生徒会が打ち出した次なる作戦は一年生の授業参観だった!
 合同体育と相成り、競技は何とドッヂボールへ!
 SS使いとオリキャラが果てしなく倒れていくこの事態を打開できる者は!?
 そして、最後に残る強者は誰なのか!?
 それ以前に、授業参観にした意味はあるのか作者!
 落ちは果たして着くのか!? それとも放棄して逃げ出すのか!
 全てはまだ闇の中に!
 Go To Next!
<白き聖都! 呼び覚まされた大魔神チヅルの恐怖!>
 来週をお楽しみにっ!』
「終わるなぁぁぁぁぁっ!」
 どばんっ、と香奈子がナレーター席の健やかのデスクを平手で殴った(笑)。

 それはさておき。
「たぁぁぁぁぁーッ!」
 葵、渾身の一球!
「我は撃つ――」
 それに相対するのは、ルーン!
「光靂の火弾!」
 瞬時に編み上げた構成が異次元から新城沙織によく似た精霊が召喚され、ボールを完全
にいなしてキャッチした。そのまま素早くトスして――
「喰らえやおらぁぁぁぁぁっ!」
 火の玉スパイクが炸裂する! お約束に従って、ボールが白煙を上げてナックルみたく
ブレながら一般生徒の臑に当たった。
 回転数が多いために衝撃が軽いため、生徒はよろめきもしない。
 が、下方向に加えられた回転であるため、まるで勢いを殺さずに即座に地面にボールが
バウンドした。
 こうなってしまえば、アウトである。
「おっしゃぁぁぁぁぁっ!」
 ガッツポーズをとるルーンに、葵がそれを拾い上げてもう一度投げつける。
 今度は構成を編まずに軽く身を捻ってかわした。
 その真後ろには――
 TaSがいる。
「ヘディングいきマース!」
「ちょっと待てやこらぁぁぁぁぁっ!?」
 謎のアフロ生徒の髪にはこっそりとスプリングでも仕込んであったのか、結構な勢いで
直前にいるルーンの背中にめり込んだ。
 為す術もなく倒れるルーン。無論だが、ボールは誰もフォローできず――
 キャッチしなかったTaSごと、アウト扱いになる。
『おーっと、ここで松原葵、まさかのダブルプレイを見せました!
 やってくれます、松原葵! どーですか、解説の月島会長?』
『見事だね。今日の敢闘賞として、彼女には是非、藍色の染髪料を賞品として提供したい』
『ををっ。なかなか太っ腹な発言ですね〜。以上、放送席の健やかからでしたっ!
 Fコートの太田さ〜ん?』
『はい、太田です! こちらは、今大会の最年少ダークホース、柏木千鶴さんと姫川琴音
さんを主力としたチーム編成が、圧倒的な実力差で相手を破りました!
 無理矢理教室からスカウトしてきた長岡志保リポーターにマイク回しま〜す!』
『はいはい、志保ちゃんでーす! ダークホースって言うか常識で考えればどー考えても
こんなんに勝てる奴いるわけないじゃんってカンジだけど、それは脅迫とか報復とか色々
ありそうだからおいといて、勝利チームの殺戮――もとい撃墜王、柏木千鶴ちゃんにお話
をうかがってみたいと思いまーす。
 えー、一戦を終えての感想はどう、柏木さん?』
『みんなの応援のおかげで、かろうじて勝てました』
『(1分フラットで片づけといてかろうじても何もないと思うけど……)謙虚ですね〜。
 ずばり、今後の抱負は?』
『やっぱり、一つ一つ、全力で勝負していきたいと思っています!
 応援、よろしくお願いします!』
(ここで、サクラの歓声)
『えー、柏木千鶴選手でしたっ!』

