Lメモお正月スペシャル「Y2Kパニック!」 投稿者:YOSSYFLAME










































「ってタイトル書けば、

『ジンさんが誤作動起こして暴走するとか、Dセリオが誤作動起こして暴走するとか、
kosekiさんとかFENNEKさんとか、電芹やノーマルセリオやオーガセリオとかが目一杯暴走するLメモ』

だと思ってるのではないでしょうかディスプレイの前のみなさまがた!」

唐突に何だ。

「というわけで、新年あけましておめでとうございます。YOSSYFLAMEです。」
ぺこり。
正月だからといって、特に変わり映えしない格好で挨拶。
「さて、世の中では、Y2K≠ツまり、2000年問題≠ニ呼ばれる
コンピューター誤作動暴走問題が、昨年から懸念されていたわけですが、
幸いにも全世界、大した被害もなく済んでよかったと思います。
でなければ、とてもこんなLメモ書けません。」
頭をぽりぽり掻くYOSSY。
「しかしです。」
びしっ!
「この試立リーフ学園の科学力は、世間の理解を遥かに超越しています。あらゆる意味で。
大丈夫だと思ってらしてる学園のみなさま、本当に大丈夫ですか?」



「きゃーーーーーーーーっ!」



「あ………
ちょっと行ってきますので、では!」

すたたたたっ。

「…………と、忘れてた。



みなさま、今年もどうか、よろしくお願いいたします。」










Lメモお正月スペシャル「Y2Kパニック!」









正月の学園開放日、それは起こった。

「おらーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
げしいっ!
咆哮というにはあまりにも迫力に欠ける、まあとりあえず咆哮が響き渡り、
一人の男子学生が鼻血を出してうずくまっていた。
「あの〜?  パン買ってこいって〜、てめ〜、誰に向かって口聞いているんですかぁ〜?」
妙に間延びしたその声と共に、小さい脚がうずくまる男の顔面を蹴り飛ばす。
「おらおらおらおら〜」
まるっきり迫力のない声とは裏腹に、みるみるうちに原形をなさなくなる男の顔。
「ま、マルチさんっ!」
松原葵が羽交い締めでなんとか止める。
「やりすぎですよ!どうしたんですか!?」
「はわわわ〜〜〜」
葵にガッチリ捕まえられ、身動きの取れないマルチ。
「すみません〜、わたしが悪かったです〜」
ようやく素直に謝るマルチ。
「ふう、いえ、わかってくれればそれで……………げほっ!」
安堵して解いた葵の鳩尾にモップが突き刺さる。
「こんなもので引っかかるなんて〜、さて、遊びに行きますぅ〜」
そう捨てぜりふを残し、出て行くマルチ。




「あ、よっしー!」
校内をなんとなくブラついていたYOSSYFLAMEを呼びかける声。
「ちょっと手伝ってくれない!? ………きゃあっ!」
声の主、広瀬ゆかりが息せき切って近づいてくる。
と、同時に響いた悲鳴。
「どこ触ってんのよ!!」
「悪い、ちょっと右手が誤作動を。」
ぐきっ、ぐきぐきぃぃぃぃぃ!
「じゃあ、私が誤作動起こさないように修理してあ・げ・る・わ!」
「あだだだだだだだだだだだだだだだだだ!!  修理じゃなくて破壊だそれはぁっ!」
必殺脇固めが見事に決まる。
「まったく!  新年早々あなたはっ!」
「あぁ、あけましておめでと〜」
「あ…、あけましておめでとうございます…」
ぽむ、と手を叩き、挨拶をするYOSSY。つられてゆかりも挨拶してしまう。
「……じゃなくて、マルチの暴走を止めてよっ!!」
「はぁ?」

「――と、いうわけなのよっ!」
「Y2Kねぇ……でも、マルチくらいお前らでどうとでもできるだろう?」
「……ちょうどいいわ。あれを見なさいよ。」
そんな態度にため息をついて、ゆかりの指差した先には――



「ぜぇ…、ぜぇ…、く、草≠フプライドにかけて、こんなアマに負けるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
猛然と突っ込んで行く生徒指導部刺客・永井。
「あの〜、あまあまですぅ〜」
げしいっ!
「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
宙を舞って地に叩き付けられる永井。
そのままピクリとも動かなくなる。

