Lメモ突発企画 第一章 「恐怖の新企画発動っ!!」 投稿者:YOSSYFLAME
――黄昏時、暗躍生徒会室。

「さて、そろそろ新しいイベントを考えようと思うんですが。」
「イベント…、先生の頭上に黒板消し落とそう選手権とか?」
「ルーン君、そんなことじゃなくて、もっと学園生活ならではのイベントよ。」
「嫌な奴の椅子の下に画鋲を置こう選手権。」
「あんたそんなことをしょっちゅうやってるの?」
「やってねえよ、たまにしか。」
「…まあいいけど、それじゃなくて。」
「女子更衣室覗き選手権。」
「どっかのスケベみたいなことを言わないで。」
「職員室にぞうきん汁の茶を差し入れよう選手権。」
「…どこが選手権なのよ。」

とまあ、夜も寝ないで昼間寝て、暗躍生徒会の活動は行われているのである……。







Lメモ突発企画  第一章 「恐怖の新企画発動っ!!」







――翌日。2年生体育の時間。

「せえっ!」
「がっ!?」
「よっしゃあ!  あと1ポイント!」
「だあぁ!  図に乗るのもここまでだっ、これから奇跡の逆転劇を見せてやる!」
「…あのねえ、ここまで完璧にラブゲームやられてる人のセリフじゃないと思うんだけど。」
「(ぎく)…うるさいな東雲。それよりも約束忘れてないだろうな。」
「ああ、確か”負けたらなんでも言う事聞く”ってやつだっけ?」
「そう、それだよそれ!」
「それよりもさあ…。」
今日の体育は野外でテニスをする事になった2年生一同。
この学園、さすが鶴来屋と来栖川グループの共同出資だけのことはあり、
専用のコートが何面にも敷き詰められている。
そのわりにテニス部の部員が少ないのが気になるといえば気になるが。
そんなコートの一角で、YOSSYFLAMEと、3年の東雲忍の妹・東雲恋がテニス勝負をしていた。
いや、勝負というよりも、一方的な虐殺と呼んだ方が正鵠を得ているだろう。
なにせ1セット6ゲームマッチにおいて、今まさに恋の5−0、40−0のマッチポイント。
それどころかYOSSYは1ポイントすら恋から奪えていないのだから。
「あんたが負けたらごはんおごってくれるって約束、忘れてはいないわよね……っと!」
ぱしっ!
恋の理想的なサーブが飛ぶ。
あくまで”初心者が返しやすい”理想のサーブを打ってあげているのであるが。
「ちっ!」
ばしっ!
そこそこ鋭いリターンを返すYOSSY。
この男、決してド下手って訳でもなく、学校の体育レベルではそこそこの腕を持っているのである、が、
「♪」
余裕の鼻歌でリターンを返す恋。
「せえっ!」
数ターンのゆさぶりで、もう余裕を失っているYOSSY。
「ほいっ!」
完全に逆をつく恋のリターン。普通だったら追いつかないが、
シュン!  ぱしっ!
特異能力・超機動力を駆使し、追いつき返すYOSSY。
なんだか卑怯くさい気もしないでもないが、しかし、
「はい、終わり〜♪」
スパアンッ!
「どわーーーーーーーーーーっ!」
ずしゃあ!
バランスをおもいっきり崩して転がるYOSSY。

「くわーーーーーーっ、悔しい悔しい悔しいーーーーーーーっ!!」
試合後。一休憩に入っている恋とYOSSY。
「まあいいんじゃない?あたし相手にそこまでやれればまあまあ上等よ、
それより、約束忘れないでね♪」
「へーへー、わーってらい。
しっかしまあ、興味本位でケンカ吹っかけたものの、さすがインターハイ経験者だな。」
そう。
恋のテニスの腕は、この腕で奨学生になっているほど凄まじいものなのである。
生半可のSS使い程度が勝てるレベルではない。
(ちなみにテニス部顧問・河島はるかの実力に関しては、依然謎に包まれている部分が多い。)



「へっへーん!  ざまあみなさい!」
「おのれこのストーカー女がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
近くのコートでは、日吉かおりvs秋山登の因縁の対決が行われてはいるのだが、
実は意外に繊細で器用なかおりに、万事力押しの派手好きの小細工大嫌いの秋山が勝てるわけもなく、
完勝に小躍りしているかおりに見下され無念の咆哮を轟かせている。



パアン!
パアン!
ぱしっ!
スパアンッ!
また別のコートでは、来栖川綾香と悠朔の息もつかせぬリターンが繰り返されている。
そのコートに備え付けられているベンチでは、ハイドラントが春の風に吹かれて読書を満喫していた。
「…『サルでもできるテニスにゅうもん』ですか。」
たらーーーーー
ハイドラントの端正な面差しから一筋の汗が流れ落ちる。
「まあ、基本は大切ですからね。小学生向けのひらがなで書かれている本でも。」
「うるさいなぁ。仕方ないだろぉぉぉ。」
「まあルールを知らなくて、いきなり悠さんをラケットで殴るなんで暴挙を働いた挙句
綾香さんにつまみ出されて悲しい気持ちは理解できますが――」
これっぽっちも理解してないような顔で穏やかに語りかける弥生。
「なにも初等部の忘れ物を読み漁る事もないと思うんですが。」
「しょーがないだろ!?  これしかなかったんだからぁぁぁぁぁぁ!」

