Lメモ外伝 リーフ学園生活日記 ページ1:「テストの前の・・・」 投稿者:沙留斗
 これを見ている人はどんな人でしょうか?

 大学生?社会人?高校生?それともアルバイターや専門学校生?
 とりあえず、どんな人でも中学校は出たでしょうし、高校を経験した人は多いでしょう・・・
 
 では、学校と言う空間において、最も嫌な物と言ったら何を思い浮かべるでしょうか?

 私が思うには、多くの人が「テスト」と答えると思います・・・
 言われてから「ああ、そうか。」と思う人も居るでしょう・・・

 ここ、リーフ学園においても学校である以上、それに従います・・・

 そう、此処でも「テスト」はあるのです・・・



                        Lメモ外伝 リーフ学園生活日記


            ページ1:「テストの前の・・・」



 ここは第2購買部。
 いつものように、beaker、沙留斗、ひめろく、坂下好恵、雛山理緒の5人が居た。

 ただ、いつもと違うのはひめろく、坂下、理緒の3人は手に教科書を持っていた。
 どうやら勉強をしているらしい。

「今更やっても少し遅いと思いますけど?」
「うるさいな!何もしないよりはるかに増しでしょ!!」

 そう話す沙留斗と坂下に構わず、理緒はひめろくに分からないところを熱心に聞いていた。

 beakerはそんな4人を横目で見つつ、時計で時間を確認する。

「さて・・・そろそろ行きますか、沙留斗君。」
「はい、マスター。それじゃ、頑張って下さいね〜〜」
「ふん!のんきにしてて、テスト悪くなっても知らんぞ!!」
「行ってらっしゃーい、店長、沙留斗さん。」
「2人ともお気をつけて。」

 そう見送られて、2人は何処かへ出かけて行った。

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 所は変って自習室。
 ここには多くの生徒が集まっていた。

「・・・・・そして、こうなるんです。」
「あ、そうか。そうしたら良かったんだ。」

 岩下信と藍原瑞穂が一緒に勉強している。

「ありがとう、瑞穂君。おかげで助かったよ。」
「いえ・・・たいしたこと教えて上げられませんでしたし・・・」
「そんな事無いよ、君のおかげでとても助かったよ。ありがとう、ホントに感謝してるよ。」
「あの・・・そんなに誉められると・・・私・・・」

 そう言って真っ赤になる瑞穂。

「あ・・・いや・・・そんなつもりじゃ・・・」

 岩下も負け時と真っ赤になる。

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

 そのまま2人は何も言えなくなってモジモジしていた・・・

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「ふう・・・初々しいですね・・・」
「ねえ、ご主人様?」

 鈴木静に来栖川わるちが声をかける。

「ん?何ですか、わるち・・・」
「ご主人様は勉強しなくても良いの?」
「まあ、しなくても何とかなるでしょ・・・それよりも、この時間を使ってゆっくりと休
みたいんですよ・・・」

 そう言いながら目を閉じる。

「もう・・・・・」

 わるちは憮然とした表情で、傍らの椅子に腰掛け静を見守った。

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 2年のある教室。

「ひ〜〜〜〜〜なんでこんな事に!」

かりかりかり・・・・・

「さっさと手を動かしなさいよ!きい〜〜〜、1ヶ月も前から準備してたのに!!」

かりかりかり・・・・・

 長岡志保とデコイがテスト勉強をしているようだが・・・・・

「大体貴方が無くしたのが悪いんでしょ!!」
「な、何よ!あんたがあの時写真と一緒に渡すから無くしちゃったんじゃない!!
あ〜〜〜もう!あれさえあればテストはバッチリだったのにぃぃぃ!!!」

 ・・・・・・会話の内容が微妙に変である・・・・・・

「だから代わりのカンペ急いで作ってるんじゃないですか!早くしましょうよ!!」
「分かってるわよ!もう!今回は絶対に補習なんか受けないんだから!!特にどっかの
男子生徒Aには負けないんだからね!!」

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「・・・男子生徒Aって俺の事?」
「ほら、浩之ちゃん。よそ見しないで。」
「あ、わりい・・・」

 別の教室では男子生徒Aこと藤田浩之と、神岸あかりが一緒に勉強していた。

「次の問題行くね?

