Lメモ外伝 リーフ学園生活日記 ページ2:授業中の理緒ちゃん 投稿者:沙留斗
すすす・・・・・

 此処は、第一茶道部。
 純和風のお茶席には2つの人影があった。
 床の間には見事な生け花が。
 掛け軸には達筆で、”東方不敗”と書かれていた。

「結構なお手前で・・・」
「――有難う御座います。」

かこ〜〜ん・・・

 獅子脅しの音が鳴り響く。

 外は晴天。雲一つ無い良い天気。
 活発な者だったら思わず出掛けたくなるような青い空であった。

「はあ・・・良い天気ですねぇ・・・」
「――そうですね。このような日にお茶を立てると美味しいですね。」
「分かるのですか?」
「――その様な物だと判断しました。」
「・・・そうですか・・・」

かこ〜〜ん・・・

 沙耶香はDマルチの顔に、笑顔を見たような気がした。

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Lメモ外伝 リーフ学園生活日記


          ページ2:授業中の理緒ちゃん


(注)初めからの文は、何ら本編と関係ありません。あしからず。
  また、この文は「痕」のネタばれにちかいので、クリアしてない方には分からないか
 もしれませんが、重ねてあしからず。
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 廊下。

 廊下を見ている。
 その上には、500円玉が一枚落ちている。

 主に見捨てられ行く当ても無く、冷たいビニールの床に横たわり、埃にまみれた身体で、
新しい『主』をじっと待っている。
 そんな500円玉だ。

 はぁ、はぁ…。
 獲物を狙う肉食獣のような呼吸。
 全身が震え、汗が額を滑り落ちる。
 胸が苦しい。
 心が辛い。
 あれを、あれを拾いに行きたい。
 唇が形を結んだが、言葉を発する事は出来ない。
 あれを…。

 …ふふふ。
 …何時までそうしているつもり?

 からかうような声が、頭の中に響き渡った。

 …無駄。
 …無駄よ。
 …無駄なのよ。
 私をおさえつけることなんてできるはずない。

 黙って!
 私は叫んだ。
 少しでも気を許せば『彼女』は世間体という名の折を破って、すぐにでも飛び出してし
まう。
 手の添えられたノートがしわを刻む。
 負けない。

 …ふふふ。確かに世間体は大事でしょう。
 …でも現状は?
 …ねえ?
 …例えば貴方は、ご飯も食べず、水も飲まず、眠りもせずに働いて、どれだけ稼げるか
しら?
 …そういう事よ。
 …ましてや…。

 黙って!

 …ふふふ、本当は貴方だって気付いてるんでしょう?
 …もう限界に近い事を。
 …もうこれ以上我慢できないって事を。
 …さあ解き放って。
 …自由にしてよ。
 …みんな知ってる事よ。
 …だったら、苦しむだけ損でしょ?
 …ねえ?

 嫌。
 嫌、嫌、嫌よ!
 何がなんでも『彼女』を解き放ってはいけない!
 私の出来る唯一の抵抗…それは世間体という名の檻に、『彼女』をとじこめて置く事。

 …そう、歪みきって、今にも抜け出せそうな檻に…。

 黙って!
 黙って、黙って、黙ってよ!

 …ふふふ。
 …うふふふ。
 …あははははははははははははは!

 休み時間!
 休み時間はまだ!?
 休み時間になれば気兼ねなく取りに行ける。
 取りに行ける。
 そう、他人の目をはばかる事無く。
 何処かに行くように見せかければ、落とし物を拾うように見せかければ、何も問題はない。

 …でも今すぐ…取りに行きたい。

 休み時間!
 休み時間はまだなの!

 …教室を抜け出し、猜疑の目を気にする事無く、その冷たい床にはいつくばり、埃にま
みれた500円玉を拾い上げ、恍惚の表情を…。

 休み時間になればッ…!

 …強情ね…世間体なんて対した事無いのに…

 ヤスミジカンよぉ!
 ヤスミジカンッ!
 休み時間ッ!
 休み時間!休み時間!休み時間!休み時間!休み時間!休み時間!休み時間!休み時間! 
休み時間!休み時間!休み時間!休み時間!休み時間!休み時間!休み時間!休み時間!!

 …諦めなさいよ、『世間体』なんて。

 休み時間はまだなのぉぉぉぉぉ!!!

「・・・貴方、困ってるわね?」

 え!?だ、だれ!?

「フフフ・・・」

 …な、なに!?

 あ、貴方は!?

「どんな悩みもユウヤにお任せ☆、魔法少女エルクゥユウヤ!他人の頭にお邪魔します☆」
 ”今日のお召し物:千鶴さんのセーラー服”
 
 や、柳川先生!どうしてここに!?

