『俺達ホントに人間か!?(後編)』 投稿者:健やか
走り書き。
 後編です。見せ場は・・・無いかも(爆)。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「さて、潜りますよ」

「Dセリオ・・・」

「ふぁぁ・・・」

この学園の人間模様は色々です。

     〜Lメモ二年生外伝〜
           『俺達ホントに人間か!?(後編)』

「すぴー・・・すぽー・・・すぴー・・・すぽー」

夏とは言え、もう、陽射しもだいぶ傾いてきた放課後。
ある人物が、ベンチで寝ていた。
・・・dyeだ。

「すぴー・・・すぽー・・・」
「・・・dyeさん・・・」
「すぴー・・・すぽー・・・」
「・・・dyeさん・・・起きて下さい」
「すぴー・・・すぽー・・・」
「・・・」
「すぴ・・・(鼻を摘まれた)」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「んぶはぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!!!!」
「・・・dyeさん、起きられましたか」
「(はぁハァはぁ)セ、セリオかい・・・何か用ですか?」

dyeとセリオは仲がよい・・・と言えるかどうかは分からない。しかし、お互いに
お互いの存在を認めているし、それがある種の絆とも言える。

「久々野さんが呼んでおられました。・・・例の件の報告はまだか、と」
「・・・ああ、美咲先生の自宅調査ですか・・・」
「内容については伺っておりませんが、早く来るように、と」
「やれやれ・・・自宅に電話が掛けにくいからって、わざわざ『草』を使う必要も無
 いでしょうに・・・。あの人も、なんだかんだ言って○○○ですからねぇ・・・」
「・・・ソレは、どういう意味なのでしょう?」
「ああ、気にしないで下さい・・・良い意味の、言葉ですよ・・・」
「・・・」
「じゃあ」
「はい」

そういって二人は別れた。
これがいつもの日常であるし、きっと卒業でもしない限り変わらないのだろう。

一方、楓捜索のために地下に潜った沙留斗、西山英志、雛山理緒の一団は・・・。

「割と、広いですねぇ・・・」
「そうだな」
「ううっ、何か出そうで恐いな〜・・」

割と広々としており、何かがのたくったような痕が足下に残っているが、それは何な
のか、ということまでは分からない。ただ、割と新しそうなことだけは分かる。

「傷が・・・荒いな」

沙留斗は注意しながら辺りを見回す。すると・・・。

「・・・何じゃこりゃ?」

目の前に『楓常駐』と書かれたプレートがかかっている。
・・・罠だ。
明らかに罠だ。
しかし。
その奥の方に『何か』が『いる』可能性はある。

(ここは慎重に行かないと・・・)

そう思い、とりあえず手持ちの道具で、あからさまな罠と、隠れていそうな罠を解除
しようと沙留斗は動き・・・。

「楓っ!?」

それまでプラプラと周りを見回っていた西山(楓マスター)がプレートに気付いた。

「あ、待って下さい! こういったモノにはお約束のように罠がぁぁあああっ!?」
「楓ぇっぇぇぇぇぇぇっぇグエッえぐえぐ、かえぐぇぇぇぇぇぇ!!!」
「あ、見つかったんですか〜?」

どかん(西山氏がプレートのかかった岩を砕く)。
ちゅどーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。
豪快に校舎が揺れ、グランドが割れたり、火ィ吹き出したりしているが、まぁこの学
園では日常茶飯事なので、誰も気にしない。そんな中、二階の教室からその惨事を、
まるで楽しむように見ている人物がいる。

「ククク・・・良い炎だ・・・」

ハイドラント。ダーク十三使徒の首長にして、暗殺しつつギャグもこなす、ハイパー
なお人である。最近は丸くなったのか、弄ばれる回数も増えたようである。以前なら、
マックロクロスケの様に真っ黒なダークだったのに。
最近はラメ入りになってきたと感じる人も多数はおられるかと・・・。

「コケモ・・・じゃなかった、導師ー!!」
「プアヌークの邪剣よ」

どかーん。

「ぎゃーす!」

ジジジ、と服を焦がしながら、葛田(見習い)が近づいてくる。

「何するんですか、いきなり!」
「・・・聞こえていたぞ・・・」
「・・・。そ、ソレは兎も角、西山さんに仕掛けた罠、成功したようですね」
「うむ。例えワンパターンだろーと何だろーと、この遊びは止められん!」
「導師も、お人が悪い・・・」
「馬鹿者。格調高くダークと言え、ダークと。根暗は却下だ」

