Lメモ・学園男女混合テニス大会! 第25章 「意外な伏兵!?」  投稿者:YOSSYFLAME
信じられない光景だった。
いや、ここリーフ学園は、非条理が条理として成り立つ世界。
だがら、ありえない光景というほどのものでもないのであるが、
やはり、誰もが一度は我が眼を疑う光景だろう。



「ゲーム!  笛音、てぃーくん組、3−1!」



「何やってんだおんどれらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ゆき組の応援に来ている夢幻来夢が怒りの咆哮をあげている。
Dコート、第7ブロック2回戦第1試合、笛音、てぃーくん組vsゆき、柏木初音組。
誰がどう考えてもゆき組の勝利を予想していたこの試合。
しかし、目の前で起こっていることはまぎれもない真実。
しかも、フロッグでも、ゆきや初音が手加減をしている訳でもない。
いや、確かに試合前はそのような意見が彼らの間から出たが
(結局、子供とは言え手を抜くのは失礼という結論に至ったのだが)
正々堂々正面からの闘い。それで翻弄されているのはゆき組の方。
「いくよっ!」
すぱんっ!
そんなこんな言ってるうちに、てぃーくんのサーブが放たれる。
なんの変哲も無い、いや、かえって威力の無いサーブなのだが…

トン…
「…イン!  15−0!」

これである。
てぃーくんが放つ、まさに人知を超えたサーブ。
”フレームショット”。
限りなくボールの回転を殺し、限りなくボールの反発力を殺し、
そういう風にして放たれたボールは、ロクに跳ねること無く、コートに死んだように静止する。
はっきりいって、打ち返すのはかなり至難。
「よし!」
「てぃーくん、そのちょうしっ!」
秘球成功連発に湧くてぃーくん組。
「うりゃっ!」
再び来るてぃーくんのフレームショット!
「…何度も何度も同じ技でやられてたまるか!」
猛然と落下点に走り寄るゆき。
実際フレームショットは、スピード自体は並以下なので、よく見れば落下点は容易に予想がつく。
そして、なんぼなんでも完全にノーバウンドになるわけではない。
球に回転が加わってないことで、わずかながらもバウンドする。
そこを打つ。
しかし、上げられたボールは当然、威力の無いへろへろボール。
これくらいのボールなら、後衛の笛音でも容易に打ち返せる。
そうして、笛音が打ち返したボールを、初音がリターンする。
しかし、そこにはてぃーくんの姿が!
「やあっ!」
かんっ!
てぃーくん必殺のフレームショットが炸裂する!
ゆきが打ちかえさんとバウンド点に到着するが、いつもとは当然勝手が違う!
ボールは音も無くその場に静止する。
「だからそういうショットだって、なんべんやられたら気が済むねや!」
来夢の容赦ないツッコミが飛んだりする。
が、この場合、作者はゆき組に同情したい。
だいたいテニスというものは、ある程度飛んでくる軌道を予測さえすれば
おおよその球はなんとかなったりするのである。
しかし、その軌道が途中からハサミで切られたようにカットされたりしたら?
今までのテニスの常識を覆すような”フレームショット”。慣れないのも無理はない。
そして、またもやリターンが始まり、再びてぃーくんのショットが炸裂!
「(バウンド点で静止するこのボール…だとしたら、それを逆にすくいあげる!)」
ゆきが猛然とバウンド点に走り、ラケットを振りかぶり、打ち返す!

カインッ!

鈍い音を立て、ゆきが打ちそこなったボールは、観客席の方へ…
「ざんねんでしたー、いっつもいっつもフレームショットばっかり打つとはかぎらないよー」
さすがに閉口するしかないゆき。
そんな彼にさらにとどめを刺すがのごとく、次のラリー。
てぃーくんがラケットを振りかぶった!
「今度こそ絶対に捕る!」
てぃーくんのフレームショットは、バウンドしてこそ有効な技。
だとすれば、バウンドする前に叩く!  すなわちボレー!

