我が刃を携えよ狩人3 投稿者:Rune
<きゃっ、もー、前回って昨日だけどそれでも書いてる自分って一体何なのかしらね?>
 ミヤウチ星人が仲間に加わった!
 そして一行はついに魔王の城へ到達する!
 だがそこには生き別れの曾孫、ドルチョビ=アンティゴファーナ1世が触手ぐすね引き
待っていた! 語られる真相! そう、横浜で彼女と結婚したのは実は未来から侵略とか
してきた猫型見せかけタヌキロボットだった! そいつが姉妹機と聞かされ、ショックの
あまりスープになってしまったマルチたち! 果たしてマルチたちはヒゲを生やすのか?
 そしてお約束のポケットが最終装備なのか?
 一番気になる色、マルチ的緑色は果たして青くなってしまうのか!?

「……るーちゃん、これよく理解らないよ……」
「さもありなん。私は死んだのだもの」
「……何で感激なのさ」
「自分は暗殺者になってはいけなかったんだ! それは――姉さんを、殺すことだから」
「……私を殺す理由は?」
「理由――逃げ道がなくなったら前に進むしかない」
 ……………………
 ……………………
 健やかとルーンの問答に、Hi−waitが首を傾げた。
「…………よく理解らんのだが」
 それに月島拓也が頷く。
「駄目だこりゃルリコ」
「あんたはくどい」

 結果的にと言ってしまえばそういうことだったが、香奈子とレミィは別々に更衣室へと
入った。第一に二人はそれほど親しい知り合いとして知人たちに認識されていなかったし、
第二に香奈子がレミィを琴音と同列視していたこともある。
 何にせよ、時は4時間目。
 二年生の体育の授業の後。
 そして、それは始まった。

「……どーしてお前がここにいるんだ、ルーン?」
 で、藤田浩之にいきなり見咎められた。
「はっはっは。この前の授業の時にここに386のCPUを置き忘れましてねー」
「さんはちろく?」
「自分も見たことはないですけど」
「置き忘れてねーんじゃねーか。それは。」
「はっはっは」
「はっはっは、じゃねえっ! 何を企んでる何をっ!」
「何もぉ」
「視線を逸らすなっ!」
「何だ、何事だ?」
 喚く二人に、声を掛けてきた者があった。
 西山英志である。
「あ、西山。何かこいつが潜り込んでたんだよ」
「そのとーりです。この人、二年生の分際で二年生の体育の授業が終わった後、更衣室に
いたんですよ」
 浩之を指して告げ口するルーンに、西山はジト目で対応した。
「で、今度は何を企んでいるのかね?」
 ふぅ、とルーンは溜め息を吐いて両肩をすくめた。
「まるで人をトラブルメーカーみたいに」
「事実そーだろーがっ!」
 詰め寄る浩之を制して、西山はす、と目を細める。
「君がここにいる、ということは、何かを仕掛けに来たんだな?」
「どーでしょーねー」
「無駄だ。私の心眼にはごまかしは効かない」
 ひたり、とルーンの瞳の奥を睨み据える。
「見つめちゃいやんっ☆」
 ――とボケると。
 悠朔がルーンの腕をわっしと掴んだ。
「とりあえず逃がす訳にはいかないね」
「そうそう、みんなで今から慰み者にしないと」
 別の腕を掴む佐藤雅史がのたまった。
 ……………………
「……………………」
「……どうしたのかね、ルーンくん」
「……………………」
 その雅史をやや驚愕の表情でルーンは見つめる。
 そのあまりの真剣さに、場の全員が彼と雅史に注視した。
 わななく声で、ルーンが呻く。
「佐藤昌斗先輩、とーとーそっちの趣味に――」
「俺はこっちだっ!」
 がづ、と避けられないルーンを正面から竹刀で唐竹割りした人影。
 5度ほどめった打ちにされてから、ルーンが抗議の声を上げた。
「……痛いなぁ、雅史先輩」
「そーだぞ雅史。竹刀で殴るのは良くない」
「うきぃぃぃぃぃっ!」
 同調する浩之に、昌斗は頭を掻きむしって暴れた。
「じゃーまー、青い人は自分が責任もって他の青い人に委託しますんで、昌斗先輩、この
『手出ししません誓約書』に佐藤のハンコをお願いします」
「はあ」
 よく理解らんことを言うルーンに、雅史が曖昧に頷いてハンコを取り出すのを、昌斗は
突いて突いて突きまくって黙らせた(やん、卑猥☆)。
 矢島は一人黙々と己の裸体を鏡に映して酔っている。
 他の面々も、何事かとこちらに注意が向いていた。
(作戦第一段階成功、だな)
 心中で不敵に笑うルーン。
 その視界の隅では、健やかがこっそりと配線・雷管の準備を済ませていた。
『先輩、おっけーです』
 小型マイクロフォンで、暗躍本部に連絡するルーン。
『うむ。では計画の開始を命令する――暗躍生徒会、活動せよ!』
 高らかに叫ぶ拓也。
 そして――
 きょろきょろと辺りを見回すと、十五の娘のように頬を真っ赤に染めてこっそり――
『――だルリコ☆』
 と呟いた。
 その背後には、TaSとdyeがTHの心霊写真さながらににやにや笑っていたが。