 葛田玖逗夜は――
「……これもまた、宿命か――」
 敵コートの最後の生き残り、結城紫音と対峙していた。
「……葛田さん。お手柔らかに……」
「……こちらこそ、よろしく……」
 二人ともぼそぼそと会話を続ける。
 っていうか、実は非常に会話文(ダイアログ)だけだと書き分け難いんですけど(笑)。
 ダークなだけに性格も暗いのか?(笑)
 ま、何はともかく――
 そして、二人は動いた!
『ちょっと待ってぇぇぇぇぇ!』
 発光体ボール、結城光を渾身の勢いで振り抜く紫音!
 キャッチする玖逗夜!
「……唸れ……! 昨日徹夜で寝て今5秒で思いついた消える魔球……っ!」
 よーするに出任せなんだな玖逗夜?(笑)
『きゃぁぁぁぁぁ』
 ボールが高速回転しながら土煙を巻き起こす!
 光の悲鳴がドップラー効果だ。
 紫音は跳躍してかわすと、バウンドしたボールをキャッチして――
「……分身魔球……いきます……!」
『いやぁぁぁぁぁ』
 凄絶な魔球合戦が繰り広げられるのであった。
 ちなみにエキサイトした玖逗夜が見境なく破壊活動を行い始めた時点で、審判は逃げて
この試合はめでたくドロー。両チームとも失格となる(笑)。

『さてさて。適当に小ネタも出し尽くしたし、決勝行こうか、すこちゃん』
『……そこまであからさまに言うかなぁ、るーちゃん……』
『いーのっ!(笑) さーて、嘘つきforナガオカ、リポートお願いしまーす!』
『はーい、美少女リポーター、長岡志保ちゃんでーす!
 こちら特設地雷敷鉄条網溶岩溜まり完備コートには、無謀な生き残りが今入場!』
「帰る! 帰るぅぅぅぅぅ! アイラナ、助けてぇぇぇぇぇ!」
『Yin選手、やる気十分です! コート隅で右腕を振り回すパフォーマンス!』
「まだ死にたくないぃぃぃぃぃ!」
『おっと、これにトトカルチョの倍率が大きく変動! さすが保護者の皆さん、試合前の
気合いの入れ具合にも敏感です!』
 ちゅどおおおおおん。
 ひゅううううう……
 ずどばばばばばんっ!
 ひゅううううう……
 ぽてっ。
 わらわらわらわら。
 ばりぼりばりぼり。
『……く、喰ってる!?』
 地雷を運悪く踏んで上空に打ち上げられた後、花火のように更に破裂して再び落下音。
 そして、何かが群がり咀嚼する音……
 ……許せ、Yinさま。ぶっつけで書くこのシリーズには全員を格好良く、など考えて
いたら終わりがないのである(笑)。
「何か今、ひどい作者の呟きが聞こえた気がするんですけど……」
 冷や汗をかくゆき。初音とは別チームだった。
 とりあえず彼は何かの技の犠牲者一名としてとっておこう。
「……うう……3年前に死んだひいおばあちゃんの顔が脳裏に浮かんでくるのは何故?」
 気のせい。
 ついでに何故かセリオもいる。セリオ、あんたはマルチと同じチームで、準決勝で敗退
しているんだが……あれれ?
 セリオも地獄のコート向こうに観客としておるじゃないか。
 二人いたっけか、セリオ? Dじゃなくて?
「お師様、あれは電芹です」
 ……でんせり?
「最近チャットの方で生まれたキャラクターです」
 ほう。チャット。悪いが最近自分は簡易に行ってないんだが……
 で、何で電? 電気の略?
 ……資料はオンラインに置き忘れてきてるから、よう知らんのだ。
「セリオ@電柱だか、電柱@セリオだか……」
 ほう。電柱。なるほど。
 えーと……『電柱を持ったメイドロボが一匹、恥ずかしそうにコートの隅で立っていた』
と……
 他にネタがなくて出せなかったキャラはいたっけか?
「お師様、あの、俺は……?」
『雪・智波は迫り来る死の恐怖にただ震えていて、一歩後ずさった途端にやっぱり運悪く
溶岩落とし穴に落ちました』と……
「お師様、ひどいぃぃぃぃぃ……!」
 ぼちゃん。……これじゃあんまりだから救済処置を出すか。えーと……
『死の寸前に智波は溶岩から抱きついてくる姫川琴音さん(12歳 無職)に抱きつかれ、
ちょっとだけ幸せでした。にっこり笑って開いた口の中から偶然覗けたのは――』
「何で触手なんですかぁぁぁぁぁっ!?」
 趣味。
 えーと、ひづき&M.K&えっじ嬢は子羊1の方で南半球の方まで行って貰ったから、
痕は……
 うん、いないな。
 ――体育系は(笑)。

