〜Lメモ災難外伝〜 「こんな所来るんじゃ無かった・・・・」 「ここ・・・・ですか」 一人の男がLeaf学園を目の前にしてそう呟いた。 名前をそーしゅと言い、この学園の転校生としてやって来た一年生である。 「中々良い雰囲気の落ち着いた学園ですねぇ・・・・・」 彼は本心からそう言ったのだが、次の瞬間その感想が誤った物であると認識させられた。 ドガアァァァァァァッッッッッッッンッッッッ!!!!!!! まるで何かが彼の耳元で高速で落ちてきたような音だった、そう耳元で。 「な、何ですかっ?この爆音は?!」 彼が爆心地と思われる部分に目をやると、5mはあろうかというクレーターの中心部に腕らしき物が突き刺さっていた。 そして彼の側でこんな会話が。 「ええいっ、セリス!ちょこまかと逃げるんじゃねぇ!!」 「ふん・・・・・今日は貴様のような単細胞とは付き合う暇が無くてな、これからマルチと二人っきりで掃除なんだ」 「て、てめぇ俺の勝負よりマルチと掃除の方を取るのか・・・・・・ゆ、ゆるせねぇぇぇ〜〜〜〜〜っっ!!」 「ふ・・・・・・ジン、羨ましいのか?」 「うるせえぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!、俺は千鶴さん一筋だあぁぁぁっっ!!食らえぇぇぇっっ!!ロケットパンチ・メテオッッ!!」 ・・・・・・・勿論爆発、部外者を約一名巻き込んで。 ドガアァァァァァァアァァァァァッッッッッッッッッンッッンッッッッッ!!!!!!!!!!! 「な、何なんですかぁぁぁぁぁっっ!!」 避けられる訳も無かった、爆発の後に明らかに人間業ではないスピードで二人の人間?が現われ二言、三言してまた爆発、 さっきまでのんびりしていた者に対して避けろと言う方が無茶な注文である。 「この学校って一体・・・・・・・・・・」 彼にそれと言った怪我は無いようだが、ススやら何やらでボロボロである、さっきまで居た男達も消えていた、そして呆然として いる彼の元に声を掛ける女性が一人。 「はぁ〜い、そーしゅ、アンタもこの学園に来てたの?」 声を掛けた女性は、綾香だった。 「はい、研究所以来ですね綾香さん、テストも兼ねてこの学園に一年生として入学することになりました、宜しくお願いします」 彼は礼儀正しくお辞儀をし、にっこりと微笑んだ。 「相変わらず律義ねぇ、その性格元からなの?」 「失礼ですねぇ、まだ脳は残ってますよ」 「あはは、ごめんごめん」 その会話はあくまで自然だったが、その端々に奇妙な単語が混じっていた、脳・研究所・テスト・・・・・・ 「所でさあ・・・・・・・・・」 ヒュンッッッッッ!!、パシイィッッ!!、ビシィィッッ!! 何気無く話しながら、綾香はいきなりコンビネーションを放ってきた、エクストリーム女王として名高い綾香の ジャブ、正拳、ボディーブロゥ、普通の人間には見切る防御する事自体不可能な攻撃であった、しかし。 「おっと、いきなりとは恐いですねぇ」 彼、そーしゅは、初撃のジャブを軽く右手で捌き、正拳を屈んで躱し、ボディーブロゥを左手でブロックしていた、 共に一瞬の出来事だった、回りから人がこの様を見ていたら、お互いにわずかに動いた様に見えただけだろう。 「相変わらず腕は落ちてないようね、そーしゅ」 いかにも感心したような風に綾香はニヤリとしながら言った。 「研究所では駆動系のテストも兼ねお相手して頂きましたからね、いやでも腕は上達しますよ」 そーしゅはガードした腕をぶらぶらさせながら答えた。 「ふふっ、そのようね、私これから格闘部なんだけど一緒に来る?」 「ええ、宜しくお願いします、どんな方がいらっしゃるんで?」 「そうねぇ・・・・・数人は腕の立つのは居るけど後は私や葵って子や好恵目当ての男や女って感じね」 綾香は半ば自慢しながら、半ば呆れたようにそう答えた。 「ま、詳しくは来てからのお楽しみってやつね」 「ええ、期待してますよ」 二人はにこやかに談笑しながら、クラブの方へ向かっていった。 ・・・・・・・・・・その後方50m、白衣に身を包んだ妖しさ満点の男がそーしゅを奇怪なゴーグルで見つめて いた。学園一の鬼才、柳川裕也である。 「くくくっ、来栖川研究所から実験体が来るのは本当だったようだな、研究所のデータベースにハッキングした 甲斐が有ったと言うものだ、早速わがラボへ招待するとしよう」 そして彼の姿が掻き消えた・・・・・・・・・・・・・ 「皆、新しい新入部員を紹介するから集まって」 ここは格闘部の道場、そこにはそーしゅ、綾香を含め数人が集まっていた。 「皆さん初めまして、新しくこの学園に転校してきたそーしゅです、一応武道の心得は有りますがここで更なる 精進を目指そうと思いますので、宜しくお願いします」 彼は両手を目の前で合わせ指を伸ばし軽く礼をした。 