神牙獅斬Lメモ おもいっきり番外編(話数なし) 「わたし思いっきり天の邪鬼だし……(笑)」  投稿者:神牙 獅斬

  転校初日、俺は学園の前に立っていた。
「……ここがりーふ学園か」
  時折吹く風のせいで俺のマントが揺れている。
  この場所が俺の伝説の発祥となる地になるのだろう。
  そう思うとある種の感慨のようなものすら沸いてきていた。
(↑ここまで書いて、嫌になったので不真面目になっていくとゆーことを前提に読んでく
ださい。)
  はたはたとマントが風が揺れて体に巻きつき、体につけた鎧と剣はうっとおしいほど重
く、伝説の兜は伝説らしくすさまじい臭いを発している。
  ……つけてくるんじゃなかった。
  いきなり後悔しつつ、俺はため息を吐いた。


「さていくか……ん?」
  一歩学校に入った瞬間、突然辺りに不穏な空気が漂うのを感じた。
  ドゴォオオオオオオオオン!
  そして次の瞬間、あたりに火の雨が降り注いだ。

「なっ!?  なにぃ!?」
  俺は驚きながらも火の雨をDDRステップでかわした。
  マニパラ、だって〜、気にしないわ〜←キャンディキャンディのOPに合わせて。
(↑華麗さが出てるよーな、そういう問題でもないよーな)
  そして、すべての爆撃を交わしきったところでグラウンドのほうに二人の人影があるの
に気付いた。

「――ジンさん、あなたもこりませんねガンマル」
「うるせぇガンマル!  今日は新兵器があるんだガンマル!」
(↑ジンとDセリオの背景がお約束と聞いて使ったものの、背景間違いをしている)
  俺は唖然としながら二人を見ていた。
  しかし、片一方は仮にも女性タイプ。
  助けないわけにもいくまい。

「おい、そこのお前!  女性に対しての暴力はこの俺、神牙獅斬が許さんっ!」
  俺はびしっ!と人差し指を突き立てて言ってやった。
「……誰?」
  ジンは俺を一目見た後、Dセリオにそう聞いた。
「――データにはありません。転校生か一般生徒、もしくは外見からして近所のかわいそ
うな人かと思われます」
  Dセリオはしれっと失礼なことをのたまわった。

「誰がかわいそうな人ですかっ!  女性とはいえ暴言にもほどがありますよっ!」
  俺は鼻息も荒く、Dセリオに近づいた。
「――うっ!?」
  そして、後1メートルという距離まで近づいた時、いきなりDセリオは身体から蒸気を
上げて倒れてしまった。
「周リノ空気が汚染サレテイル可能性ガアリマス。サスペンドモードニ移行シマシタ」
  電子音で合成された音声がDセリオから聞こえている。
  どうやら伝説の兜の臭気が通気孔からはいって、電気系統がやられたらしい。
  このかっこよさが分からないとは……俺は少しだけがっかりした。
(↑そーゆー問題でもないだろーけど)

「お前、触れもせずにDセリオを倒すとは……やるじゃねぇかっ!」
  ジンがにこにこしながら話し掛けてきた。
  どうやら、俺のことを気に入ったらしい。
「どうだ、俺と組まねえか?  お前とだったらうまくやれるとおもうぜ」
「アンタとだったらうまくやれそうだよ。いいぜ」
  俺はジンの申し出を快く承諾した。

(現在、不真面目度上昇中)

「じゃ、今日から親友だな。よろしくな」
  ジンは片手を差し出している。
「ああ。っと、親友になるなら儀式がいるな」
  俺はその手を握ろうとしたところで思いとどまり、ジンにそう言った。
「儀式?」
「ああ。うちの田舎では親友は相手の肉をかじりあってはじめて仲間になるんだ」
  俺はそう言った。
(↑田舎どこ?)
「ああ、いいぜ。さ、どこからでもかじりな」
  ジンは胸を張ったままそう言う。
「じゃ、お言葉に甘えて…………おい」
「なんだ?」
「ジン、アンタの身体で生身の部分が見つからないんだが……」
「ああ、その辺にあるだろ。適当にみつくろってってくれや」
  ジンは平然というので、俺はジンの身体を点検するがなかなか生身の部分が見つからな
い。
「……ああ、もういいや。俺が先にやるわ」
  しばらくするとジンのほうが焦れたらしく、俺のほうへとにじり寄ってきた。
  さすがに田舎の風習とはいえ、この瞬間は緊張する。
「ひとおもいにやってくれよ」
  俺はクールに言ってやった。
(↑ひとおもいにやってくれたら死にます)