    f=8X^3+4X^3/2+2X
 
 この関数fの微分f’はいくつ?」
「えっと・・・・・なんだっけか?」

「はあ・・・そんなもんも分からへんのか?」
「ちゃんと勉強してたんですか?」

 横で勉強をしていた保科智子とFoolにそう突っ込まれる。

「う、うるせ〜な!ちょっと忘れただけじゃねーか!!」

 叫ぶ浩之。その時・・・

「ふふふ・・・浩之、やっぱりあかりちゃんと勉強してても駄目だね・・・さあ、僕と一
緒に勉強しよ・・・手取り足取り教えて上げるからさ・・・」

 唐突に現れる佐藤雅史。

「なっ!お前どこから!!」
「どこからなんて・・・つれないな・・・僕はいつも君と一緒だよ・・・」

 そう言いながら、ツツツッと寄り添い、腕をとる。

「わ!はなせ!!」
「そんな事言わないでさ・・・他のところで一緒に勉強しようよ・・・浩之・・・」
「そうっす、藤田!俺らと一緒に新たなる快感を学習するっす!!」

 いつのまにか矢島も寄って来て反対の腕を取る。

「ひっ・・・・・・い、いやだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「あっ!待ってよ、浩之!!」
「待つっす、藤田!共に快楽の境地を享受するっす!!」
「ダーリン!まってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ☆」
「何でお前までぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 逃げる浩之を追いかけて行く雅史、矢島そして何処から出てきたのか春夏秋雪・・・
もとい、四季。

「「はあ〜〜〜」」

 と、ため息を吐き「やれやれ」と言った感じで首を振る智子とFool。

「・・・・・浩之ちゃん、頑張ってね。」

 そう言ったきっかり2秒後、あかりは浩之の事を綺麗に忘れて、勉強へと戻った・・・

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「みんな慌ててますね・・・」
「ふみ〜〜・・・」

 ここは図書館。
 館長のまさたは、膝によりかかる着物ゆかたの背を撫でながら、紅茶を飲んでいた。

「あんたはどうなのよ?勉強しなくて良いの?」

 ノートを手にした日吉かおりがそう聞いて来る。

「ん?僕はいつも此処の本を読んでますから、結構頭は良いんですよ・・・」
「そりゃ良かったわね・・・でも、此処の本がテストの役に立つとは一概に言えないと
思うけどね・・・」

 皮肉っぽく言うかおり。

「ふふふ・・・・・」
「うみゅ〜〜〜・・・・・」

 気にした風も無く、まさたはゆかたを撫でながら軽く笑った・・・

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 1年の教室。

「さあ、マルチ。分からない所は僕が教えて上げるよ?」
「マルチ、僕のノートを見せて上げようか?」
「はい!2人ともありがとうございます〜」

 嬉しそうに話すマルチを挟んで、ゆき、セリスの2人が話し掛けていた。

「ははっ、遠慮はしなくて良いからね?」
「そうそう、どんどん僕らに聞いてくれよ?」

 そういう2人はマルチに悟られない様に目線だけで会話をしていた。

(セリス先輩!何時の間に!!)
(君一人でマルチと勉強しようと思ったんだろうがそうは行かんぞ!ゆき君!!)
(大体3年の貴方が1年の教室に居るなんて不自然じゃないですか!!)
(ふっ、忘れたとは言わせんぞ!この時間は基本的に何処にいても良いと言う事を!!)
(くぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!)
(ぬぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!)

「ふふふ、たのしいです〜☆」

 火花を散らす2人の目線に気づかず、マルチは心底楽しそうに勉強を続けていた。


「あの人達も相変わらずだね・・・」
「他人の事を心配する暇があったら、自分の勉強を続けたらどうだ?」
「はいはい・・・分かってますよ、紫音・・・」

 3人の方に気を取られていた結城光は、精神体の結城紫音にそうたしなめられた・・・

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「ふふふ・・・愚か者どもが・・・せいぜい足掻くが良い・・・」

