VSジンジャザム+ハンター×ハンター後いつのまに〜〜〜  投稿者:戦場拓壬
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「VSジンジャザム+ハンター×ハンター後いつのまに〜〜〜」 投稿者:戦場拓壬
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 暗い。
 目を瞑っているから、暗い。
 目を開ける。
 今まで瞑っていた所為か視界ぼんやりとしている。
 だんだんとぼやけが無くなってくる。
 目の前にある物体を凝視する。
 ・
 ・
 赤い。
 何処までも赤い。
 それ以外に無い。
 手にとってみる。
 重くは無い、だからと言って軽すぎるという訳ではない。
 しばらく見つめていたがおもむろにかぶり付く。
 口の中に甘酸っぱさが広がって行く。
 (美味い…………)
 また一口。また一口。
 口中にあるものを飲み下す。
  
 
 「さすがは青森産。やはりリンゴは富士か…………」
 









         「VSジンジャザム+ハンター×ハンター後いつのまに〜〜〜」










 昼休み。 
「ふ〜〜食った食った」
 どうして大概の人間が飯を食べ終わった時に言う台詞はなぜこうも類似しているのだろうとか何とか思いながら食べ
残しである芯をゴミ箱へと投げる。
 刹那。
 俺の視界の端を何かが掠めて行く。
 そしてゴミ箱に投げ捨てたはずのリンゴに芯が真っ二つに割れ後ろの壁には矢が突き刺さっていた。
 「こっ!これは!?」
 はっきり言って訳がわからなかった。
 いったい誰がこんな、かの有名な『ウィリアム・テル』みたいな真似事を!?
 「いったい誰がこんな事を……!?なんのために……」
 ふと、ドアの方向に目を向けると金色の髪が消えて行く所だった。
 訳が解らないのでとりあえずその場を離れる事にした。
 (普通解るだろう……)
  



  「どうも〜〜ありがとうございました〜〜」
 やって来たのは第二購買部。
 今しがた大量に果物類を購入したばかりだ。
 「あっ、すいません」
 「はいはい。なんでしょう?」
 「ここって何でも揃っているんですよね」
 「ええ、そろえれない品物は無いと自負しています」
 「じゃあ……こんな物でもありますか?」
 そう言って渡された紙を見てbeakerは眉をひそめた。
 「ありますけど……なんに使うんですか。こんな物?」
 「それは……まあ、何て言うんでしょう……そうっ、まあそんなもんです」
 我ながら要点を得ない、まるで歯切りの悪い言い方だ。
 「解りました。一応仕入れておきますけど……そうですね……二日ほど待っていてください」
 はい。と返事だけして箱を持って立ち去る。
 

  「でも本当に何に使うんだろう?」
 beakerはしばらく考え込んでいたが別のお客が来たので気にしない事にした。 
 



 「と言う訳で、勝負しましょう。ジン先輩」
 「いきなり現れてしかも全く面識の無い人間が何を言う」
 やって来たのは校舎アズエル。そして今、目の前にいるのがジンジャザム先輩。
 「そんな細かい事気になさらずに勝負してください」
 「いや別に勝負する事は構わないんだが。誰だ、お前」
 はたと気がつく。
 そう言えばここにいきなり来て自己紹介など抜きで勝負を申し込んだんだった。 
 「これは失礼。このリーフ学園に転校してきた、戦場拓壬です」
 「あーそいつはどうも」
 「では勝負してください」
 「今は駄目だ。Dセリオとさっきまで戦ってたんでつかれてんだ」
 「それじゃ……明後日ならどうです?」
 「いいぜ。受けてたってやる」
 にやりと太い笑みを浮かべる。
 「ちなみのどういう勝負するんだ」
 「いたって簡単。ジン先輩の好きなただの決闘ですよ」
 「解った解った」
 「ジン先輩が勝ったらこれをあげます」
 懐から小さな円筒状の物体を出す。
 「何だこりゃ?」
 「百分の一スケールキュベレイのファンネル」
 「いらんわこんな物」
  「ハマーン様ですよ」
 「いらんちゅ―に。第一こんな小さかったら使えんだろうが」
 「それじゃ失礼しました」 
 席を立ち別の場所へと向かう。
 「聞けよ人の話」 
 無論聞いちゃいない。