その横では、『庭球における人体の急所と秘孔』などどいう
一体何の本なのかよく分からない書物を正座しながら読んでいる西山英志の姿もあった。


ぱしゃ!
かしゃ!
パシャ!
…もちろんテニスの音ではない。
そう。ブルマ姿の女子高生の躍動美を求めて、
写真大好き盗撮ストーカー・デコイは体育の時間でも大活躍していた。
過去形?  その通りですよ。
していたんです。活躍。
いきなり正体不明の隕石が頭に直撃するまでは。
「ハイ!  サーブ行くネ、ユカリ!」
「いつでも来なさいっ!」

…よりによって難攻不落の女優の盗撮なんかしだすから…。



「えーーーーい、さおりんボレーーーーーーーーーっ!」
すぱあーーーーーーーーんっ!
「…くっ!」
「よおーっしっ!  なんとか勝ったよティー君!」
「さすが新城さんですね。スポーツ万能は伊達じゃないですか。」
そういって握手を求めるティーの手をしっかりと握り返す沙織。
「…ほんと、沙織さんも城下さんも強いです。」
「いやあ、ただ体を動かしてるだけなんですが…。」
そう言って、テニスの試合後のマナーの握手を交わす城下と瑞穂。
そう、テニスっていうのは紳士のスポーツであるからして、試合後の握手など、マナーは不可欠なのである。



「…………。」
屋上。
体育のはずの太田香奈子が一人、フェンス越しにテニスコートを眺めていた。
「ん?  どしたの太田さん?」
「…健やか先輩?」
「今は体育の時間じゃないの?  もしかして――」
ぐしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
「はー、はー、はー、はー…、そーゆーことを女の子の前で言いますか!?」
血に濡れた消火器を振り下ろした態勢のまま息を荒げる香奈子。
どくどくどくどく。
「…具合が悪いかどうか聞こうとしただけなのに…。」

「…それはともかく、イケると思いません?」
「なるほどねえ。」
「新緑の企画としてはまずまずだと思うんですが。」
「やってみようか?  最近企画もないことだし。」
フェンス越しに、二人は優しげな春風に当たりながら、テニスコートを見下ろしていた。



『暗躍生徒会主催・男女混合テニス大会』



学園の主要箇所にこの掲示が張られたのは、その翌日のことであった。




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どおもお、YOSSYです。

そーゆーわけで、アフロの嵐も去った後(TaSさんみなさんお疲れさまでした〜(^^))
突発的新企画・男女混合ダブルステニス大会を開催させていただきます!

というわけで、参加者(このテニスLに出演してやってもいーぞ!と言う方)を募集しています!
参加なさりたい方はどしどし名乗り出てください。お願いします。いやホントに(かなり切実)。
参加ルールは以下の通りになっています。


1、参加表明はLメモ作品のみとする。
”パートナーとの参加の経緯をある程度の分量のLメモで表明してください。”
VSアフロの時もそうでしたけど、
その他の手段での参加表明は受け付けられませんので、ご注意ください。


2、必ず2人1組で参加すること。それも男女ペアに限る。
まあ男女混合って言ってるんですから、あえて言わなくてもいいんですけどね(^^)


3、重複OKとします。
例を挙げて言うと、ハイドさんと悠さんがそれぞれ綾香と組んでも構わないということです。
できれば重複は無しの方がやりやすいんですが、
”大好きなキャラと組もうと思って、Lメモを一生懸命書いたのに、
5分前に先に投稿されたので参加資格を無くしてしまった。”
一生懸命書いた人に対して、これはないと思うので、重複は可とさせていただきます。
ただし、

”万が一、直接対決になった場合、先に投稿した方にパートナーの優先権があるものとさせていただきます。”

この場合、後者の方は、僕の任意のキャラと組んでいただきます。
例えばハイドさんと悠さんが共に綾香を伴って参加表明したとして、
悠さんの方が早く表明したとします。
そうした場合、この二人の直接対決は、
悠&綾香組vsハイド&弥生組という風に、先着優先権があるということです。
(もちろんL作品中ではジャンケンでもしてハイドさんが負けたとかいう描写をします)

でも、そのSS使いの方と関係深いキャラを当然選ばせてもらいますし、
緒戦から重複する組み合わせは絶対にしませんし、
最も、直接対決自体多分めったに有り得ないと思います。
参加者次第によって、対決形式(学年対抗とか団体対抗とか、あるいはリーグ戦かトーナメントか)
をこれから考えるので、あまり深く考えないで
大好きなキャラとテニスを楽しむ様を読んでやってください。
ちなみにYOSSY自身は、重複しないように、
最後の最後に誰とも当たっていない女の子(なるべくリーフキャラ)と組ませていただきますんで、
遠慮なく葵ちゃんとでも理緒ちゃんとでもレミィとでも広瀬ゆかりとでも組んでください。


仮に参加表明者がいなくても、ある程度僕の腹案で出てもらうキャラは考えています。
ただし、今回の主催は暗躍生徒会です。
まず、順当なパートナーの組み合わせはないと思っていてください(笑)。


締め切りは、5月21日、AM0:00までとさせていただきます(要するに5月20日までです)。
このLメモは2年生のテニス風景しか書かれてませんが、
もちろん、学園の関係者のキャラとなら誰とでも組んで結構です。
(だからといって、ダリエリやガティムを持ってこないようにお願いします(笑))


参加表明された方のキャラは、駄文書きながらも一生懸命活躍するように書かせてもらいますので、
みなさまの参加、心よりお待ちしています。