 ま、それはともかく。
 それが唐突に現れた。
 ロッカーの中。
 柏木さんちの楓さんが下着を着終えて(ちぃ、惜しかったぜっ)ブラウスに手を伸ばし、
腕を通そうとした時に。
 ぽとり、とそれはシャツの中から落っこちた。
 茶色く脂ぎった羽。
 毛の生えた足。
 長い二本の触角。
「……………………」
 楓は何となく立ち尽くしていた。思い切り無表情に。
 ただ、二本の触角だけが足下でゆらゆら揺れている。
 やがて――
 かささささささささささささささささささささささささささささささささささ……
 一瞬の内にそんなに長く動いた訳でもなかろうが、そんな擬音とともに、それが楓の足
に近づいた。
 楓の脳裏に、父の姿、母の姿、姉の姿、妹の姿、叔父の姿、従兄弟の姿、少しだけ気に
なる同級生の姿が浮かんでは消える。
 そして、残ったのは――
                                  (……いか)
 残ったのは――
                               (……が欲しいか)
 そして彼女の裡から顔を出したのは――!
                            (『力』が欲しいか!!)
「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ
ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ
ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ
ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ
ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」
 ぶちっ。
 それがイっちゃった音なのか、足下のメタオを踏みつぶした音なのかは誰も知らない。

「っきゃぁぁぁぁぁっ!?」
 校内に悲鳴が響き渡った。
「なっ?!」
 ルーンを吊し上げていた一同が、全員硬直する。
 浩之がずばり言い当てた。
「隣からだ!」
「女子更衣室かっ!」
 浩之の知覚に、デコイが何故か嬉しげにバッグから一眼レフのブツを取り出して、ドア
へと駆け出す。
「させるかぁぁぁぁぁっ!」
 げし。
 西山怒りの手刀がデコイの額にめり込んだ。
「楓だけは許さんっ!」
 言外に楓以外ならどーしよーと知ったこっちゃねえと言うのが見え見えだが、考えたら
不敗流が善玉というわけでもないし問題ないか。
「待て、ルーンっ! お前の仕業だろっ! 私も一口噛ませろっ!」
 しょーじきなハイドラントが、場の注意をルーンに戻した。
 既にルーンは入り口のところで立っている(健やかは先に離脱したらしい)。
 にっこり笑って彼は手を振った。
「あでゅー☆」
 ばたんと扉を閉めると同時に――
 密室で炸薬が発威した。

 ずがごんっ!
 扉のすぐ前で、健やかと一緒に両耳を人差し指で塞いでしゃがみ込んでいたルーンは、
おそるおそる爆音の後に、ドアを上目遣いで肩越しに振り返った。
 ぱらぱらと天井から埃が舞い落ちてくる。が、ドアはびくともしていなかった。
「よしよし、計算通り」
 満足げに頷くと、素早くドアに鍵を掛ける。
 鍵を掛け終える0.1秒前に、がちゃがちゃとノブが回った。
 だん、だん、とドアを叩く音。
「けけけけ。逃がすわけないじゃないか、馬鹿だなぁ」
 晴れやかな顔でおーいばりするルーンの後ろで、健やかは、ただ十字を切っていた。

 ずがごんっ!
 爆圧と共に、女子更衣室の壁が吹き飛ばされた。
 もろに沙織が吹き飛ばされて、土砂の中に頭から埋まる。
 ……状況を即座に理解できたのは、恥ずかしながら、誰もいなかった。
 覗き穴一つ、特別に特殊鋼で囲まれた更衣室の壁を貫ける者がいなかったからである。
 全員が、動転していた。
 そう、全員が。
 暗躍のみなさんでさえ、計画前から。
 ……既に気づいている方もおられるだろう。
 そう。

 姫川琴音は1年生で、2年生の体育で更衣室にいるわけがないっ!(笑)

(Hi−wait:何じゃそらぁぁぁぁぁっ!?
Rune:はっはっは。これだけ膨大なSSの量になると、もはや注意力などなくなって
しまうもんでねぇ。何人この単調な伏線に引っかかるか実験してみたかったの☆
Hi−wait:てめぇはぁぁぁぁぁっ!)