ぱこーーーーんっ

その、ネットにつめたゆきの頭上を嘲るように飛んで行く一つのボールがあったりした。
そしてそのボールは、初音の目の前でギュルギュルと逆回転しながらコートを擦り、やがて止まった。

「へへー、必殺回転ロブフレームショット!」

てぃーくんが胸を張ったと同時に、てぃーくん組の4ゲーム目奪取が決まり、その差3ゲームと開いた。
もはや呆然。もはや唖然。
変幻自在に己の得意技を状況によって使い分けるてぃーくん、笛音組。
まさに大人顔負けの業師ぶりである。



「今のはあれか?  ボールの逆回転摩擦でボールを静止させる、
従来のフレームショットとはちょっと違うヤツだよな?」
「その通りです。OLHさん。
回転を加えるショットの方は、体力を消費するから、あまり使わないようには言ってあるんですが、
今の使い方は、かなり相手にプレッシャーを与えましたよ。有効です。
――って、人の話聞いてくださいよ…」
T-star-reverseが説明している間に、横のOLHは笛音ちゃんに手を振っていた。
その顔とくれば、真夏のソフトクリームのようにでろでろに崩れている。
ちなみに斎藤勇希のまわりにいるお子さま連合は、その横でやかましいくらいに声援を送っている。
と、不意にティーがてぃーくんと目が合う。
てぃーくんが軽くガッツポーズをし、それに片腕を上げ応えるティー。



「このまま最後までもつといいね。」



不意にティーの横から声がする。
テニス部顧問であり。子供たちのいいお姉さん役であり、
そして今大会の優勝候補だった河島はるかが、いつものように何を考えてるんだかの表情で傍らに立つ。
「1回戦、残念でしたね。」
「ん。ありがと。」
優勝候補最右翼だったはるかのチームは、不慮の事故で不戦敗を余儀なくされたのであるが、
そのことを特に気にする様子もなく、いつもの表情で佇んでいる。
まあそれはさておき、さっきはるかがこぼした言葉、

”このまま最後までもつといいね”

ティーは理解していた。はるかの言葉の真の意味を。
「(さて、最後まで騙しとおせるかどうか…?)」





「まったく、僕らっていつもピンチばっかりだね。」
「うん。」
何故かこの絶対的不利の局面にさえ、笑顔が絶えないゆきと初音。
「あのな。」
と、横でヤキモキしている来夢。
「…笑ってる場合とちがうんやろが。」
「でも、彼らはすごく考えてるよ。まったくたいした子供たちだと思う。」
未だ余裕のゆきの胸倉をがっと掴む来夢。
「…おい、負けるぞお前ら。まだ己の立場に気がついてないんか?
相手誉めてる場合じゃあらへんがや。死ぬ気でやらんとホントに負けるぞ!?」
そんな来夢の目を真正面から見据えるゆき。
「大丈夫だよ。宇治くんとも勝つって約束したし。
それに、夢幻くんのカタキもとらなけりゃいけないしね。」
「…ふん、気張ってこいや。」
口元にニヤリとした笑いを浮かべて手を放す来夢。
まあこいつらならなんとかするだろう。
ゆきの目を見て、漠然ながら来夢はそんなことを思っていた。





「なんとかしてもらわなきゃ困るわよ実際。」
少し離れたところで観戦しているのは東雲恋。
「でも、確かにあの子達は、子供にしてはホントに大人顔負けのコンビネーションを使うわよね。」
今、恋の隣にいるのは、宇治丁でも兄の東雲忍でもない。
なかなか俊敏なスタイルの持ち主、長い長いポニーテールが自分の存在を主張していた。
「だからって負けて欲しくないですよ。あいつらは本職の私を倒したんですよ。
悔しいですけど、あいつらのなんていうか、見えない力はかなりのものだと思うんです。
あんなコンビネーションなんかに…」
「さすがに見てるところは見てるのね。東雲さん。」
「インターハイ経験者にそこまで言いますか?  高瀬さんっ」
「ま、楽しみにしてようよ。そのあなたを倒した彼らが、あのボールにどう対処するかをね。」
一転して少女らしい口調で、その笑顔に活発さを溢れさせる女性。
名を、”高瀬瑞希”という。