  ジンが俺の肉をかじるのをまっていると妙に周りが騒々しくなってきた。
  俺は不審に思いつつ目をひらくと、数人が俺を囲んでいた
「ふふふ、いい覚悟だ……」
  岩下が暴走モードでABC同時押しをしていた。
「どこから食べよっかなー」
  ゆきが指をくわえながら確認している
「姉ちゃん、お肉だよお肉!」
「こら良太!  がっつかないでもたくさんあるんだから!」
  雛山兄妹が俺を見つつ、よだれを垂らしている。
「肉、蛋白質、食料……じゅるるっ」
  Runeがじりじりと近寄ってきている。

「まてやぁあああああ!!」
  俺は絶叫した。
  さすがにこれだけの人数でかじられたら、骨になってしまう。
  あとは犬にでもしゃぶられて終わりだ。
「あー、俺は後でいいからな」
  XY−MENが後ろでみんなに声援を送っている。
「ま、みんな親友になれるチャンスだ……いいじゃないか」
  ジンは気楽にいった。

  俺は転校早々、いきなり大ピンチに陥っていた。





「つつつ、ひどい目にあったぜ……」
  俺は痛む身体を引きずりつつ、廊下を歩いていた。
  あの後、襲い来るやつらに奥義をお見舞いしつつ逃走したのだ。
(↑かっこいい名前をつけてみたものの、旧漢字のせいでFEP変換できずに表記できな
かったりする)
  すでに鎧などの装備もぼろぼろになってしまい、捨ててきてある。

「さてと……先生の所にいかないとな」
  俺は職員室の場所を聞くため、辺りを見渡した。
  すると一人の少女の姿が目に入る。
「あのすいません。職員室の場所を……」
「…………」
  はい?
  恐ろしいほどの小声だった。
  高性能マイクでも聞き取れるかどうかの小声だ。
  クイーンオブ小声をこの場で授与したい気がするくらいの小声だった。
「いや、職員室の場所を教えてもらいたいんですが……」
「…………」
  職員室でしたら……
「「俺達が案内してあげよう!」」
  いきなり後ろから声がかかった。
  驚きつつ振り向くと、スポーツマンらしい男とナンパっぽい男が立っていた。


「ああ、驚かせてすまない。俺は矢島」
「俺は橋本だ。」
「あ、俺は今日転校してきた神牙といいます」
  いきなり挨拶をされたので、おもわず挨拶を返す。
「「さ、行こうか!」」
  男二人は俺の手をつかむとそのまま歩き出した。
「え?  どこへ?」
  俺は二人に聞くが、
「いや、今日はいい日だなぁ」
「まったくっスねー」
  二人は聞いちゃいない。

「俺の意志はどこだぁああああああ!」
  とりあえずその場では絶叫するしかできず、声をかけた少女は何事もなかったかのよう
に歩いていってしまった。

  助けてくれよ、おい。






「さ、ついたぞ」
  矢島が俺に向かって微笑みながら言った。
「あの……俺は職員室に行きたかったんですけど?」
「はっはっは、気にするな」
  橋本は気障っぽい笑いとともに俺の肩を叩いた。
(↑いきなりLキャラとらぶらぶ……まー、いちおうLキャラだし)
  なんだか抵抗してもしかたなさそうなので、諦めて部屋に入った。

  パンッ!
  扉を開けた瞬間、景気のいい音がした。
「ようこそ、神牙君!  わたしはギャラ。今日から君も薔薇部の新メンバーだっ!」
  入った瞬間クラッカーがならした男はギャラと名乗り、いきなり新メンバー入りを宣言
されてしまった。
「薔薇はいやだぁあああ!!!」
「ふふふ、これを聞いてもだめかい?」
  俺は逃げようとしたが、ギャラの一言で足を止めた。
「これだと?  ……まさかっ!」
  家に残してきた病弱の妹の姿が脳裏をよぎる。
  俺はギャラを睨み付けた。
  心の中で封じた魔が蠢く。
「ふふふ、恐い目つきだね。ま、聞いてみるといいさ」
  しかしギャラは一向に気にした様子もなく、カセットデッキに手を伸ばした。

  カチッ!