 「なるほど……それで俺の所に来たか」
 「ええ。ジン先輩の事をよく知っている秋山さんなら、何か有益な情報を貰えるのではないかと……。敵を知り、
己を知ることが大事ですから」
 何かを考える様に腕を組む秋山さん。
 「それはそーとなんであんたら3年の校舎にいるの」 
 横から突っ込みを入れてくるのは…………誰だったかな?
 「細かい事を言うな、梓」
 「そうですよ。名も知らぬ何処かの先輩」
 「そうじゃなくて、なんであんた等は授業中にもかかわらずこんな所で話をしているの……?」
 「秋山さん探していたら予鈴なってしまうし、見つけたと思ったら何だか叫びながら人を追いかけているからそのまま
後を追ってきたんです」
 ちなみに追いかけられていたのは言うまでも無く梓本人なのだが距離が遠かったために気付いていない。
 「解った戦場とやら、ジンの事について俺が知っている限り話そう」
 「ありがとうございます!!」
 「だが仮にも友の事について教えるのだからただでは教えられん」
 不安になった。なんせついさっき購買部で買い物したからお金の残りは少ないのだ。
 「え〜〜〜と……おいくらぐらいでしょう……?」
 「金など要らん」
 返事はあまりに素っ気無く、だがとても解りやすかった。
 「要らないんなら……どうすれば?」 
 「簡単なことだ。俺を満足させてみろ」
 「言ってる事の意味がわかりません」
 「うむ。さあ来い」
 そう言うと『がばっ』という擬音語と共に腕を広げて仁王立ちをした。
 「俺の満足させうるだけの打撃を放って来ぉぉぉい!!!!」
 「なんじゃそりゃぁぁぁぁ!!!!」
 思いきり、力の限り疑問に思ったことを叫んでみたがとりあえず聞いてくれてない様だ。
 「あーー……一寸、いい?」
 「なんですか見知らぬ先輩」
 それまで横で文句を言っていた女の先輩が話しかけてくる。
 「あんたねえ……私には柏木梓って言うちゃんとした名前があるんだからね!」
 「あ、すいません。それじゃあ、柏木先輩なんですか?」」
 「解ってない様だから教えるけど……とりあえず『俺をぶちのめせ!』って、言ってるのよ」
 「なんかやだなあ、それ」
 「そっちだけで話を進めるな、寂しいだろう」
 「あ、すいません。……では遠慮無く行きます」 
 「よしっ!!来い」
 距離を離し、左手を前に、右手を後ろに構える。目を瞑り、心で力を欲する。
 右手に力を感じる。
 俺の力。
 『神器』の力。
 重く黒い色をした力。
 目を開ける。
 前を見る。
 秋山さんが構えている。
 1歩、踏み込み距離を詰め右手を出す。
 「破砕激!!!」
 砕く力。破砕の力を相手に向かって放つ。
 命中。相手を吹き飛ばし、力が消える。
 「おおナイスだぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 ドップラー効果とともに窓を突き破り別の校舎に向かって吹き飛んで行く秋山さんがいた。
 「何処に行くんですか!?秋山さん!?」
 「自分で吹き飛ばしておいて何言ってんの!?あんたはっ!」
 「そうかつまり『まだまだ足りんっ!!別の場所に行くから追いかけてこいっ』って事ですね!?」
 「違うぅぅぅぅ!!!」
 そんな事よりも追いかけて行く事にする。
 「人の話は最後まで聞けぇぇぇぇぇ!!!」
 背後にそんな声を聞きながら。




 藤井冬弥とりあえず困っていた。
 授業を始めたのは良いが、人数が二名ほど足りない。
 いないのは勿論、秋山登と戦場拓壬だったりする。
 「はあ、転校したての生徒にも授業すっぽかされたりするなんて……舐められてるのかなあ…俺?」
 なんだかとってもむなしい気分だ。
 「………」
 ん?何か聞こえたような。
 「ぁぁぁぁぁぁぁぁ」 
 (おかしい……何か聞こえる……もっ、もしかして俺ノイローゼなのかっ!?)
 そう思い生徒たちを見ればみんなこの声が聞こえる様だ。何人かの生徒が気になって辺りを見まわしている。
 「ぁぁぁぁぁぁぁぁ」
 また聞こえる。しかも今度はさっきよりも大きくなっている。とりあえず幻聴の類ではない様だが……。
 「ぁぁぁぁ」
 さっきよりも大きくなっている。しかも何だか近づいているような…。窓を見る。するとそこには…………。
 「ぁぁぁぁぁぁぁぁ」
 ご存知通り先ほど吹き飛ばされた秋山登が飛んできていた。 
 轟音。飛び散るガラスの破片。生徒の悲鳴。なんだかいきなり阿鼻叫喚の地獄絵図になってしまった。
 「ぬう……良い威力だ」
 何故か平気な顔をして立っている秋山登。
 「何してんだ……秋山さん」
 「よっしーか。たった今ナイスパンチを食らって吹き飛んできた所だ」
 「吹き飛んで来たって……またいつもと一緒でジン先輩?それとも……」
 「まったく別の人間だ。確か戦場……」
 「うおりゃぁぁぁぁっ!!!!!」
  まだ台詞を言い終わらない内に窓から新たな影が飛び出してきて秋山を吹き飛ばす。
 戦場拓壬だ。
 「なっ、なんだぁ!?」
 秋山を吹き飛ばした勢いでそのままけりを放つ。
 「破ぁぁぁぁぁぁ!!!!連装破激っ!!!」
 心で力を欲し、また技を放つ。廊下側にいた一般生徒も巻き込みながら。
 蹴り、突き、その他もろもろの遠慮など全くしていないナイスコンビネーションで攻め立てる。
 「ナイスパンチだぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
 目を閉じる。集中する。目を開く。相手を見る。
 最高の一撃を放つため、右手を前に、左手を後ろに構えなおす。
 (最高の一撃を!!)腰をひねり、最後の一撃を放つ。
 「正拳!!!!」
 完全に体を回し、半身になって放たれた拳が秋山を捕らえる。
 