「きゃぁぁぁぁぁっ!?」
 叫ぶ琴音に誰かが気づいたが、無論他の誰もがそれに頓着する余裕などなかった。
 足下をはい回る触角チャバネメタオ。
 そして目の前の野獣の群れ。
 今、未曾有の大虐殺が起きようとしていたのだった――

 時を同じくして、警備保障。
「ちーす。大変みたいですよー」
 そう言って現れたのは、警備保障のブラックリストにも記されているルーンと健やかだ。
「何か女子更衣室に大量の覗きが出たそーです」
「アレを覗きって言うのかなー……」
 男子更衣室と女子更衣室が繋がってしまったのだから、無論不可抗力ではあるのだが。
「はい」
「ハイ」
「それで?」
「ソレデ、ソレデ」
 四体のHMが聞き返して来る。
「え? 鎮圧に向かわねえのか?」
 くいくい、と健やかがルーンの肘を引っ張った。
(ちょっと、るーちゃん)
(何、すこちゃん?)
(彼女たちは、学校を守る仕事だから、生徒間のトラブルには口を出さないんだよ、確か)
(…………ふーむ)
 そこで、健やかが向き直る。
「確か、更衣室から凄い音が聞こえてきたよ。ひょっとしたら壁に穴でも開いてたりして」
 爆薬をセットしたのは君だ、すこちゃん。
 それにルーンも追い打ちをかけた。
「へーのき先輩も確かあの中にいるねぇ」
 4体のメイドロボが立ち上がった。
「案内して下さい」
「私たちが」
「殲滅シマス」
「殲滅シマス、殲滅シマス」
 …………鬼…………
 健やかは『何故かはよく知らないけど』やる気119%くらいのDセリオを見て、何か
世の中のために祈らなくてはならないような気がした。

                                <まだ続くのか>

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 はーいはいはいこんちは暗躍生徒会8/9バージョンと相成ります。何故か続いてます。
 何故だ、おい。こんなに続くんなら毎日載せる意味がないぞこら。
 実は、きちんと前後編に完成したのを、Runeが加筆修正しているからです。
 エルクゥvsHMvsヒメカワ星人vsミヤウチ星人の夢の共演は原作では4行で決着
着けていたんですが(だからこの後『校舎が半壊しました。マル』で終わる予定だった。
2は新キャラの説明に終始したし)、これも余裕があれば書くでしょう。
 うう、昨日の今時分に、ぎっくり腰を起こして、ネットしとるのが辛いわい(涙)。
 今日は早めに安静にするかのぅ……

『今日の背約者』

「どあああああっ!?」
「ほぶひゃげぇぇぇぇぇっ!」
 ハイドとHi−waitは揃って土砂に埋もれた。
 それから首だけぴょこっと出す。
 ……………………
 壁側だった。
 ……………………
「っきゃあああああっ!」
「やだやだやだやだやだやだやだやだ! 変態〜っ!」(何て今時言う奴おるのか?)
「馬鹿ぁぁぁぁぁっ!」
 お約束のよーに、ものが飛んでくる!
 流れ弾が次々と彼らにも平等な仕打ちを与えた。
「ごぐおぉぉぉぉぉっ!? な・なんだっ!? 何故棒手裏剣がっ!?」
「て・鉄アレイ!? 何故鉄アレイが!?」
 たたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたた!!
 サブマシンガンの音まで聞こえてくる。
「ちっくしょぉぉぉぉぉ!! 作者めぇぇぇぇぇっ!!」
「こんな命の危険に晒されながら、お宝拝めんとはぁぁぁぁぁっ!!」
 お宝拝む気だったんかい……命の保証せんぞ。
 二人はあまつ血涙さえしながら喚く。
「次は必ず拝んでやるぅぅぅぅぅっ!!」
「首がねじ切れても後ろを見てやるぞぉぉぉぉぉっ!!」
 ……その時。
 メタオがひょっこり1ダース避難してきた。
 あまつさえ背筋を這い回る!
『さkfjごあわlgろpg、mzgぁrとgkzcxhghとえr!?』
 頑張れ二人とも! 8/10でひとまず不幸は終わりだ!(次はどーか知らんが)