 屋上・・・
 脇に葛田玖逗夜を従えたハイドラントがそんな事を言っていた。

「何で導師はそんなに余裕なんですか?」
「ふふふ・・・それは弥生さんがテストの点を誤魔化してくれると言ったからだ・・・」
「ふ〜ん・・・そうですか・・・」

 何気ない返事を返す葛田。
 少しして、気付いたように言った・・・

「でも、その他のテストはちゃんと受けないといけないんじゃないですか?」


 其の頃の職員室では。

「そろそろ気付いた頃ですかね・・・」

 ニヤッ、と笑ってそんな事を言う篠塚弥生が居た。
 

「ああ!そうじゃないかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 頭を抱えて絶叫するハイドラント。
 その時葛田がポツリと言った。

「導師、どうしましょう?なんちゃって!くくく・・・・・」

「プアヌークの邪剣よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 ハイドラントが半分腹いせに放った光熱波によって、葛田はローストにされた・・・

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 オカルト研の部室。

 beakerと沙留斗は芹香を訪ねに此処へと来ていた。

「芹香さ〜ん、居ますか〜」

 ドアをノックしながら尋ねるbeaker。

「・・・・・」

「はい」という声と共に、来栖川芹香と来栖川綾香が顔を出す。

「おや?綾香さん、何でこんな所に?珍しいですね。」
「うん、ちょっと。教室に居ると何かと騒がしいからね。此処だと静かだし。」

 そういって「くすっ」っと笑う。


 その頃・・・

「綾香ぁぁぁぁぁぁぁ!綾香は何処だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 廊下をひた走る悠朔の姿があった。

「一体何処に・・・はっ!そうかっ!!ハイドラントに拉致されたんだなっ!!
おのれ、ハイドラント!!ゆるさんぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 勝手に勘違いした悠朔は、ハイドラントを探しに行った。

 ちなみに、別の廊下でも・・・

「綾香はいずこにぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 と、叫びながら綾香を探す葉岡斗織の姿があったりした。


「なるほど・・・じゃあ、2人で一緒に勉強してたんですね。」
「・・・・・」

「そうです」と芹香が答えるのを聞きながらbeaker達はダンボールを運び出す。

「ふう、それじゃあ、僕らは行きますね。」
「勉強がんばって下さいね〜」
「・・・・・・・」
「「ありがとうございます」だって。私たちより自分の心配しなさいよ。」
「ははっ、分かりましたよ。」

 そう話し合ってから2人は購買部へと戻った・・・

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 中庭。

 テスト前だというのに花壇で寝そべっている者が一人。
 その横に正座をしている者がもう一人。

「ねえ、お師様?テスト勉強しなくても良いんですか?」
「ん〜?そんなもん、いくらしったって腹の足しになんね〜だろうが・・・」

 Runeと雪智波であった。

「そうですけど、今学期の成績が悪くなりますよ?へたすりゃ補習を受ける事にも・・・」
「んなもん、何とかなるだろ・・・」
「え?で、でも・・・」
「しらね〜ったら、しらね〜〜!大体何の役に立つってんだ・・・テストなんか・・・」

 そう言って背中を向けるRune。

「はあ・・・一体何しに学校へ来てるんだか・・・」

 そう言いながら、智波は横で教科書を開いていた・・・

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 さてさて今度は印刷室。

 此処には3人の男女が居た。

「ほら、急いで急いで!!」
「とほほ・・・なんでいつも・・・」
「そんな事言ったら僕はどうなる?久しぶりに倉庫から出てきたのに・・・」

 その人物は斎藤勇希、宇治、きたみちもどるであった。

「大体なんで僕たちがこんな事を・・・」
「それに、これテストじゃないですか!なんで今ごろ印刷してるんですか?}
「いや、ちょっと寝坊しちゃって・・・本当はもっと早く来てやるつもりだったんだけど、ね?」

「「僕たちあんたの尻拭いかい!!」」

 思わず突っ込む2人。

「まあ、良いじゃない。その代わりにこのテスト、試験前に見れるんだから。」
「あぅぅぅ・・・それを言われると・・・」
「釣られた身だけに何も言えない・・・」

 そんな事を話しつつ、3人は印刷を続けた・・・

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 またまた別の2年の教室。

 此処では西山英志と柏木楓が勉強していた。

さらさらさら・・・

 西山は軽快にペンをノートに走らせる。
 ふと手を止め、そのノートを楓に見せた。

「これでどうかな?」
「・・・・・うん、あってる。凄いね、西山君って頭も良いんだね。」

 そう言ってにっこりと笑みを浮かべる楓。

「はぁうぅぅぅ!!」

 その笑顔に思わずリミッターを振り切りかける西山。しかし!