「ゲーム!  笛音、てぃーくん組、5−2!」

さまざまな周りの思いの中、相変わらずゆき組劣勢のまま、ついにてぃーくん組にリーチがかかった。
大番狂わせを期待し沸き立つ観衆。
観客の大部分を敵に回したゆきではあるが、心配そうな初音の耳に何かを呟き、
そして、てぃーくんに向かい合って、言った。



「この試合。悪いけど逆転させてもらうよ。」



そして、初音に前衛に出てもらい、彼自身は後衛に下がる。
ゆきはもちろん、初音もゆきから”秘策”を聞き、変な萎縮から解放されたようだ。
「逆転?  できるもんならしてみなよっ!」
ぱんっ!
てぃーくんのサーブ!
ゆらりゆらりと向かってくるサーブを、凝視するゆき。
そして、
「フレームショットだ!」
そして、すくいあげるようにフレームショットをカット!
ロブ気味になったボールが笛音のところに飛んで行く!
「えいっ!」
高いロブに戸惑う笛音、それでも何とか返すが、
前衛のボレーに定評のある初音にカットされてポイントを奪われる。

「ごめんね、てぃーくん…」
「気にしないで。すぐにとり返すから。」
笛音を激励した後、再びサーブを放つ!
しかし、フレームショットはなにせ遅いため、ゆきぐらいの動体視力でよく凝視すれば
回転数の多さでフレームショットかそうでないかを見切ることができる。
限りなく無回転ならフレームショット。
通常回転なら普通のショット。
過剰回転なら、逆回転フレームショット。と言ったように。
そして、ゆきの指示により初音が動く。こう見えても付き合いの長いコンビ。以心伝心ならお手のもの。
何回かのラリーのうち、放たれるてぃーくんのショットを初音がカット!
「そうはいくか!」
てぃーくんもボレー勝負に持ち込むが、ことボレーなら初音の方が多分上!
そのまま自軍にボールを押し込まれてしまう。

「これならどおだあっ!」
高い、高いロブがゆきを襲う。
これなら確かにゆきの目をもってしても、フレームかそうでないかは見切ることは難しい。
しかし、
「こんなの、そのまま打てば問題ない!」

ぱぁぁぁぁぁんっ!

ゆきのストロークが笛音の横を綺麗に通りすぎる!
ロブフレームショットは、落下する前に打ってしまえば普通のロブと何も変わらない。





「そゆこと。」
恋がホッとしたような顔で呟く。
「確かにあの子達のボールには驚いたけど。
我を失わずに、自分たちのポジションをしっかり確立して対処すれば、
見た目ほどの威力でもないってわけ。
要するにテニスの基本ができてれば、それほどのボールでもないってわけね。」
最もこの大会は基本無視の輩ばかりだから、この大会にはかなり有効な戦術だけどね。と付け加えるのを忘れない。

そんな恋の横で、何かを反芻するように、瑞希は試合を眺めていた。





「やっぱりそれほど簡単に勝利を許してはくれませんでしたか…」
ティーが、なんとなく想像できていた。といった風情で呟く。
外見からは想像できないが、相手はツワモノエルクゥ同盟の一員。
そんな簡単に自分とてぃーくんの”マリーシア”が通用するわけはないとは思っていたが。
しかし、予想できた以上は、対処の仕方も伝えてある!
「(ゆきさん、巻き返すのが遅かったようですね。)」





「いけえっ!  ”宝貝・過力輪”!」
これこそまさしくてぃーくんの秘密兵器!
ティーに細工してもらった、本来なら格闘用のパワー増幅宝貝!

どかあっ!

