Lメモ〜月の満ちる刻〜 投稿者:SOS
空には満月が輝いている。時刻は午前零時を過ぎた頃か。
ここは、りーふ学園学生寮の屋上。
一人の男が屋上に寝そべり空を見上げている。
いつも変わらぬ白のコート、腰までのびた黒髪。SOSである。
「きれいな月です。」
そういうと元々開いてないじゃないかと言われそうなほど細い目を閉じ、深呼吸をする。
「やはり夜は良い。空気が澄んでいて気持ちが良い。それにとても静かだ…ん?」
なにやら異様な気を感じたSOSはその出所を探ろうとあたりを見回す。
「あっちは…繁華街の方ですか。何でしょう?行きますか。」
SOSは言うが早いか、空間を渡り繁華街へと向かった。

繁華街の一角にあるビルの屋上に出たSOSは先程感じた気を探っていた。
「この辺りのはずですが……あちらですか。」
向かう先は繁華街の裏路地だった。

「あれは!!」
ビルの屋上から下を見ると1匹の妖魔が女性を捕らえ、今にも喰おうとしていた。
「(間に合わない!!)」
そう思った瞬間、何かが妖魔に高速でぶつかり弾き飛ばした。
しかもその間に女性も助け出したらしい。その影は女性を下に降ろすとゆっくりと妖魔に
向き直った。
その姿は人ではなかった。獣の耳と尾を持つ者、獣人。

獣人と妖魔はそのまま戦闘に入った。闘いは獣人が押していた。が、生命力が異様に高い
らしい妖魔は何度獣人のつめで切られても倒れなかった。

SOSはすぐには飛び出さず、ひたすらタイミングを計っていた。
すでにコートから出した白い紐で髪を結わえて戦闘態勢に入っている。

獣人と妖魔の戦闘は、終わる気配のないまま続いていた。
スピードで上回る獣人が妖魔を翻弄しているのだ。が。
ドガアァァ!!
妖魔の攻撃を食らってしまった獣人は壁に叩き付けられてしまった。
妖魔は獣人に向き直り、歩き出す。獣人はまだ体勢を整えられない。
SOSの待っていた刻がきた。
SOSは妖魔が隙を見せ、壁に背を向ける刻を待っていたのだ。
瞬間、SOSは空間を渡った。

妖魔の眼前に出現したSOSは、間髪入れず叫んだ。
「戒めの洗礼!!」
叫びにより出現した刃渡り3mはある金色の剣は妖魔を貫き壁に磔にした。
さらに出現した14本の剣が妖魔の手足を封じる。
「今です!!」
後ろを振り返り獣人に言うSOS。
と同時に駆け出し妖魔に迫る獣人。そして獣人の爪が煌き、妖魔の首が地に落ちた。

妖魔が倒れ、息をつくと獣人はすでに去っていた。
どうやら、妖魔を倒すと同時に立ち去ったようだ。
もはや居ない獣人にSOSは、
「ありがとうございます。また会えそうな気がしますよ。」
と言うと、まだ気を失っている女性を抱き上げ、来栖川総合病院に飛んだ。
彼女の怪我を見てもらうために。

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どうもSOSです。
SS3作目にしてようやく他のSS使いの方が出てきました。
もちろんこれに出てくる獣人はXY−MENさんです。
格好良く立ち去っていきましたが、どうでしょうXY−MENさん?
獣人と言う事がばれない様にこうしましたが。

葛田さん、別に夜遊び募集を見て、これを書いたんじゃなく、これを書いてる時に募集が
あったんです。信じて下さい。(^^;
とりあえずSOSは、夜、暇なら寮の屋上でぼーっと空を眺めている事が多いです。

下のは、間違えて送ってしまいました。すいません。
最後に独り言を言うのはもはや決まりごとですね。
でわまた。出来れば近いうちに…。