(ま、待つんだ俺!今ここで暴走したらテストを受けられなくなるのは必死!!そうなると
 「学年10番台に入ったら一緒にバカンスに出かけようね☆」計画も御破算になる!!!
 それだけは何としても阻止せねばならん!!!
 耐えろ!耐えるんだ!!俺!!!
 SS不敗流の名の元にぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!)

 心の中の激しい葛藤の末、かろうじて西山は暴走の衝動に耐え切った。

「そ、そんな事ないさ!さ、さあ、どんどん行こうか!!」
「はい。」

 そう言って2人は勉強を続けた。

 傍目で見ていれば微笑ましいのだろうが、近くの生徒は気が気ではなかった。
 なんせ、1問解くたんびにああなっているのだから・・・


 しかし、同じ教室のある一角ではそんな事を気にも留めないでブツブツ言ってる男が一人。

「ふふふ・・・僕にかかればテストなんて簡単なもんさ・・・」

 長瀬祐介であった。

「ふふふ・・・僕の電波を使って教師達の記憶を操ればテストを満点にする事だって可能・・・
ああ、僕はなんて頭が良いんだろう・・・」

 そう言いながら恍惚の表情を浮かべる祐介。

 その時、一つの影が背後に立った。

「その行為はすなわち「悪」だな・・・」
「はっ!」

 その影は片手にナイフを持った、Hi‐Waitだった・・・


 同じ頃・・・

「る、瑠璃子・・・ゆ、許してくれ・・・・・」
「お兄ちゃん?ズルはいけないよ?」

 同じ事を考えていた月島拓也が、月島瑠璃子に粛正されていた・・・

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 来栖川警備保障の秘密の地下室。

 此処ではへーのき=つかさ、OLH、榊宗一の3人が勉強しているのだが・・・

「お兄ちゃん、つかれたでしょ?はい!むぎちゃのませてあげる☆」
「あ〜!ぼくもぼくも!!」
「わたしがさきなんだからね!ティーナちゃん!!」
「ずる〜い!ぼくがさきだよ!!」
「ははは・・・2人とも喧嘩は止めようね・・・」