その強力なストロークがゆき組陣地に叩き込まれる!
「どっちにしろ、あと1ゲームで、僕と笛音ちゃんは勝つんだ!
ゆきにーちゃん、悪いけど、終わらせてもらうよ!」



ぱあぁぁぁぁんっ!



次の瞬間。
頼みの過力輪ショットすらも返されてしまう。
「う…嘘だろ?」
はじめてうろたえるしぐさを見せるてぃーくん。
「(ま、かなり体に荷重がかかってるみたいだね。あの過力輪ショットは。
あそこまで普通のショットとフォームが違ってれば、来るタイミングは簡単に分かる。
そして――
あれくらいのショットだったら、ジン先輩や千鶴さんのショットの方が、ずっと重くて速かった。)」



「ゲーム!  ゆき、柏木組、6−5!」

「ゆき君達の勝ちパターンに入ったみたいだね。」
傍らに彼のパートナー、桂木美和子が頷く。
「彼らはスロースターターだからね。
しかし、だからこそ試合の展開を読むのは、本能なのか、すごいものがある。
そして一度ひっくり返した以上、笛音ちゃんたちには可哀相だけど、もう再逆転はないだろうね。」
男、きたみちもどるが複雑な表情で呟いた。



「うっ…うっ…うっ…」
なんでぎゃくてんされちゃうの?
てぃーくんもわたしもいっしょうけんめいがんばってるのに。

まけない。
わたしまけない。
かつんだ。
わたしだってかつんだ。
お兄ちゃんに、わたしだってできるってところ、みせてやるんだ!






「えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇいっ!」






キョンッ!

「何!?」
今打ち返そうとしていたゆきのラケットから、ありえない変化をしてボールが逃げて行く!
だんっ!
そのままボールはコートに突き刺さる!

「はあ…、はあ…、はあ…、はあ…」
「…笛音ちゃん?  …笛音ちゃん、やったね!」
「うんっ!  てぃーくん、わたしやったよ!」
ついに飛び出した笛音のサイコキネシス!
蛇のような急激な変化で見事にゆきのラケットを回避し、コートに突きささった!


「すごい、すごいぞ笛音ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
「笛音ちゃん、すごいよっ!」
OLH、勇希ともに笛音を誉め、子供たちの大歓声がコートを包む。

しかし、
「…しまった。」
ただ一人、ティーが手を額にやって天を仰ぐ。



ピピピピピピピピピっ!
「「え?」」
ティーの嘆きと同時に、コート隅の”魔力感知装置”がけたたましく鳴り響いた。



「笛音、てぃーくん組、特異能力反則行為!
ペナルティーゲーム!  ゆき組1ゲーム!

アンド、マッチ・ウォン・バイ、ゆき、柏木組!  ゲームポイント、7−5!」



「……な。」
「……え?」
静まり返る観衆。
静まり返る当事者達。
そして――

「…ふ、ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁっ!」
当然というかなんというか、猛然と抗議に出るOLH。
「どういうことなんだ一体!?」
「る、ルールなんですよっ!
相手のコートに及ぶほどの魔力、特異能力を使用しちゃったら、
その時点で1ゲーム、相手に行っちゃうんですっ!
つまり、笛音選手のサイコキネシスは、明らかにゆき組のコート内で作用したものであって…」
「だ、だからってだなあ…」
頭では納得している。
皆が了承した行為に、残念ながら触れてしまった以上は、諦めるしかない。
しかし、自分の娘があんなにがんばってたのに。
体力的、技術的、全ての分野で自分達高校生には遠く及ばない。
それなのに、一生懸命頭を使って、一生懸命練習して、一生懸命立ち向かっていった。
実力で負けるのならいい。
しかし、こんな終わりかたはいくらなんでも――
「お願いします。無効にしてくださいっ!」

