Lメモ私的英雄伝8 投稿者:春夏秋雪
伝えたくても伝わらないことがあります。
伝えても伝わりきらないことがあります。
大人になるにつれて見えてくる現実は
まだ子供の私には厳しすぎて…。
ませた子供より
無邪気な大人になりたかったのに
理想とのギャップが大きすぎる。
現実の圧力には逆らえない。
ただ、迷って、泣いて、苦しんで、そして
狂う…。

私ハ運命ヲ憎ンダ…。

Lメモ私的英雄伝8
『赤い現実』

私が、ステファ…お母さんの家に来てから、三週間が過ぎた。
まだまだ、戸惑うことが多いけれどもそれ以上に毎日が充実していた。
食事中のたわいもない会話。
みんなで陽が落ちるまで遊んだり、買い物に行ったり、
一緒に本を読んだり…。
みんなで泣いたり、笑ったり、怒ったり…。
研究施設に居た頃には、想像もできないくらいの幸せがあった。
本当にお母さんには感謝している。
「お姉ちゃん?」
「え?」
気がつくとエミリアが私の上着を引っ張っている。
「もう、お洗濯終わったからお家で遊ぼうよ!」
「…そうね」
いけない、いけない。
最近、幸せを感じすぎてついついボーっとしちゃうのよね。
気をつけなくっちゃ…。
そう思って、前の方にふと視線を向けると、
あれ?花壇の所に人がいる。
確か彼って…。
「ゴメン!エミリア。先にお家に帰ってて!」
そういって、私は彼の元に歩いていった。

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私がいつものように花の手入れをして居ると、
後ろから唐突に声をかけられた。
「いつも、ここの花壇を手入れしてるの?春夏くん?」
私は驚いて振り向くと、そこには洗濯かごをもった娘がいた。
確か、彼女の名前は…。
「たしか…四季……ちゃんだったよね?」
そう言うと、彼女は笑いながら
「覚えててくれて嬉しいわ…。まだ私の名前を覚えていない子もいるのに。」
そう言いながら、私の横にチョコンとしゃがみ込む。
彼女から微かに香水のにおいがする。
なんか、どきどきする。
「これパンジーでしょう?」
「う、うん…」
いきなりの質問に戸惑いながらも答える。
「花が好きなの?」
「うん、ここに来る前に花屋さんでバイトをしていたんだ。」
それから十分ぐらい私たちはたわいもない世間話をした。
話をしているときの彼女は
とても明るく、綺麗で、光り輝いていた。
「あ、いけない!!」
いきなり、四季ちゃんが何かを思いだしたか叫んだ。
「…どうしたの?」
「エミリアと一緒に遊ぶって約束すっかり忘れてた!」
そう言うと、四季ちゃんはかごを持って立ち上がった。
「それじゃあ、ゴメンね。春夏君!」
そう言うと、彼女は家の方に走っていったが、途中でこっちに振り返り。
「春夏く――ん!!」
「なに!?」
「今晩、食事の後カードにつきあってね!!」
「う、うん!いいよっ!!四季ちゃんもあんまり無理しないでね!」
「大丈夫!!」
そう言うと、彼女は笑いながら帰っていった…。

そのとき僕は思った。
どうして?
どうして、彼女がそうなんだろう…。
あんなに優しいのに…。
私は運命を憎んだ…。

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大丈夫…・・・・…か。
嘘だった。
最近、体が異常に怠い。
しっかり睡眠をとっても、全然疲れがとれない。
一度、お母さんに相談したけど
『いきなり生活環境が変わって体調を崩したんでしょう』
と、言われゆっくり休むように言われたが、その疲れは日に日にひどくなる一方だった。
私の体は、おかしい!
そう思って、お母さんにまた言いに行った。
するとお母さんは、
「じゃあ、今日一日私が寝ているとき着いていて上げましょう。」
そう言って、笑ってくれた。
・
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・
その日、私は不思議な夢を見た。
内容は覚えてないが、とても辛い夢だった。
・
・
・
気がつくと朝だった。
「おはよう、四季ちゃん。」
私の横にはお母さんがいてくれた。
「・・・…おはよう。」
「ずっといたけど、何の変わったこともなかったわよ。やっぱり風邪かしら?
ここに薬をおいておくから、一応飲んで今日はゆっくり休みなさい」
そう言って、お母さんは薬を私に渡して部屋を出ていった。
・・・・・・…。
やっぱり、体か怠い。
どうしちゃったのだろう?
そして、自分の手がおかしいことに気がつく。
「・・・・・・…血?」
そう、私の爪に血がこびり付いていた。
《続く》
春夏「と言うわけで!Lメモ私的英雄伝8をここにお送りいたします!!」
浩之「また、Lメモか…」
春夏「そう言われると辛い。」
浩之「だいたい、お前の作品読んでくれている方がいるかどうか怪しいしな」
春夏「ひどい…」
浩之「しかも、今回の話元ネタあるし…」
春夏「でも!!ほら、春夏秋雪と四季が別人で登場してる所なんか
   何か凄くミステリィ!!」
浩之「…で?」
春夏「雫の小説みたいにマルチサイトストーリーが斬新!!」
浩之「…で?」
春夏「あ…その…だりゅん☆」
浩之「…で?」
春夏「あああ!すみません!!文才もないのにプレ編なんて書いてすみません!!
   非常に自己ちゅうで申し訳ありませんっ!!」
浩之「ジンさんやひなたさんのSSにでれたからって浮かれている場合じゃないって」
春夏「うう!あまりのうれしさに最近書いているCGはお二人の絵ばかり」
浩之「うわ!!マジに凄いなこれ。マジックナイトジンなんて凄いぞ」
春夏「お二人とも、お礼と言っては何ですがもし良かったらつたない私の絵を
   上げます!!」
浩之「とにかく、さっさと続きを買いてろ!!」
春夏「では、最近ジンさんにも惚れ駆けている(爆笑)四季=春夏秋雪でした!!」
浩之「まじ?ソレ?」