 「……………………」
 無言。放った拳を眺めしばし呼吸を整える。
 瓦礫。完全に巻き添えを食らって倒れている一般生徒。
 「……素晴らしいっ!!!百点満点中八十五点をやろうっ!!」
 何故かあれだけ攻撃を食らっても平気な秋山が「がばっ」と起きあがる。
 「ありがとうございますっ!!!!」
 「うむっ!その打撃に免じてジンの事について色々と話してやろうっ!!!!」  
 「ありがとうございますっ!!!!」
 さっきよりも大きな声で礼を言う戦場だった。
 ちなみに他の人間はみんな倒れ伏していた。
 さらに言うと授業は勿論無くなっていた。





 「情報を下さい」
 「誰ですか貴方」
 今度はDセリオの下にやってきた。
 「失敬、転校生の戦場拓壬と言います」
  「そうですか。ところで何の用ですか?」
  「ジンジャザム先輩の事について知っている限りの事教えてください」
 「なんだか解りませんが解りました」
 「言葉が矛盾してますね」
 「人の揚げ足とってどうするんですか」
 「……すいません……」
 とりあえず話しは聞けた。





 「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!」
 なんだか前方からやたらと元気のいい声が響き、何かの塊が見える。
 「HAHAHAHAHA!ナイストゥーミ―チュ―」
 ご存知天下御免のアフロさんなTaSさんだ。
 とりあえず、黙って横を通り過ぎようとしてみた。
 「貴方ドコ行くデスカ〜〜〜」 
 あっさり気付かれ行く手を遮られる。
 「いえ、どうか気になさらない様に……立派なアフロですね」
 「OH!!!アナタもアフロがほしいデスカ?
 「要りません(即答)」
 話をアフロに向けたのが不味かった。
 「そンな事言わずに、サアッアナタもアフロをぉぉぉぉぉぉ」
 「とりあえず吹き飛ばしておいた」
 とりあえずで吹き飛ばすな。
 「酷い人でスネッ、イキナリ人を吹き飛ばすナンテッ!」
 「なんで平気なんだぁぁぁぁ」
 脱兎のごとく逃げ出す。
 「アフロが立派なのは認めるが俺もアフロになるのは嫌だぁぁぁぁ」 
 「HAHAHAHA、お待ちナサ〜〜〜イ」
 この追いかけっこはしばらく続いたと言う。


 
 






  そして時は流れ、ついに決戦の日!!
 「すいませ〜ん。頼んでいたものありますか?」
 しかし何故か第二購買部にいた。
 「ええ大丈夫です。ちゃんと取り寄せておきましたから」
 「ありがとうございます。で、何処に」
 「慌てないで。はいどうぞ、税込みで100000円戴きます」
 懐からお金を出し渡す。
 「毎度ありがとうございました〜」
 いよいよ決戦である。



 