「う〜ん、この時間帯じゃ部員はあまりいないけど紹介するわ、まず私はいいとして、最初は副部長の坂下好恵 空手一本に打ち込んででて実力はトップクラスね、あとしっかり者で姉御肌ねお堅い所もあるけど」 「綾香、あなたはいつも一言よけいよ、まあこれから宜しくね、機会が有ったら組み手でもしましょう、綾香は貴方のことずいぶん買ってるらしいし」 「ええこちらこそ、でもそんなに私は強くないですよ、ただ昔から趣味でやってるようなものですから」 そこで綾香が割り込むように話してきた。 「そんな事言ったって6段やそこら行ってるんじゃなかったけ?」 「七段ですよ、でも昔からやってたらそうなっただけで強さとは関係ないですよ」 「そう言うのが強いのよ、ますます気に入ったわ」 好恵は関心したように頷きながら答えた。 「さあ続けていくわよ、今度は一年ながら私がライバルと認める松原葵、でもけっこう色んな欠点はあるけどねあがり症とか」 「そ、そんな綾香さん、ラ、ライバルだなんて」 葵は思いもしなかった綾香の台詞で顔を真っ赤にしていた。 「ほらねそーしゅそのとうりでしょ、あはははっ」 「ふふっ、綾香さんからかうのはよくないですよ、さて葵さんこれから頑張りますので御願いします」 「ええ、こちらこそ!あ、でもさっき見せた礼の形は少林寺拳法の物ですよね」 「よくご存知で、少林寺を知ってる方いるのは楽しみです」 「今度は男性陣ねまずはT-star-reverse通称ティー、色んな部活に参加してるわ、でも殆どここに来てるわね」 「私は趣味で部活に参加してるからそんなに強くないけど、宜しくそーしゅ君」 「と言うことは、友人か何かと参加してるわけですか?」 そこでまた綾香が話しに割り込んできた。 「違うのよ、葵が目当てなのよ、でもここにいる男性陣が葵狙いが大半だし」 「ちょ、綾香さん変な事言わないで下さいよ」 ティーは顔を真っ赤にして反論?した、もちろん葵も真っ赤である。 「お次はYOSSY、正義感が強くてこの部に入ってるんだけど欠点にナンパ癖があるわ、ちなみに葵を狙ってるパート2」 「あ、綾香っ!余計な事言うんじゃないっ!」 ティーに続きYOSSYも真っ赤になった、葵も同じく。 「ま、まあ宜しくなそーしゅ君仲良くやろうぜ」 「ええ、仲良くしましょう」 「さあて最後はディアルト、圓明流倭刀術という流派を極めてるわ、やっぱり葵狙いパート3」 綾香はポーズまでつけていた。 「まだやりますか、綾香さんはっ!」 ティー、YOSSYに続き(以下略)。 「今いるのはこれだけね、もう少ししたら増えると思うけどそれまで話でもしましょ」 「そうですね、ここも皆さんいい人ばかりで・・・・・ ドッガアァァァァァァァァッッッッンンンンン!!! 「ふはははっっ!!見つけたぞっ!、来栖川の実験体そーしゅ、お前が脳だけを除いた全身擬体と言うことは 最早知っている、さあ実験・・・・そして改造させろぉっ!!」 そーしゅ達が道場でのんびりしている所に、壁をぶち破って現れた男が一人、言わずもがな柳川裕也 その目は凶気の金色に輝いており、っいうか狩猟者モード。 「さあ来い、我が科学部へっ!」 「な、何なんですかあぁぁぁぁぁぁっっっ!!」 柳川は問答無用でそーしゅの腕を引っつかむとぶち破った穴に走り去っていった。 ・・・・・・そして道場では。 「・・・・・・・・・・見なかったことにしよう」 綾香が皆にそういった。 コクコク×5・・・・・・・・・・鬼かあんたら。 そして、柳川とそーしゅは。 「心配することはないぞおぉぉぉぉっ!!、部品の一つ一つまでバラすだけだぁぁぁぁっっ!!」 「いやああぁぁぁぁぁぁっっっ!!、こんな所来るんじゃなかったぁぁぁぁっっっ!!」 そして二人は科学部へ。 <了> ============================================================================================================================================ 初めまして、新たな転校生のそーしゅです。 こうして登場SSを上げた訳ですが、二次創作とは違い普通のSSとは違った楽しみや難しさを実感しました。 ・・・・・・・・って言うか書いててなおさらはまりましたLメモに。 ほかの作家さんのSSを見るとキャラが一人一人”生きている”感じがありありと伝わってきました、 私もそのような文が書けるようように努力したいと思います。 さて私のSSの方ですがこの続きを幻八さんが書いてくれることになりました、どうなるのでしょう? 良くも悪くも期待しています(爆)