 OLHは、姫川笛音とティーナを相手にこんな感じだし、
 一方では・・・

じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ

「な、なあ、木風?」
「なあに?お兄ちゃん?」

 そう聞いてくる木神木風。

「その、じ〜〜〜っと見られると、ちょっと・・・」
「お兄ちゃん、わたしにみられるの、いや?」

 そう言って泣きそうな顔をする木風。

「う、ううん!、嫌じゃないよ!!」
「よかった・・・じゃあ、もっとしっかりみてあげるね☆」
「は、ははは・・・う、嬉しいよ・・・」

 こっちはこっちでこんな感じだった。

 そして・・・

「──客観的に見て、効率の悪さは明らかです。」
「──タイヘンデスネ、ニンゲンノカタハテストガアッテ。」
「テストデス、テストデス。」

 そんな事を話すDマルチ、Dガーネット、Dボックスの前には・・・

「──ほら、しっかり勉強しなさい!しないと斬りますよ!!うふふふ・・・・」

 そんな物騒な事を言うDセリオと、

「な、なんで俺がこんな目に・・・」

 必死で勉強するへーのきの姿があった・・・

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 所は戻って別の自習室。

「あ、レッドさん。ここ違いますよ?」
「え?どこどこ?」
「ほら、ここです。」
「あ・・・ほんとだ。」

 アイラナステアとレッドテイルの2人が一緒に問題集を解いていた。

「あのですね、電圧をV、電流をIとしたとき、電力Pの求め方は・・・」
「ふんふん・・・」

 天使に勉強を教わる青年。

 なんとも不思議な光景であるが、当の二人は周りの事など全く気にせず、まるで仲むつ
まじい恋人のような雰囲気を醸し出していた。


「なんだかな・・・」
「なんだかね・・・」

 そんな2人を傍らで見ていた冬月俊範とYinは、何故か涙を流していた・・・

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 同じ部屋の別の一角では。

「んがぁぁぁぁぁぁ!!分からん!!」
(叫んでも始まりませんよ?主。)
「分かってるってば!!」

 佐藤昌斗が帯刀の運命にそう突っ込まれる。

「だから、分からないなら私が教えてあげるって言ってるのに。」

 横に座っていた隆雨ひづきがそう話し掛ける。

「年下に習うなんて面子に関わる!!」
「そんな事言わないでさ、ね?一緒に勉強しよ?」
「いやだ!!」


 またその隣では・・・

「何だか彼の気持ちが分からなくも無いな・・・」
「そうだね・・・」

 偶然隣りになった天神昂希と菅生誠治がそう話し合い、

「ほら、お兄ちゃん達、よそ見しないで!」
「まじめに行われた方が宜しいと思われますよ?」

 セリアとセリオ@電柱にたしなめられていた・・・

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 仮眠室。

 テスト前なので、本来なら誰もいないはずであるが・・・

「ねえ、TaSさん、てぃーさん、こんな所にいて良いんですか?」

 TaS、T-star-reverseの2人がベッドに寝そべり、その傍らには、松原葵が椅子に
腰掛けていた。

「ハハッ、今更アガイてもドウにもならないデショ?」
「そうですよ。「日々これに憂い無し」何事もあせらずに行きましょう・・・」
「はあ・・・そういう物ですか・・・」

 馬鹿正直に答える葵の後ろには、

「ぐう〜〜〜〜・・・」
「すう〜〜〜〜・・・」
「ぴい〜〜〜〜・・・」

 幻八、姫川琴音、dyeの3人が夢の世界へと旅立っていた・・・

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「さてと・・・やっとで一段落付きましたか。」
「そうですね・・・やれやれ、この時期が一番疲れますね。」
「まったく・・・」

 職員室ではカレルレンと柏木耕一がテストの準備を整えていた。

「でも、1,2限を開放して良かったんですかね?」
「さあ?分かりませんよ。もっとも、生徒達には好評みたいですけど・・・」

 そう言いかけた時・・・

ガラガラッ!

 勢い良く職員室のドアが開かれる。

「耕一さん!」
「「私」と一緒に!!」
「テスト勉強しましょう!!!」

 勇んで入ってきたのは、セーラー服を着た柏木千鶴、M・K、EDGEの3人。
 互いに壮絶な笑顔でにらみ合っていたりする。

「あ、あははははは・・・・・」
「・・・頑張って下さい・・・柏木先生・・・」

 カレルレンは耕一の肩をぽんと叩いてそう言った・・・

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「ただいま〜」

 beakerと沙留斗が購買部に帰ってきた。

「あ!やっと戻ってきた!!」
「店長、沙留斗さん、大変なんです!」
「なんだかたくさんの人が集まってきてるんですけど・・・」

 少し不安そうに言う坂下、理緒、ひめろくの3人。

「あれ?おかしいな、そんなに宣伝した覚えはないのに・・・」
「口コミで広まったみたいですね・・・」

 そう答えるbeakerと沙留斗。

「「「はあ?」」」

「まあ、いいでしょう。それじゃ始めますか!」
「じゃ私は引っ込みますんで・・・」

 要領を得ない3人を無視してbeakerはカウンターへ、沙留斗は店の奥へと向かった。

「コホン。さあ!皆さんお待ちかね!!これさえ飲めば頭はすっきり!記憶もばっちり!
来栖川芹香さん特製の「頭の良くなる薬」ですっ!!!」

「「「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」」」

 集まった客から怒号のような声が上がる。
 そう、店に集まってきた生徒達はこれを待っていたのであった。


「何かと思えばそういう事か・・・」
「それで皆さんは此処に集まってたんですか・・・」
「何とも他力本願な・・・」

 口々にそう言う3人。

「全くですね・・・自分でやらないと勉強に意味がないのに・・・」

 店の奥からは沙留斗に変わって沙耶香が出てきた。

「あれ?沙留斗はどうしたんだ?」
「いつもテストの時は私が出てくるんです。私の方が沙留斗さんよりも出来ますし、何よ
りも私自身のためになりますから・・・」

 そんな事を言う沙耶香。

(((・・・・・なんだか沙留斗(さん)は楽してないかい?)))