 「来やがったな」
 「お待たせしました。ジン先輩」
 今二人がいるのは裏山である。
 拓壬は武器と思しき布に包まれた一本の長い物を持っていた。
  「武器を装備しても俺には勝てねえぜ。この後またDセリオと戦わなきゃなんねえんでな、早いとこ始めようぜ」
 「そうですか………では、行きます!」
 言葉を放ち、間合いをとる。
 「良い度胸だ!!くらえっ!ロケットパー―ンチッ!!!!」
 先手を切ったのは、ジンジャザム。
 ロケットパンチが物凄い勢いで迫る。
 (落ちついて、前を見る。敵はそこにいる!)
 流れるような動き……踊りにも似た動きでロケットパンチを避ける戦場。
 「……!?変わった避け方するじゃねえか…まるで日本舞踊みてえだな」
 「『舞闘』敵の攻撃を避けるために生まれた舞ですよ」
 「ああそうかい。ならっ!避けるのも難しい攻撃を食らわしてやるぜっ!!!」
 叫び、コンテナミサイルを放つ。
 ミサイルがそこら中を破壊する。
 「『技能』発動。回避。成功!」
 (速さが上がった!?)
 「今度はこっちの番だ!破砕激!!!」
 「ちいぃぃぃぃ!!」
 回避に回るジンジャザム。
 「!?」
 避けきれなかった。防御に使った腕から重い衝撃が伝わる。
 「変わってんな。腕がぼやけて見えるのは手前の技の所為か?」
 「ええ。『神器』って言うんです。何て言うんでしょう……まあ、音楽みたいなものですか」
 「そこそこ楽しめそうじゃねえか……容赦…しねえぜっ!!!」
 叫びまたロケットパンチを放つ。
 「そんな直線の攻撃が……ぐはっ!」
 言葉が最後まで言えなかった。ロケットパンチを打った直後にまたロケットパンチを放っただけだが、油断していた為にまともに食らった。
 「ばーか。いつまでも避けきれるとでも思ってたのか?それといつになったらその武器使うんだ」
 食らいはしたが急所は外れている。 
 「そうですね……使わせてもらいましょう」
 布を取り去る。出てきたのは一本の棒だった。
 「棒…六角棍か」
 「解ります?わざわざ今回のために大枚はたいて、香港から取り寄せました。ちなみに第二購買部経由です」
 「だろうな……で、それを使ってどんな攻撃して来るんだ」
 そんな事を聞くと何故か寂しそうな顔をする。
 「始めはね……ジン先輩のロケットパンチをこれで打ち返すという考えもあったんです………」
 「それは……」
 「解ってます。でももう既にこのネタは使われているんですよ……」
 今までで一番寂しそうな顔をして呟く。
 「パクリか……それはさすがに不味いな」
 「ええ、ですから普通に戦おうと」
 言って、六角棍を構える。
 「ちなみにこの棍の名前は月笑と言います」
 「んなこたどうでも良い……いくぜっ!!」
 叫び、今度はハイメガランチャーを構える。
 狙いを定め、撃つ。
 「うおぉぉぉぉぉ!!!!」
 戦場も叫ぶ。
 「くそうっ!!また避けきりやがったか!?」
 対する戦場は少々疲労の色が浮かび上がっている。
 「流石にあれだけ避けたりしただけの事はあるな。疲れてるだろ」
 「一寸ね……こっちも行きます」
 月笑に力を込め、突く!
 「こっちもそうそう食らってばかりじゃねえぜ!」
 ブーストを使い、あっさりと回避する。
 「まだまだっ!!」
 連続で突く。勿論『砕神』がのせてある。
 着地に入ろうとした所を狙われなん発か当たる。
 「痛えけどそんなもんで俺が倒せるかぁ!」
 
 互いに技を放っては回避あるいは当たる。
 そんな攻防がしばらく続いた。


 「いい加減決着つけましょう!!」
 そう言って月笑を前に突きだし構える
 「全くだ!これで終わりだっ!!ブレストファイアァァァァ!!!!!」
 必殺の一撃が迫り命中。爆発。
 「へ、やっとくたばったか」
 煙が引いていく。そこには……。
 「六角棍だけ!?」
 戦場の姿は無く。ただ地面に突き刺さったままの月笑があった。
 後ろに気配を感じて避ける……いや避けようとした。
 「破砕激!!」
 がら空きの背中に攻撃を受け、仰け反る。
 「こ、のぉぉぉぉ!!!!」
 振り向きざまに腕を振るうがそれよりも早く距離を取る。
 「囮ですよ、大技の後は隙ができるでしょ」
 ブレストファイアーが放たれた瞬間に月笑を地面に突き立て防いだのだ。
 「滅茶苦茶ふざけたマネしやがって……おかげでチョッピリ傷ついたぞ」
 「体それとも自尊心?」
 「両方だ。所で何がいい?」
 訳のわから無い質問を浴びせてくる。 
 「大技で綺麗に吹き飛ぶか。普通の技で寂しく倒されるか」
 「どっちも嫌です」
 「解った。普通の攻撃でやられたいと」
 「言ってねえって、んなこと」
 手を振るが聞いちゃいない。
 もっとも前に反対の事しているからおあいこだけど……。
 ロケットパンチをはずし、変わりにゲッタードリルを装備するジンジャザム。
 「くらえっ、ゲッタードリル!!」
 ゲッタードリルが迫る。
 月笑は向こう側にある……ならば!!
 「破砕激!!」
 自分の技で持って相殺しようとする。
 金属を叩くような乾いた音が響き、二人に動きが一瞬止まる。
 