  ……ちゃ〜ん、ちゃ〜ちゃ〜〜
「こ、これはっ!?」
  俺は驚愕のあまり言葉を失った。
  そう、この音楽は……
「君も愛しているんだろう?」
  俺はがっくりと膝を地面につく。
「くっ、うかつだった……」
  そう、この曲は……
「そうだっ!  ぶらんにゅーはーとだっ!」
  ギャラが声も高らかに言った。
  このままでは薔薇部に強制入部だ。
  なんとか策を講じねば……そう、策を!

「ふふふ、君にも聞こえないかい?」
  必死に抵抗する俺の耳元で矢島が囁いた。
「……な、なにをだ!」
  俺は悲鳴のような声をあげる。
「世界の果てをめぐるあの音を……」
「世界を革命するあの音を……」
  橋本も一緒になって俺に囁く。
  どこからか車の音が聞こえたり、空に浮かぶ城が見えたりし始めた。
  まさに薔薇の世界。
  そして、ぶらんにゅーはーとが終了に近づき、二度目のリピートに入った瞬間、扉が開
いて一人の男が乱入した。

「さあ!  ゆくぞ、皆!」
  みなに向かって手を振り上げたのは、
「「「おぅっ!」」」
  セバスチャンだった。


「ぶらんっ!」
  全員、上着を脱ぎ捨てた。
「にゅー!」
  うでくみ。
「はーーーっと!!!」
  全員、思い思いのポージング。
「今、ここからはじまるぅ!」
  ステップで、位置交代。


「ぐはぁあああああ!?」
  俺は床をごろごろと転がる。
  何かが心で囁きつづける。
  甘美な欲望への誘いだ。
「アサはっ!!!  アサはまだかぁああああ!!!!」
  俺は混乱していた。
  この誘惑には勝てずにこの世の絆すら断ちきられてしまいそうに。
  永遠の世界への扉が俺の前で開こうとしていた
  そんな俺に矢島が優しく微笑んだ。
  俺はふらふらと立ち上がった。
  夢遊病のような感覚で。
  彼がその絆になってくれたようだ。


「胸のなーかーのっ!」
  右手をあげて、
「鼓動がーっ!!!」
  左手もあげて、
「き・こ・え・るぅ!」
  はい、ぽーじんぐ。


「どうだ?  神牙君!」
  橋本がにっこりと微笑みながら聞く。
「橋本さん……楽しい!  楽しいっすよ!」
  俺は踊りながら満面の笑みで返した。
  楽しいのだ。
  すごく。
  俺は。

「俺、りーふ学園が好きになれそうですっ!」
  その言葉を聞いた全員がにっこりと笑った。
  そしてその笑顔の中にはさわやかな薔薇の香りを感じていた。



「かーむっ!」
  アフロの男、TaSが現れて一緒に踊り出す。
「とぅっ!」
  校庭で戦ったDセリオ、ジン、岩下、ゆき、Runeらも現れてぽーずを決める。
「はーとぉ!」
  全員を見渡し、にっこりと笑いながら俺はポージングを決めた。

  そう、みんな仲間だっ!

「可能性を信じてっ!」
  りーふキャラが続々と現れる。
  SS使いも一緒だ。
「君におーくーるっ!」
  みんな、さささっと俺を囲むよう配置につき、
「て・れ・ぱ・しぃ☆」
  俺の見事なぽーじんぐを祝ってくれた。


  そう、その日俺は神話になったのだ……





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  えっと、とりあえずアップ、と。
  これ、駄作を書こうとしたものでもなく、単にキャラを使用したLなだけで、
  やっぱりわたしの作品なんですよね(笑)
  自分の作品にはそれなりの味が出そうとおもってるから、こんな感じです。
  ……いいのかな?(笑)

  水野響でした(ぺこ)