無責任一代L 『とりーちんぐ2U』 投稿者:TaS




○前回までのあらすじ


「なっ……馬鹿な、あいつが生きていただと……」

「そうじゃない……死んだんだ、あいつは。だが、奴が今生きているというのも、また違
えようのない事実だ」

「それこそ馬鹿な……死人が黄泉返ったとでも言うつもりかっ!?」

「ほう、貴様にしては鋭いではないか」

「な……」

「その通り、奴が黄泉返ったのだよ……あの男、コンバットビーカーがっっっ!!!!」




 嘘、大間違い。





○本当の前回までのあらすじ

 エ○ァ


『なんかパクリ見たいでスミマセンジン・ジャザムさん』
『許しません。』
                     (Lメモ用誤辞典/民明書房刊より抜粋)



 最早ほとんどの人間を置き去り。
 んで、本編へごー。


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    べろ〜〜〜ん


 いきなり脱力感を最高潮に持っていってくれる恐怖のSEが流れた。
 デコイが見回すが、何も無い……何も無い事にしたかった。
 視界の端にある割には異様な存在感を持つそれは、絶対にロクなもンじゃないと断言で
きたから。
「さ、帰ろうか」
「そーですねー」
 出来得る限り平然と答えるYin、with冷汗。


    べろべろ〜〜〜ん

 無視。
 無視無視無視。
 誰がなんと言おうと無視。
 寄るな喋るな触るな来るな。
 お前の頭は結局天然。
「Oh、ソレちょっと冷たいデスネ〜」
 ……敗北。
 デコイは、絶望という言葉の意味を知りつつも何とか言葉を紡いだ。
「…………で、何やってるんです?」
「いっつ あ しょうたいむデ〜スッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!」



 絶望の再認識。
 隣では、Yinが両の手を地に付けているのが見えた。
 おそらく、自分と同じように。




   無責任一代L 『とりーちんぐ2U』



===こーしょん!===

 この作品は、PC用ゲーム『Treating2U(BLUEGALE)』をプレイ後に見るといろんな意
味で泣きたくなるかもしれませんが、内容は一切関係ありません。マジで。

 ……すまん(笑)

===Caoution!!===



「トユー訳でッッ!!!」
 変わり映えもせず、いつものフレーズからスタート。
 昼も過ぎた休みの時間、必要以上に怠惰な時間帯。アフロ同盟の本拠地はただひたすら
に喧しかった。
 勿論、その根元はいつものビッグアフロ。
「本日タダイマより、すぺしゃるばんど“あふろおーるすたーず”を結成スル事が決定シ
タような雰囲気デスッッッッ!! めんばーはココにいる人間ッッッッ!!!!」
 言うまでもなく初耳なデコイ&Yin。
 大体にして、このアフロがギターを弾いているとゆー姿からして違和感満点、さっき見
た時は目の錯覚である事を痛いほどに切望した二人だ。
 まぁ、んな願いが聞き入れられたためしもないが。
 それはともかく。
「ああああああああああああああああああ……『平穏な学園生活』ってな、そんなに大そ
れた夢なのかよぉぉぉぉぉぉぉぉ…………」
 デコイ、慟哭。
 平穏な生活。
 今の彼が望むのは、ただそれだけだった。
 穏やかな時の流れ。
 クラスメイト達との何気ない会話。
 緩やかな日差し。
 そして、それすらも差し込まない暗室。
 闇の中で広げられる、数々のコレクション。
 それらを得る為の、緊張感に満ちた時間。


 そうっ!!


 いきなり拳を握り締めて立ち上がるデコイ。


 そうだ、あの緊張感に満ちた『平穏な学園生活』をっ!!
 あれを何としてでも取り戻さない事には、自身のアイデンティティすらも危ぶまれる!
 生きる事、それ即ち戦いだとかって言葉はよく聞く。
 つまるところ、彼にとってのそれは平穏を取り戻す為の闘争なのだっっ!!!


「なんか、微妙に矛盾に満ちてるような事考えてません?」
「…………冷静だね、Yinちゃん」
 肩の高さに両の拳を持ち上げたデコイを、Yinは見ようともしない。
「だいじょーぶですよ。どーせ……」
 力無い目が、何かを雄弁に語っている。
 彼とて、無駄に時を過ごしている訳ではないのだ。
 デコイが奇妙な息苦しさを感じる寸前。Yinの口が開いた。
「どーせ、あの人3日もすれば飽きるんだから」
「そらそーだ」
 二人揃って、深く嘆息。
 その諸悪の根元は、まったく平然に、手に持ったアコースティックギターをかき鳴らし
ている。ただひたすらにやかましいのは、結局いつもと同じだったりするかもしらん。
 扉の前では、風紀委員の定例会議もやっと終わり、遅れながらも部屋に顔を出したとー
るが困っていた。
「まぁ……いつもの事、なんですかねー」
 ……あんまり、困ってなかった。



 んで。
 とりあえず打ちひしがれるのにも飽きてしまった三人は、ただ怠惰に、目の前に座るア
フロ──そう言えば名前出してなかったような気もするが、結局はいつものようにTaS
の事である──を眺める。
「えっと……バンド、ですか?」
「うい、まだむッ!!」
 デコイの問いに、にこやかに答える。
「いやあの、マダムじゃなくって……まず、バンドって言葉の意味、知ってます?」
「……そこから確認しなくちゃならんのですか……」
 まぁ、そんな事はどうでもいいのである。
 よって、いきなり楽器の割り当て。



○デコイ: リコーダー
「これ以外、楽器なんて触った事無いんですわ」
 いきなり不安材料が一つ。

○Yin: タンバリン
「……同上」
 ふてくされているのか、己の状況を嘆いているのか、言葉少ななYin。
 その割には、華麗に決めたポーズが美しいが。

○とーる: キーボード
「バンドネタは、私もやってるんですけどねー」
「のーぷろぶれむデスッ!!!」
 そらま、徹底的に路線が違うのは目に見えてるけど。

○TaS: トライアングル
「「「さっきのギターはなんだったんだぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!!」」」
「HAHAHAHAHAHAッッ、のーぷろぶれむデスッ!!」
 三人揃ったツッコミにも、動じる様子が無い。両の指で回しているトライアングルが、
古代インドの投擲武器を彷彿させたりもしている。


「……一瞬でも期待した私が馬鹿だったんですか……」
 天を仰ぐとーる。
 果たして、彼に救いの道はあるのだろうか。
 
 次号、詰むや詰まざるや。






                            ……続かんかも知らんが。



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 はじめましてー、初投稿な新人ですー。
 ……初投稿は、ほんと(笑)

 ……内容については……いーや。気が向いたら続き書きます。
 せかすの禁止(笑)

 んじゃ、であ。