『どよめけ! ミスLeaf学園コンテスト』 第十七話 〜soul of fighter〜 投稿者:Sage

「ねぇ・・・」
「はい?」
「暇だねぇ・・・」
「そうですね。」
「なんでだろうねぇ?」
「お客も来ませんしね。」
「外はにぎやかなのにねぇ・・・」
「そうですね。コンテストもたけなわのようですし。」
「ハイドさんも今日は顔見ないねぇ。」
「第2茶道部にもいませんでしたしね。綾香お嬢様と一緒らしいですが。」

 ・・・どどーん・・・・ずずーん・・・・

「ねぇ・・・」
「はい?」
「楽しそうだねぇ。」
「そうですね。」
「・・・・・・・ひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひま
ひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひま
ひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひま
ひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひまひま
ひまあああああああああ!!!暇だよ電芹暇すぎるよランチタイムにもカフェテ
リアの出番はなかったよしかも近頃私たちの出番自体がぜんぜんないよというか
台詞さえ話してない気がするよmasumi様遅くなりましたがイラストありがとうだ
よこのままじゃあ今日のスペシャルランチの「納豆煮込みグラタン青汁ゼリー寄
せお台場突堤のヘドロ風」が残っちゃうよおっ!!」
「・・・あれはさすがに出さない方が・・・・」
「こんなんじゃだめだよっ!こうなったら打って出てたとえバントが失敗になっ
たとしても、走者を進めて次の打者へと期待を繋がないと!」
「・・・なにか違うと思いますが。」
「とにかく、店でぼおっとしててもつまんないっ!」
「はぁ・・・まあ、開店休業では店を閉めていても同じですからねぇ。
 で、どうします?」
「・・・・・・どうしよう・・・・」

「あ、やっぱりここにいた。
 たけるちゃん、電芹ちゃん、実は手伝って欲しいことが・・・・」
「「わんっ!!(嬉)」」
「ひっ!?(汗)

 女子バレー部主将、新城沙織の足下には、まるで訓練された警察犬のように
じっと座り、次の命令を待つカフェテリアで暇していた川越たけると電芹の姿
があった。




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 『どよめけ! ミスLeaf学園コンテスト』 第十七話 〜soul of fighter〜

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 多くの屍が並んでいた。
 地面を埋め尽くさんばかりに。
 倒れているのは屈強な男ばかり。
 それが無惨にも皮膚を引き裂かれ、鞭打たれ、倒れていた。

 坂下好恵は目の前で意識を失った最後の格闘部の部員をそっと横たえると
すくっと立ち上がった。
「なんで・・・なんでこんな大会なんかでこんな目に遭わなくちゃいけないんだ・・・」
「そいつが本気でかかってきたからさ」
  ビクリ。
  向かいからのサラの言葉に、好恵の背中は大きく震え。
「そいつはアンタのために俺の技を引き出そうとした。
 だから俺はその心意気に応えた。
  それがこの結果。
  それだけのことだ。
  ・・・で、アンタはそいつに何をしてやれるんだ?」

 ぐっ・・・
 坂下は拳を強く握りしめた。
 別にこいつらに頼んで守って貰った訳ではない。
 『運動場および体育館等施設の拡充、および部活動への公平な使用。』
 坂下が出そうとしている生徒会への提案に共鳴したというだけである。

「(なんで?
 なんでこんなことに?
 なぜこんなことの為に本気に?)」

 坂下にはわからなかった。
 ”たかが”コンテストの為になぜここまで熱くなれるのか。
 そして無性に腹が立った。
 部員達をこんな目にあわせたサラに対して。
 顔を上げ、キッとにらみつける。
 サラはその視線を平然と受け止めた。
「(もうコンテストなんてどうでもいい!
 目の前のこいつは敵だっ!)」
 坂下はすうっと腕をあげると正拳に構えた。
 相手を見据え、力量を計る。
「(!?)」
 坂下は急にわかった。
 部員達は”コンテストの為に”本気になったのではなかった。
 目の前の鞭を持った女性。
 彼女を倒すには本気を出すしかなかったのである。
「ふふっ。いい目。戦士の目ね。」
 坂下の目つきが変わった事を察したのだろう。
 サラが微笑を漏らしながらつぶやく。
「ならば私も本気でいくわよ。はっ!!」
 先制をかけたのはサラだった。
 鞭がうなりをあげ、坂下を襲う。
「!」
 体をかわしてぎりぎりでよける。
 が、サラの攻撃はとどまらず、連続で坂下の足下を遅う。
「ちっ!」
 防戦一方になる坂下。
「鞭相手に素手ではどうすることもできないでしょ!
 とっととあきらめて水着をさらしなっ!!!」
 サラの鞭が再び大きくうなりをあげて坂下を襲う。
「くそっ!!」
 足下の部下達の体が邪魔で逃げるに逃げられない坂下。
 慌ててガードし、衝撃に備える。
 が・・・・



 ばぁぁん!!!!!



 大きな音がしたものの、衝撃は坂下には伝わらなかった。
「なに!?」
 サラの声。
 坂下はゆっくりガードした腕の隙間から様子をうかがう。
 サラは自分を見ていなかった。
 サラの視線の先には・・・

「坂下さん。目的は一緒のようだから、加勢させてもらうわよ。」

 そこには女子バレー部主将、新城沙織が電芹、川越たけるを従えて立っていた。
 その背後には様々な運動部に所属する生徒がいた。
 鞭は彼女のスパイクで止められたのだろう。
 ボールの破片が宙に舞っていた。

「お・・・おれたちも死んじゃいねぇぞぉ・・・・」
 むっくりと坂下の足下から格闘部員が起きあがる。
 次々と目を覚ます部員達。
「だ、大丈夫!?」
 坂下が声をかける。
 が、彼らにはすでに坂下の声はとどいていなかった。
「負けねぇ・・・」
「絶対負けねぇ・・・」
「脱がしてやるぅ・・・」
「服を・・・
「服を脱がしてやるぅぅぅ・・・」

 生気の抜けたままの状態でサラへと向かう。
「ふくをぬげぇぇ・・・・」
「ふくをぬげぇぇぇ・・・・」
「ふくをぬげぇぇ・・・・」
「ふくをぬげぇぇぇ・・・・」
「ひいいっ!(汗)」
 まるで亡者・・というかゾンビのようにサラに迫る格闘部員達。
 気が付くとサラの周りはゾンビに囲まれていた。
「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
 鞭をふるう。
 が、すでにゾンビになった部員達にははまったく効かなかった。
「たすけっ・・うぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 ゾンビに押しつぶされるサラ。
 その中央から、サラが来ていたと思われる服の断片が宙に舞った。
 坂下と沙織達は、その光景を呆然としてみているしかなかった。
 後に電芹は、
 「実写版のハムナ●トラを見ることになるとは思いませんでした。」
 と、語ったという。




                 第十六話での脱落者………サラ・フリート


===================================
 おまけ その1
===================================

「「じゃんけん・パー」」
「「じゃんけん・グー」」
「「じゃんけん・チョキ」」
「「じゃんけん・グー」」
    ・
    ・
    ・
    ・
    ・

 ちなみにセリオvsマルチの野球拳は、多くのギャラリーを集めつつも、0勝0敗
378引き分けという状態で続いていた。

===================================
 おまけ その2
===================================
   TaS「違いマースっ!そこの腰の動きはこうデース!!」
   香奈子「こう?(くいっ)」
   TaS「そうデス!ナイスですっ!!その調子でアフロダンスをマスター
       するのデス!!」」
瑞穂@扉の影「香奈子ちゃん・・・(涙)」



                             to be continued…