 口にこそ出さなかったが、3人はそんな事を考えていた。

 ・・・・・あながち外れでもなかろうが・・・・・


 そんな4人を余所に、beakerの弁には更に熱がこもっていた。

「使用方法は至って簡単!これを一本飲んでから教科書を流し読みするだけであら不思議!!
砂漠に水を撒くかの如くどんどんその内容が理解できます!!」

「「「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」」」

 そこまで言ってから「バン!」と薬の入った箱を取り出すbeaker。

「さてお値段ですが、本来なら一本500円の所、今回はテスト期間中につき特別価格!!
全日程分の5本セットで・・・」

 そう言いかけた時!

「外道メテオォォォォォォォォォォ!!!」

「「「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」

 突然降って湧いた暗器の雨に、客のほぼ全てが壊滅した。


「ふ、ふふふ・・・く、苦痛は・・・さ、最高の・・・か、い、ら、く・・・・・がく!」

「お、おい・・・作者・・・ぼ、僕らの出番・・・・これだけ、か、い・・・・ぱた・・・」

 客の中には秋山登と健やかが居たりした。


「フフフ・・・この薬は僕がいただいて行きます!悪く思わないで下さい!!」

 そう言って薬を引ったくって行く風見ひなた。

「あ!ちょっと、お代!!」
「美加香!払っておきなさい!!」
「は、はいぃぃ!あの、おいくらでしょうか?」
「あ・・・2000円になります。」
「どうもお騒がせしてすいませんでした!!あ、待って下さいよ!ひなたさん!!」

 代金を払って急いでひなたについて行く赤十字美加香。

「・・・・・なんだったんだ?一体・・・・・」

 後には呆然とする購買部一行と、外道メテオの犠牲者が残された・・・ 

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 場所は飛んで、今度は科学室。

 此処に居るのは、言わずと知れた柳川裕也とジン・ジャザム。そして・・・

柳川「はい!みんな、こんにちは! 楽しい小学6年生・技術の時間だ!」
ジン「今回の生贄(サクリファイス)「も」こちら! 1年の来栖川空君だぁ!!」
 空 「「も」って何!「も」ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 血涙を流す空、例によって簀巻き。

柳川「今日はパソコンの外部記憶装置についてです!ジン君、説明を!!」
ジン「はい!外部記憶装置はパソコンには欠かせないものの一つで、一般的に知られてい
る物ではフロッピーディスクやMO、CD−Rなんかが有ります!!その他に持ち運びの
出来る外付けハードディスクなんかも外部記憶装置と言えるかもしれません!!」
柳川「うん、ありがとう!ジン君!!・・・さて、空君・・・」

 狩猟者の微笑みを浮かべる柳川。

 空 「ひっ!」
柳川「これから君に改造を施してジンの外部記憶装置にしようと思う。生体をベースとし
た物がどれだけの容量を誇るか楽しみだよ(にたり)」
ジン「すまんな、空。俺も補習は受けたくないんだよ(にやり)」
 空 「ちょ、ちょっと待ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 空、泣き叫んで訴える。

柳川「安心したまえ!君のテストの結果は私の一存で全て80点にしてやるから!!」
ジン「良かったなあ、空。そんな良い点数が取れて。」
 空 「それでも嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
柳川「さあ!手術室が君を待っているよ!!」
ジン「レッツ、ゴー!!」
 空 「た、助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇぇぇぇ!!!」

 科学室に空の断末魔の叫びが響き渡った・・・

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 ・

「さて、そろそろかな?」
「そうだね・・・」
「──後五分ぐらいでしょうか。」

 文芸部の部室には久々野彰、澤倉美咲、セリオが居た。

「しかし助かったよ。今回のテストは2人のおかげで良い点が取れそうだ。」
「そんな・・・私たちは何もしてないよ・・・」
「──私たちはほんの少し、お力添えをしただけです。」
「それでも2人のおかげには変わりはないよ、ありがとう・・・」