「初音…ちゃん?」
あっけにとられるOLH。それはそうだろう。
なんと、敵の初音までもが反則無効を訴えているのであるから。
「僕からもお願いです。このままじゃ。
せっかく僕らと彼らとでいい試合ができたのに…、あんな終わり方じゃ…」
ゆきまでもが審判に食いついている。
「そーだそーだー!」
「続けさせてやれーっ!」
観衆の一部からもそんな声が聞こえてくる。
「し、しかし…」
大弱りの審判。厳正中立の判定は相手が誰であろうと同じこと。しかし――



「ありがとう。でも、いいんです。」



「「え?」」

たった一言。
彼の”たった一言”で、会場は静まり返った。
「みんなの気持ちはすごくうれしいけど、
ルールを守らないと、それこそ今までやってきたことがなんなのかわからなくなっちゃう気がしたから。」
そうはっきり告げるてぃーくん。
「てぃー…」
さすがのティーも、この時ばかりは何も言えない。
「うん。おやくそくはまもらないと、みんなたのしくないもん。
お兄ちゃんがそうおしえてくれたから。」
「笛音ちゃん…」
改めて愛娘の顔をよく見てみるOLH。
確かに負けて相当悔しいのだろう。懸命に涙をこらえている様子が伺える。
しかし、それ以上に、ひとまわりもふたまわりも成長しているのが、はっきりとわかるのだ。

「(立派に成長したじゃない、笛音ちゃん。)」
勇希がそっとOLHに耳打ちする。

「まったく、本当に強い子たちだよね、初音ちゃん。」
「うんっ…」
見ると、初音までもらい泣きしている。

「てぃー。」
笑顔で右手を上げるティー。
てぃーくんはそんな彼に、テレ笑いを浮かべながら、軽くガッツポーズをしてみせた。



「笛音ちゃん。」
ただ一言言って笛音を抱いてあげるOLH。
感極まったのか、彼の胸に顔を埋めて、思いっきり泣き出してしまう笛音。
OLHはそんな笛音の小さい頭を、いつまでも、いつまでも、優しく撫で続けていた。



      ゆき×柏木初音組…3回戦進出!
      笛音×てぃーくん組…2回戦敗退。





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どおもお、YOSSYです。

ゆかり:こんにちは、広瀬ゆかりです!
よっし:さて、今作のコンセプトは――
ゆかり:…鬼畜(ぼそ)
よっし:んなっ…
ゆかり:…ド外道(ぼそぼそ)
よっし:あ、あんなあ、お前…
ゆかり:…人間じゃないわね、既に(ずばっ!)
よっし:うあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
(YOSSY。良心の呵責に耐え兼ねて退場。
っていうか、良心なんてものが、いまだにあったのかが疑問)

ゆかり:さて、けっこう重い話になってしまいましたが、
        感想、批評、なんでもぶつけてやってください。お願いします。
        次回は、1ブロック第1試合を中心に展開したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

太田香奈子(特別出演):あれ?  よっしーは?
ゆかり:さすがに自分の罪の重さに気づいたらしくて巡礼の旅に出かけたみたい。
香奈子:あら、せっかく特殊ルールの説明しに来たのに。
ゆかり:いいわよ。ここで説明しちゃって。
香奈子:うん、じゃあ(がさごそ)
        テニス大会特殊ルールその1:魔力侵害ペナルティーについて。
        どういう状況で反則を取られるかは、本編を見ればわかると思うけど、
        17章のルミラ選手の高速スライダーは、自陣内で魔力を使ってボールに回転を
        加えているので、反応しなかったんです。
        さて、ペナルティーは…
        1回目で1ゲーム相手に行っちゃいます。直接反則負けにはなりません。
        ただし、それが原因で相手が試合続行不能になったり
        試合続行においてかなりのハンデを背負わせた場合などは、即反則負けになります。
        2回目で2ゲーム相手に。つまり通算3ゲームですね。
        3回目で反則負けとなります。
        これを踏まえて、みなさん頑張ってくださいね!  では、私はこれで失礼します!

ゆかり:踏まえてって何よ…