テニス参加表明L:庭球大会へ挑戦する刻  投稿者:SOS
    『暗躍生徒会主催・男女混合テニス大会』

この掲示を前にしてすでに10分近くその場を動かない者がいる。
学園一年に在籍するSOSである。
「はあ、一緒に参加してくれそうな人は・・・やっぱりあの人しかいませんか」
ため息交じりにそう言いつつ、SOSはようやくその場を離れた。
ちなみに授業は既に5分前に始まっていた・・・

放課後、いつも通りにジャッジ本部に来たSOSはきょろきょろと辺りを見回している。
「えーーっと、すいません。藍原さんはいらっしゃいませんか?」
「ああ、瑞穂君なら職員室に資料を届けに行ってもらっているが、どうかしたのかい?」
「いえ、ちょっとお願いがあったんですが、職員室ですか。では、ちょっと行ってきます
ね。終わったらすぐに見回りに行きますので」

本部からSOSの消えた後、セリスと岩下が話している。
「信、いいのか?彼、結構瑞穂くんに付きまとっているみたいだが」
「大丈夫だよ、自分は瑞穂くんを信じているからね」
「そのセリフ、はずかしくないか?」
「少しな」

さすがにいきなり職員室の中に転移するわけにもいかないので、SOSはドアの前に出て
ドアをノックする。
「失礼します」
ドアを開け、辺りを見回すが、瑞穂の姿は見えない。そこへ通りかかった教師の一人が話
しかけてきた。
「どうした?青年。誰か捜しているのか」
「あ、どうも緒方先生。すみませんが職員室に2年の藍原さんが来ていると聞いたんです
が、どこにいるか知りませんか?」
「ああ、彼女ならさっき出ていった所だが、廊下で会わなかったのかい」
「それが、ドアの前まで転移してきたもので・・・」
「ものぐさだと、余計に手間を取るな。青年」
「その様ですね。あ、それでは私は失礼させていただきます」
「ああ、それじゃあな。青年」

「しかたがない、走りますか」
言って廊下をジャッジ本部に向かって走り出すSOS。
・・・・・・廊下は走るな・・・風紀委員達に怒られるぞ・・・

1、2分も走った頃、ようやく瑞穂に追いついた
「すいません、藍原さん。ちょっといいですか」
「あ、SOSさん。こんにちは。なんですか」
「ええ、実は・・・」


「えっ、今度のテニス大会でペアを組んで欲しい、ですか」
「はい、折角ですから出てみたいと思いまして」
「そ、それが、私もう・・・」
「あ、岩下先輩と組んでらっしゃるんですか」
「はい、すいません」
「でも、別に重複してもかまわないらしいですけど」
「え、そうなんですか」
「はい、ここに書いていますし」

(配布されたテニス大会募集要項より抜粋)
  ・なお、参加者の重複登録は基本的に認められる。同一の参加者の登録されている2
  組が対戦する事態になった場合には暗躍生徒会が1人選出しどちらかの組に入っても
  らうことになります。どちらの組が入れ替わるかはその場で相談、あるいはじゃんけ
  んで決定する。

「あ、本当ですね」
「はい。で、どうですか。一緒に参加していただけますか?もちろん、もしも岩下先輩と
当たった場合には私は暗躍生徒会の選んだ方と組みますので」
「わかりました、私でよければ組ませてもらいます」
「えっ、本当ですか。ありがとうございます」
「でも、私運動はあまり得意ではないですよ」
「ははは、私もテニスはまともにやった事はありません。まだ時間もありますし、頑張っ
て練習しましょう」
「ええ、そうですね。じゃあ、私はそろそろ本部の方に戻りますけど、SOSさんも一緒
に戻りますか」
「いえ、私はこれから見回りがありますのでこのまま行きます。あ、参加の手続きは私が
やっておきますので」
「はい、お願いしますね。それじゃあ」


瑞穂が去った後、SOSはめずらしく廊下を歩いて見回り区域に向かっていた。
「明日からはテニスの練習もしないといけませんし、なかなか大変になりそうですね」
だが、SOSの顔には大変という言葉とは裏腹に祭りを待ちきれない子供のような笑顔が
浮かんでいた。


========================================

どうも、SOSです。
と、言うわけで私も岩下さんと同様にみずぴーとのペアでテニスに参加したいと
思います。
初めから重複を狙って書こうとしたのは私くらいだろうな(^^;

>よっしーさん
 文中にあるように万が一岩下さんとぶつかった場合は私が他の方と
 組みますので。
 ちなみにSOSは優勝賞品について知りません、と言うかそこを見てません(笑)

それでは、よっしーさん、頑張って下さいね〜