 ……その頃まさたは図書館の蔵書の整理をしていた。
 ちびが(「ゆかたにゃ!」)周りをうろちょろする。
 かおりがぼんやりと溜め息と一緒に尋ねる。
「……あんた、授業参観じゃなかった……?」
 はっはっは、とまさたが笑顔でぱたぱた手を振る。
「だって、去年一年近く図書館に閉じこめられていたのに捜索願も出されてないんですよ。
 親が来るわけないじゃないですか」
「けっこー寂しいことをへーきで言うわね〜」
「だって、僕にはあなたがいますから」
「……それは新種の毒物を試す相手としてのこと?(汗)」
「勿論」
「さっきの紅茶なら飲んでないわよ。そこの植木にあげたら何か2秒で立ち枯れ起こした
けど」
 ぴたり、とまさたの笑顔が凍り付いた。
 背中を見せて、ちっと、舌打ちしてから素早く振り向いて、
「あ。美味しいクッキーを焼いたんですけど……」
「要んない」
 ……………………
 ……………………
 二人はいつまでも見つめ合うかのように見えた。
 ぼそりとまさたが囁く。
「……せっかくダイオキシンの効果を間近で見られると思ったのに」
「枯葉剤を食物に混入させるなぁぁぁぁぁっ!」
 即座にかおりが突っ込んでまさたの後頭部をはたき倒した。

 え? ドッヂボールの続き?
 哀れな犠牲者が一人一人無惨に薙ぎ倒されていく様を書けるほど、自分は人でなしじゃ
ありませんぜ、ダンナ(笑)。

 というわけで、ヒメカワ星人の侵略を、球技大会であいまいにしてしまったのだった!
 プロットさえも歪ませる暗躍生徒会は手を抜かない!
 そう、彼らはまさに掟破りの荒技を使ってくる。
 既に気づいている方もいるのではないか?
 彼らは悪である。
 悪である以上、規則や法則に縛られることはない!
 従って、ギャグものにはオチがあるという不文律すら、破ってしまうのである!

香奈子「開き直るなぁぁぁぁぁっっ!」

<飽きたから多分これで終わり(笑)>

****************************************

 無茶苦茶な話ですが、一日一本とか言ってる時点でじゅーぶん無茶です(笑)。
 というわけで、暗躍生徒会8/4をお送りします(笑)。
 ……ほんとに、中身も何もない蛇頭蛇尾な話(笑)。
 これであなたが騙された気分になれば、そう! まさにあなたは暗躍生徒会の魔の手に
かかってしまったことになるのです!
浩之「詭弁って知ってるか? オメーは」
 それ言ったら、あなたが巻末に登場しているのを毎回登場とか言ってるのもじゅーぶん
詭弁なんですが。
浩之「自覚してるんだったら、もう少しちゃんとしたのを書けってば」
 あう。
 次はギャグはないぞ。多分。
 これ終わったら連続で書き出すから……次は香奈子の話です。

『今日のハイドくん』

「スペースの都合でいきなり捕まってるのか、私は?」
「きりきり行くけど、あなたは我がヒメカワ星への供物として捧げられました」
「ふっ。私も人気者になったものだ……」
 厄介払いって知ってるか?
「で? この私をどうしようと言うのかね? 悪いが私もそれなりの対拷問訓練は受けて
いるのだ。そう簡単に屈服はせんよ」
「あなたの後輩とやらが『ハイドは尻に弱い』と申しておったので、とりあえず――」
 キャトルミューティレーション。牛の肛門から内臓を抜く宇宙人の攻撃。
 ハイドの悲鳴はUFOの外に漏れることはなかった。合掌。