「……強さも誤作動か?」
「向こう行ってみる?  生徒指導部の屍が山と積まれてるから。」



「よし、見てこよう!」
「といって逃げるなぁ!」
首根っこをむんずとひっつかまえて放さないゆかり。
「冗談じゃねえ!  ただでさえ勝って当然負ければ大恥の相手なんだぞ!」
「勝てば問題ないわよっ!」
「あんな強さが誤作動起こしてるヤツに勝てるかぁっ!」
「やってみなきゃわからないわよっ!」
「だいたいお前らはどうした!?  キシメンとかレミィとかとーるとかいるだろう!」
「あの子と闘うと体裁が悪いのよっ!」
「胸張って言うことかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」



「ふ、ここは俺の出番のようだな。」
ざっ。
颯爽と出てきたのは、そう、ToHeartの主人公にして、L学の真の主人公、らしい、
藤田浩之、その人であった。
「力を力で押さえつけるなんて、馬鹿のすることだぜ!  説得は愛と誠≠ナ行うものだ、俺がそれを見せてやる!」
太陽をバックにででーんとふんぞり返る浩之に、
「(愛と誠だって……)」
「(あいつの脳ミソも誤作動か?)」
そんな彼を訝しげに眺め囁くゆかりとYOSSY。



「マルチっ! 俺の元に帰ってこいっ!!」
両手を広げ、満面の笑顔でマルチを見つめる浩之。
「……浩之さん……」
そんな浩之に、獲物を嬲る手を止めて思わず見つめるマルチ。
「マルチ〜〜〜っ!」
「浩之さ〜〜〜んっ!」
すっかり昇りきった陽をバックに、両手を広げ駆け寄り合う浩之とマルチ。



「マルチを護るのはぼくだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」



げしいっ!!
「ぐはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
マルチのモップの一撃をくらって悶絶するセリス=B
浩之を屠らんと牙を剥いたマルチのモップが、
たまたまマルチを止めようと走ってきたセリスにモロに決まったのである。
「……セリスさん!?  セリスさん、大丈夫ですかぁ!?」
すでに失神しているセリスを抱え、事態が飲み込めずうろたえ泣き出すマルチ。
「ごめんなさい〜、なんだかわかりませんけどごめんなさい〜」



「……なあ、広瀬。」
「……何?」
「マルチ、元に戻ったみたいだな。」
「そうらしいわね。なんだかわからないけど。」

「これが心の力≠セぜ!」
唐突に起き上がり胸を張る浩之。
「どうだ広瀬、そしてよっしー!
どんなものでも、愛と誠意を持って説得すればなんとかなるものなんだぜ!
はーーっはっはっはっは!」
胸を張って立ち去って行く浩之。
「(なあ、広瀬。)」
「(何よ。)」
「(本当に、愛と誠、とやらなのか、アレ?)」
「(……知らないわよ。)」



浩之は知らない。
実は、突如飛び込んできた全く予想外の人物セリス≠
どつき倒してしまったという、本来の人格へのショックとイレギュラーの対応でのバグにより、
マルチの誤作動が直ったのであり、愛と誠云々とは全く無関係だということを。
そして、そのことがYOSSYの耳に入り、後日笑いのタネにされるということも。




「…でも。」
その話題で浩之からかって盛り上がってたところに、神岸あかりが横槍を入れる。
「マルチちゃんを止めてあげたい、って思った浩之ちゃんの気持ちは本物だよ。
私は、浩之ちゃんのそういうところ、好きだけどな。」
真摯な瞳で言葉を紡ぐあかり。
「…………む、まあ、そりゃそうだけどな。」
そんなあかりの勢いに負けて、目を逸らし鼻をぽりぽりと掻くYOSSY。
「でも、愛と誠≠ヘないわよね〜〜」
「てめぇ志保! 忘れておきたいセリフをっ!」
「あぁ、それはな。本気で脳ミソ誤作動起こしたのかと思ったもん、俺。」
「そうだね。いくらなんでもそれはキザだよね。」
「だ〜か〜ら〜!」



笑い声が教室から外へと響く。
新しい年を迎えても、リーフ学園は活気に溢れている。




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どおもお、YOSSYです。
2000年Lメモ一番手〜!  と、いったところで、



あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。



新年早々、SS使いは僕とセリスさんしか出てないという有り様ですが(^^;
ちなみに、最後の浩之達の輪の中には、浩之と親しき人も入っているので(^^)
(名前出さなきゃしょうがないという話もありますが^^;)


では、今年もみなさま、YOSSYFLAMEをよろしくお願いいたします。