と言うわけで、結局西山、沙留斗、雛山のチームは、ハイドラントの遊びに付き合わ
された結果となったわけであるが、その程度で逝ってしまうメンバーではない。

「かぁうぇどぅえ〜〜〜!!! およよ〜〜〜ん!!」
「だ、だから罠だと・・・・」
「きゅう〜〜・・・」

地下から脱出したメンバーが、楓ちゃんは早退していたと気付くのは、篠塚弥生教師
がそう教えてくれるまでのことであった。

「・・・じゃあ、何で西山さんは楓ちゃんがさらわれたと思ったんです?」
「いや、ハイドラントがそう・・・」
「・・・」

楓のことになると見境無いのね、この人・・・。
沙留斗は、改めてそう思い知らされた。

その頃、校内にあるプールでは・・・。

「あー・・・きもちいいー・・・」
「そうだね・・・」
「・・・」

新城沙織、藍原瑞穂、月島瑠璃子の3人がプカプカとゆたっていた。

「私たち、出番あんまりないよねー」
「・・・そうだね」
「・・・」
「るりるりはいいよね。デンパのお陰で結構エグいつっこみもできるし」
「・・・そうだね」
「・・・」
「瑞穂ちゃんも良いよね、岩下さんがいるからさ・・・」
「・・・そうかな?」
「・・・」
「私の場合、ふきふき祐くんだけだからなぁ・・・」
「・・・そうだね」
「・・・くすくす・・・・・・デンパ、届いた?」
「いいいいややややああああ!!!!!」

プールで何をやっているのか知らないが、三人がこうして遊んでいるのを、じっくり
と見る人物もいる。

「む、しゃったーちゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんす!!」

パシャパシャパシャ!!
二千ミリの望遠レンズで、究極のアップショットをゲットする。
・・・デコイ・・・さん・・・。
濃いよ・・・キャラ・・・。
とまぁ、作者の個人的感想は兎も角、デコイ氏は月島会長に御願いされた『るりるり
写真集』を作るために活動中だ。

「何やってるんですか・・・」

そこに、最近耕一先生と飲みに行って、千鶴さんに対する愚痴・・・と言うより、も
う勘弁してくれ的な主張を延々と聴かされた佐藤昌斗が現れた。

「おや、佐藤さん。あなたもどうです? 野望に一枚」

そう言って出された、松原葵の写真。
ちゃんとサインもしてあるところを見ると、本人も公認したのか。

「・・・これは?」
「ああ、大丈夫です。本人にもちゃんと了解を取って、限定三百で出したサイン入り
 ナマ写真です」
「ナマ・・・言い方が古い気がしますけど、まぁ、良い写真ですね」
「一枚、五百円です」
「・・・はい」

速攻で買う佐藤昌斗。

「五百円とは、リーズナブルですね」
「ええ。・・・裏の写真も見ます?」
「う・・・裏?」
「ええ・・・」

そう言って二人でコソコソと会話をする。

「おお、これはなかなか・・・」
「でしょ? 目の付け所が違いますねぇ・・・」
「くはっ!! この・・・写真は・・・!!」
「あ、これは駄目ですよ・・・」

そんな話で盛り上がっていた為、二人は背後の人の気配に気付くのが遅れた。

「はっ!? し、新城さん!? それに藍原さんに月島さん・・・」
「い、いや、これは・・・」
「問答むよーーーーーーーう!! ほ・の・お・のぉぉぉぉ〜〜!!」
「ウウ、岩下さはーーーーん!! 私、私、もうお嫁に行けないかもぉ・・・」
「・・・(チリチリチリ)」

どかーーーーーん!!。
プールで派手な水しぶきが上がる。

「あああっっっ!! カ、カメラがぁぁぁぁぁ!!!」
「ブクブクブク・・・・どうして・・・こんな・・・」

沈んでゆく、デコイ&佐藤昌斗両氏。
いきなり使わされてこの仕打ちで御免なさいデコイ&佐藤昌斗両氏。

「気分転換に、ラ・ノアの抹茶ケーキでも食べに行こう!!」
「賛成!! 瑠璃子ちゃんも行くよね?」
「・・・うん」

そうして、三人は引き上げていった。

そして、最後に・・・。
新型武器に換装をし終えたジン・ジャザムが、校舎裏で遂にDセリオを発見した。

「Dセリオ!! 勝負!」
「・・・?・・・また、あなたですか」
「ふ、その台詞、もう言わせないぜ・・・今日で終わりだっ!!」

そう言って向かい合う二人。
ジンの格好は、どう見ても怪しげだった。ロングのレインコートに身を包み、すね毛
が見えているところを見ると、その下はショートパンツか何からしいが、良く分から
ない。身体を隠しているのだ。・・・そう、変○者のように・・・。