 そう言いながら久々野は開け放たれた窓へと向かう。
 窓からは爽やかな風が吹き込んできていた。

「ふう・・・平和だ・・・・・いつまでもこんな日が続けば良いんだけどね・・・」
「うん・・・・・」
「──そうですね・・・・・」

 そう呟く三人・・・
 その声はどこか祈りのようにも聞こえた・・・

キーン、コーン、カーン、コーン・・・

 2限終業のチャイムが鳴る。

「おっと、もう時間か・・・さて、行こうかな?」
「頑張ってね、彰君。」
「──頑張って下さい。」
「ありがとう、2人とも。じゃあ、行ってくるよ。」

 そう答えてから、久々野はテストを受ける教室へと向かった・・・



                        To Be Continued

                        今日のアイテム:頭の良くなる薬


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

沙留斗:し、死ぬかと思った・・・
沙耶香:いきなり何を言い出すんですか・・・
沙留斗:そんな事言ったってなあ!この量見ろよ!これ5日で仕上げたんだぞ!!
沙耶香:嬉々として始めたのはどなたでしたっけか?
沙留斗:ぐっ・・・わ、わかったよ・・・
沙耶香:それで良いです。
沙留斗:くそう・・・さて、気を取り直して。どうも皆さん、通算6本目のLメモです!
沙耶香:今回は「学園」を意識した物になっていますね。
沙留斗:うむ!巷ではちょうどテストが行われてたからね!!
沙耶香:時勢ネタですか・・・安直ですね・・・
沙留斗:言うな、頼むから・・・
沙耶香:はいはい・・・
沙留斗:それは置いといて・・・見てもらったなら分かるでしょうが、このLメモ
    にはたくさんの方に出てもらっています。
沙耶香:中には少ししか台詞のでない人や、無体な扱いを受けた方がいらっしゃいますね・・・
沙留斗:それについては何も弁解する事は有りません。どうもすいませんでした(土下座)
沙耶香:すみませんでした(深々とお辞儀)
沙留斗:まあ、リーフ学園の「ほぼ」すべての人が出てるんですが都合により出せなかった人も
    います。それについても謝罪しなければなりませんが・・・(平謝り)
沙耶香:一体どのくらいの人が出たのでしょうか?
沙留斗:それは言えないだろ?
沙耶香:そうでしたね・・・

沙留斗:では!いきなりですが突発クイズです!!
沙耶香:これからいくつかの問題を出します。答えて頂いた方には何か有るかもしれません。
沙留斗:では1問目。このLメモには、一体何人の方が出てきたでしょうか?
沙耶香:基本的に、名前と台詞が出た人全てをカウントして下さい。最初のナレーターの方や、
    生命体でない方も含みますから注意して下さい。
沙留斗:2問目。ではそのナレータは誰だったのでしょうか?
沙耶香:これでは分からないと思いますのでいくつかヒントを。1、女性である。2、生徒ではない。
    3、へーのきさんのHPに名前がある。この3つと、話し方から想像して下さい。
    難しいかもしれませんね。
沙留斗:3問目。作品中にあった2つの問いの答えは何?
沙耶香:これは純粋に解いてみて下さい。さほど難しくはないとは思いますが・・・
沙留斗:正解者の中から私の選んだ3人に・・・・・何しようか?
沙耶香:決まってないんですか?
沙留斗:うん・・・まあ、そん時に考えれば良いか・・・
沙耶香:それより何処に乗せれば良いのでしょうか?
沙留斗:感想掲示板か、チャットで直接答えを言ってもらうかですね・・・
沙耶香:メールがあれば良かったんですけれども・・・
沙留斗:仕方ないだろ・・・無いんだから・・・
沙耶香:そうですね・・・
沙留斗:それでは!お暇な方は解いてみて下さい!!突発クイズでした!!

沙耶香:連絡へ行きます。

出て頂いた方々へ
「私の独断と偏見で書かれた物につき、性格その他に歪みが有るかもしれませんが、
どうかお許し下さい。私の腕の未熟がいたす所です。それでも楽しんで頂けたのな
ら、私にとってそれに勝る幸福は有りません。」
との事です。感想、批判が有りましたらどんどんおっしゃって下さい(深々とお辞儀)

沙留斗:では今回はこの辺で!(Lメモでの最多登場人数ゲットだな、これ(笑))
沙耶香:では皆さん、さようなら(深々とお辞儀)