 …っていうか、どうして人の頭の中に…

「エルクゥユウヤ☆(ステッキくるくる)」

 人の話し聞いてます?柳川先生。

「エルクゥユウヤ☆(くるくる回して決めっ!)」

 …聞いちゃいないわね…

 じゃ、じゃあ、エルクゥユウヤさん・・・

「はい☆何でも言ってね☆(にこっ)」

 は、はい・・・それじゃあ、あそこの500円玉を取りに行きたいんですけど、どうに
か成りませんか?

 …こんな奴に頼むの?

「ほう。つまりあの500円玉を取りに行きたいが、教師が邪魔だから狩ってくれという
訳か・・・ククク・・・」 

 い、いいえ・・・ち、違います・・・

 …怪しい笑いはやめなさいって…

「ほう。ならば、お前の行動を揶揄する生徒どもが鬱陶しいから、始末すれば良いのだな?」

 そ、それもちょっと・・・

 …爪を砥がないでよ…恐いから…

「ちっ!ならば全員始末したら問題無いな!!」

 わっ、ちょっと待って!

 …勝手な事言わないでよ!

「誰を狩るんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 …誰も狩るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

「ならば貴様を狩ってやるぅぅぅぅぅぅ!!!」

 …なにぃ!きやがれ、この【検閲削除】野郎がぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 ああ!ちょっと二人とも!!

”―――ま”

「ぐるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 …でりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

ギャギィン!ジュギィン!!(金属音)

 人の頭の中で戦わないでぇぇぇぇぇぇ!!!

”――やま”

「炎を見せろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 …くたばりやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

ドガァン!ズギュァン!!(爆発音)

 止めってってばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

”ひなやま!”

「ふははは、ぬるいわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 …うち滅べぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

ドグシャ!ズバシュ!!(切断音)

”雛山!!”

 ああ!うるさぁぁぁぁぁぁぁぁぁいっ!!!

”やかましぃぃぃぃ!!!”

かこ〜〜〜ん!

「あう!いった〜〜って、え!?な、なに?このチョーク・・・」

「なに?じゃない!うるさいのはこっちだ、雛山!!」

「あ・・・柏木先生・・・」

「何を夢見ていたかは知らんが、俺の授業はそんなにつまらんか?」

「え!?そ、そんなことは・・・」

「だったら廊下にでも立って、少し頭を冷やしてこい!」

「廊下・・・ですか?」

「そうだ!」

”ちらと廊下を見る。其処には500円玉が健在。”

「あ・・・・ありがとうございますぅ!!」

「え!?お、おいちょっと・・・」

「この御恩は一生忘れません!ではっ!!」

「あ!こら雛山!どういう事だ!!」

「やった〜〜〜〜!!!」


こうして雛山理緒ちゃんは、廊下に落ちていた500円玉を手に入れる事が出来ましたとさ。

めでたし、めでたし


 そのころ、別の教室では・・・

「・・・馬鹿ばっか・・・」

 電波ジャックをしていた瑠璃子が、そう呟いていた。


                          To Be Continued
                          
                          今日のアイテム:チョーク

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沙留斗:・・・・・
沙耶香:・・・・・
 坂下 :なに?これ・・・
沙留斗:言うな・・・
沙耶香:何気に思い付いたネタだそうです。
 坂下 :思いっきり痕のパクリじゃない!
沙耶香:後、風見さんの作品の真似もしてますね。
沙留斗:だから言うなっつってんだよぉぉぉぉぉ!!!(血涙)
沙耶香:ですが・・・ねえ?
 坂下 :だよな・・・パクリはな・・・(ため息)
沙留斗:良いだろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!思い付いちまったんだからよぉぉぉぉぉ!!!
沙耶香:言い訳をしますと、元はこうならなかったらしいです。
 坂下 :あと、これを考えたのは、盆のお参りの最中らしいんだが・・・
沙留斗:ちょっと違うぞ、お参りの直前だ!
沙耶香:たいして変わりませんよね・・・
 坂下 :だな・・・大体何考えてこんな物を・・・
沙留斗:「脇役にも愛の手を」って思ってたら急に思い付いたの。
沙耶香:ついでに某計画のために、エルクゥユウヤさんの練習も兼ねてだそうです。
 坂下 :なんだかねぇ・・・
沙留斗:何を言う!本編はリーフキャラしか出てないんだぞ!
沙耶香:エルクゥユウヤさんは違いますけどね・・・
 坂下 :ま、これを見た人は忘れて下さい。ええ、すぐにでも・・・
沙留斗:ちくしょう・・・ま、いいか。じゃあ、今日はこの辺で。
沙耶香:次は、もしあったら、DOL(ダンジョン・オブ・ライブラリー)で会いましょう。
 坂下 :じゃ〜な〜