「・・・」

Dセリオも何か変だと感じたのか、何も言わず、距離を保つ。

「ふ・・・長かった。長かったぞ・・・Dセリオ・・・今日ここで、お前の弱点を突
 くことで、俺の勝利が確定するのだ!!!・・・もう、終わりにしようぜ」
「・・・私は、いつでも良いですよ」

そして、ジンが動いた。

「喰らえぇぇっ!! 新型、ロケット、ニュートリノクラッシャー!!!!!」

ばっ!! コートの前をはだけるジン。その下には、一糸纏わぬ姿だった。

「!!!」

一瞬引くDセリオ。その隙を見逃さず、ロケットが打ち出される!!
じゅばーーーーーん!!
発射されたのは、もちろんアレからである。そう、アソコ。

「ふはははははは!! どうだ! 俺も恥ずかしいが、お前には耐えられまい!」
「!!!!!こ・・・・この!!!!!」
「ふははははは!!!」

勝ち誇ったように笑うジン。ロケットは狙い違わずDセリオに向かう!!

「こんな・・・こんな、ポ○クビoツロケットになんか負けますかぁぁぁ!!」
「ポ、ポー○ビッ○ロケットだとうぅぅぅぅ!!??(ががーーーーん)」
「はあぁぁっっ!!」

一つ腕をなぎ払っただけで、ロケットを破壊するDセリオ。

「・・・これで、終わりですか?」
「・・・くっ・・・」

その時。

「作戦は失敗だ、ジン!! 戻れっ!!」
「!! 先生!!」

柳川が現れ、ジンを引かせる。

「く、次こそは・・・」
「・・・・」

そして、ジンは去った。
・・・。
・・・・・・プシュー!!
何故か血圧(油圧?)が上がりすぎ、オーバーヒートするDセリオ。
危ないところであった。

そして、その日の夜のジン。

「ポーク○ッツ・・・くそぅ、何か腹の立つ言われ方だぞ・・・」

そうして、学園の一日はいつもの通りに終了する。
・・・かに見えたが。

・・・校舎屋上。
物言わずたたずむ男が、一人。
夜空を見上げ、月を睨むように見ている・・・。

「・・・」

Foolだ。

「・・・時は・・・満ちた」

そう言ったFoolの身体には、目に見えぬ変調が現れていた。

「・・・触は・・・近い・・・」

そして、悲しそうな表情のまま、校内へと消えた・・・。


                             < 後編終わり >

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
筆者あとがき
 くそぅ、るーちゃんのLメモ、面白いぢゃないか(笑)。ついつい読んでしまふ。
 それは兎も角、毎度毎度他人の意向を無視したコレを書いてますけど、「嫌だ!
 こんな役!!」と思われた方、絶対言って下さいね。僕はアホウなので、お構いな
 しにかきつづけますよ、こんな役柄で(笑)。

 しかし、なるべく技を使わずにLメモ書くと、何か、僕は書きやすいです。設定等
 は、今のところ全員、必要部分プリントアウトして持ってますが、技が多くて使う
 ポイントが難しい。しかも、それ使ってると容赦なく行数を喰う(笑)。しんどいの
 でなるべく使わない事にしました。連載は嫌なので。今回も一つにまとめたかった
 けど、二年生の人数が多いので、どうしようもなかったの・・・。
 それにしても、TaS様と久々野様の参考資料は役に立つ。

 あう、二年生全員出せなんだ・・・ムズイのう、全員は・・・。

 Foolさん、かっこよく書きすぎ?(笑)

 あと、設定を見ていて思ったのが、医務治療関係を担当する人いないのかな?
 
 最近よく吹き飛ばされる自分を見ますが(笑)、僕はシリアスでもギャグでも、飛ば
 してくれて構いません(笑)。結構美味しいとか思ってますし。ニヤリと笑いながら、
 読ませていただいてます(笑)。

 最後に。出演者の皆様、本当に御免なさい・・・(ペコリ)。