エントリーLメモ「秘密兵器完成…そして参加」 投稿者:八希望
「でっきるっかな?でっきるっかな?はてさてほほ〜〜ん♪」
  ある日の放課後、八希望は工作部室でどっかで聞いたような歌を口ずさみながらいつも
のようにおもちゃを改造していた。

「でっき〜るか〜な〜〜〜♪できた〜〜〜」

  どうやら終わったらしい。

「…八希くん、何ができたん?」

  ちょうど手の空いた保科智子が、さっきから望が何を奇妙な歌を歌いながら作っているの
か少し気になっていた。

「んとねえ、これ改造していたの」

  望が見せたのは、まだほんの少ししか売れていない次世代ゲーム機のCMに出て、専務か
ら常務に降格したおっちゃんが昔CMに出ていた懐かしのおもちゃ「ロボ投手」であった。

「で、そんな古いおもちゃでなにするん?」
「ほら、今度テニス大会があるでしょ?それの特訓用マシーンに改造してたの」
「ああ、そういえばそんな大会あったなあ」
「うん、だから特訓マシーン作ったの」

  望はロボ投手をいじりながらにこやかに話す。

「智子さん、これのテスト手伝ってくれます?」
「え?別にええけど……」

  望の改造おもちゃは時々非常識と言うか、マンガチックな機能を搭載している事が多いの
で、少しこのロボ投手の機能に少し興味をひいていた。

「じゃあ、テニスコートでまってます!!」

  望はそういうとロボ投手を持って、外に出ていった。


  場所は変わってテニスコート、望はテニスルックに着替えて立っていた、しかしその手
にはテニスラケットではなくロボ投手付属のテニスラケットのおもちゃだった。

「そいじゃあ、はじめてくださ〜〜い」

  智子はロボ投手の電源スイッチを入れ、望に言われた球種ボタンを押した、ロボ投手は
すごい音を立ててボールを発射する、発射したボールはネットを越え望の方に向かって行
く、そして急にボールの姿が消えた、消える魔球を発射したのだ。

 「そんなアホな…」

  呆然とする智子、しかしすぐに我に返る。

  スパーーーーーーーン

  さっき望のコートに向かっていたボールが智子の横を通りすぎていった、望が消える魔
球を打ち返して来たのだと気付くのには少し時間がかかった。

「智子さぁ〜〜〜ん、次ぎぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

  智子は望の声で正気に戻ると次の球種ボタンを押した、ロボ投手はまたもやすごい音を
立ててボールを発射する、今度は分身魔球を発射する、今度は望は空振りをした。

「じゃあ次ぎおねがいしますぅ〜〜〜〜〜〜〜〜」


  そうこうするうちに、日も暮れてきて性能テストと称したテニス特訓を終了した。


「なあ、八希くん。何でこのロボ投手、魔球が発射できるようになってるん?」
「ほえ?あ、それは今度のテニス大会SS使いのみなさんが出るから、魔球の一つでもでる
だろうと思って、魔球が出た時に打ち返せるようにこのロボ投手に魔球発射装置をつけた
の。どうせなら優勝を狙いたいから」
「そうやなくて…」

  智子が言いたかったのは「魔球が何故発射できるのか?」であり「魔球発射機能がつい
ている理由」ではなかったのだが、望のくったくのない笑顔を見ると、その事は別にいい
と感じる、それにしても今日の望の動きはすごくよかった、もしかすると本当に優勝でき
るかもしれないと思えるほどだ。

「所で、八希くん。誰とペア組むん?」
「へ?ペアって?」
「ほら今回のテニス大会って男女混合やろ?、せやから一緒に出場するパートナーがいる
んちゃうん?」
「あ…そうだっけ?」
「もしかして知らんかったん?」

  望は黙ってうなずく、どうやら肝心な所が抜けていたらしい、しばらくすると望は智子
の顔をじっと見つめはじめた。

「どないしたん?八希くん?」
「智子さん、一緒に出てくれませんか〜?」
「え?私が?そんな…」

  智子が断ろうとした時、八希はすがりつくような瞳で智子を見ていた。

(あかん、そんな目ぇされると………)

  小さい頃拾って飼ってあげる事の出来なかったどうしただろう…

「わかった…一緒に出たげる」
「本当!?」

  望の顔が、ぱあっと明るくなりにこやかな感じになる、もしかしたら最初からペアを組
むつもりだったのかもしれない。

  しゃあないなと思いながら智子は望につれられて大会の申し込みに行き、智子と望はそ
のままテニス大会の申し込み手続きをすませた。

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望:うい、かきあがったの
めぐみ:…相変わらず下手な文章ですね……
望:ひどいや、めぐちゃん、一生懸命書いたのに
めぐみ:…まだ経験値がたりないので、もっとたくさんの文章書きましょう…
望:ういっす、精進します、というわけでテニス大会は「望」「智子」組で参加するのでよろしくおねがいします。
めぐみ:…他に何か言っておきたい事は?
望:うい、ちなみに望の格好は松岡修三っぽくお願いします、あとラケットには「父の魂」って
書いてあります。
めぐみ:………
望:どうかした?めぐちゃん?