 先に動いたのはジンジャザムだった
 
 「ゲッタードリル!!!」
 もう一度ゲッタードリルが迫る。今度は相殺も避ける事すらも出来ない。
 しかし、体は無意識の内に……少なくとも右手は動いていた。
 「何っ!?」
 驚愕の声。
 砕神の力を乗せた右腕がドリルを弾いたのだ。
 弾いたままの勢いで、左の拳を固め。撃つ。
 何も考えずに撃った、全力の、最高の一撃。
         
        「正拳っっ!!!!」

 命中。
 やけに景気の良い音がした。
 「まだ、浅いっ!!!」
 
  急所を捉えてはいなかった。

         「ゲッタードリルッ!!!」

 今度こそ防御する事も何も出来ずまともに攻撃をくらい、吹き飛ぶ。



 「生きてるか?」
 「勝手に殺さないで下さい」
 「俺は殺した覚えは無いぞ。確認を取っただけだ」
 (屁理屈を)と思った。
 「とりあえず今なんか悪口言っただろうからもう一発」
 ヘッドロックなんぞきめ始めた。
 「痛たたたたたた!!!!」
 とりあえずまだ二人とも大丈夫そうだった。
 「ジンさん」
 「うおうっ!!??」
 いきなり呼びかけられて驚いた。
 見るとそこにはDセリオがいた。
 「お疲れの所すいませんが……」
 「な、なんだ……」
 警戒しまくり。
 「サウザントミサイルッ!!!!」
 「いきなりかぁぁ!!」
 吹っ飛ぶジンさん。
 「Dセリオ、手前何しやがる!?」
 「この戦いが終わった後は私との勝負があったはずです」
 「あったけどイキナリ他の奴も巻き込むなよ」
 他の奴とは戦場の事である。
 「大丈夫です。彼は他の人が相手をします」
 「相手って……まだ誰かいるのか?」
 「Hai!!レミィネ!!」
  ご存知ミヤウチ星人こと宮内レミィだった。
 
 

 「手負いの獣を、Let’sハンティング!!」
 手負いの獣とは戦場拓壬の事である。
 「そうかっ!!あんたかっ!!!この前の昼放課に俺の捨てたリンゴの芯を貫くなんて物凄いマネしたのはっ!!!!!」
 誰でもわかりそうな事だ。
 「手負いの獣はハントしやすいのヨッ!」
 言って、矢を放つ。
 「狩られてたまるかぁぁぁ!!!」
 「大人しく命の炎を咲かせるネっ!」
 それはキャラが違う。

 「どうやら、向こうでも始まった様です……こちらでも始めましょうっ!ジンさん!!」
 「くそうっ!!こうなったらやってやらぁ!!」
 「ファイナルガーディアン!!!!」
 あえなく轟沈。


 








 そしてその場にはハンティングされた戦場と吹き飛ばされたジンジャザムだけが残った。
 「解りましたよジン先輩」
 「何がだ……?」 
 「題名。VSジンジャザムは俺とジン先輩の戦う所。ハンター×ハンターはレミィさんが俺を狩る所。そして、いつのまに〜〜〜の所が」
 そこで一度区切り、息を吸う。
 「『いつからタッグマッチになったんだ?』です」
 しばらく黙っていたがやがて口を開いた。
  「……なあ、何で吹き飛ばされたい?」
 「ですから吹き飛ばされるのは嫌だと…………」
 爆音だけが辺りに響いた。


            結果。勝・レミィ&Dセリオ
               負・戦場&ジンジャザム



                (VSジンジャザム+ハンター×ハンター後いつのまにタッグマッチになったんだ?終)






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  やっとの思いで書き上げた第二弾〜〜〜〜。
   
  まずはお詫びから、今回出ていただいた皆さんありがとうございました。
 
  勝手に使ってしまった方達申し訳ありません。

  申し開きなどもございません。
 
  でもいじめるのは勘弁してください。

  それでは、また。




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