Lメモ自己紹介SS・第一話「変な奴、現る。」 投稿者:YOSSYFLAME
「あーーーーっ!!あちいーーーーーーっ!!!」
このクソ熱い陽射しの中、暑苦しくわめく男がいた。
「しっかし、やたら広いなあ・・・ここ・・・」
男は、短髪にチェックのYシャツ、Gパンという、いかにも普通のいでたちをしていた。
肩にしょってる竹刀袋といい、ただの高校生剣士のようだが・・・

「葛田さん、どこだろなあ・・・?」
どうやら、人捜しをしているようだが、男は、しまった、という顔をしている。
「場所と時間、もっと正確にきいときゃよかったなあ・・・
ま、あの状況でそんな悠長なことしてる暇はなかったか・・・
いいやっ、どうせここにいることには違いないんだし、この学校にしばらく世話になることだし・・・」
男はあっさりと人捜しを諦めた。結構無責任な奴である。
「どっかに可愛い女の子でもいないかなあ・・・」
すぐさま思考を切り替える男。すぐさまクラブ棟に向かう。

と、道場から、元気のいい女の子の声が響いた。
「せえいっ!」
すたすたすたすた・・・・・・。声のする方に吸い寄せられる男。
「格闘部」
と道場の前に看板がかかっていた。
「格闘部?・・・無差別格闘技って奴かな?
・・・・・面白そうだな・・・暇つぶしにちょっと覗いてみるか・・・」

しかし、転校一日目にしてこの物怖じしない性格は何なのであろうか・・・
道場の扉を勢いよくあけ・・・
「すみませ〜ん!どなたかいらっしゃいませんかあ〜っ!」

もちろんいるに決まっている。
小柄な女の子が応対しに小走りに向かって来た。
「あの?どちらさまでしょうか?」
女の子が尋ねる。

「ああ、すみません。この度、Leaf学園に転校してきたYOSSYFLAMEといいます。
よろしくお願いします。」

「ああ、そうだったんですか。私は松原葵といいます。よろしくお願いします!」

女の子、松原葵は元気よく、それでいて丁寧に挨拶を返してきた。
真っ直ぐな微笑みを浮かべるその顔にYOSSYは好感を覚えた。
「それで、ここに来たという事は、入部希望ですか?」
「君に逢うため。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
葵はしばらく硬直していたが、
「冗談ですよね?」
「ま、そりゃね。ちょっとここを見てみようかなあと思ったんですよ。」
「初対面にしてはずいぶん人を食った男ね・・・」
さっきまで2人のやりとりを聞いていた部員3人のうちの一人が軽い笑みを浮かべ、近づいてきた。

「私は来栖川綾香。一応ここの部長をしてるわ。よろしく。」

そういって、ロングヘアーの女の子、綾香は右手を出してきた。
「YOSSYFLAME、略称YOSSYです。よろしくお願いしますね。」
YOSSYもその手を握って答えた。

「私は坂下好恵。よろしく。」

ショートのちょっときつめかな?と思える女の子は、ぶっきらぼうに挨拶をしてきた。
わずかに染まった赤い顔は、明らかに照れを表していた。
YOSSYは好恵にも挨拶をしたあと、にこにこと彼を見つめている一人の男にも挨拶をした。

「YOSSYFLAMEです。よろしくお願いします。」
「T−star−reverseです。よろしくお願いします。」

笑顔で握手を交わす二人。
まさか、この二人が血で血を洗う戦いを繰り広げることになるとは、誰が想像出来るであろうか・・・

(想像出来るわけないですよ。作者さえそんなの考えてないんだから。)

「それじゃ、どうぞ見学していってください!」
葵に案内され、道場の畳に座るYOSSY。
「ちょっと待って。」
綾香がそれを止めた。
「貴方、格闘技の経験は?」
綾香の問いに、笑いながら竹刀袋を指さすYOSSY。
「剣道ね・・・」
「あるいは剣術ですね。」
つぶやく綾香に、付け足すreverse。
「空手、あるいは拳法。立ち技の経験は?」
「ないですね・・・」
あっさり答えるYOSSY。
「ねえ、組み手してみない?」
綾香がいたずらっぽく微笑んで提案する。
「綾香さん!初心者がいきなり組み手なんかできないですよっ!」
葵が制止する。だが綾香は気にもとめずに、
「どお?」
「・・・・・・じゃ、ちょっとやってみますかね・・・」
不敵に(あるいは何も考えてないか。たぶん後者。)笑いながら答えるYOSSY。
「ダメですっ!ケガしますよっ!」
葵が必死になって止めてくれる。しかしYOSSYはにこにこ笑いながら、
「大丈夫ですよ。無手は初心者でも、剣道は段持ちですから。」
「でも・・・!」
「ま、見ててください。」
YOSSYはそういって、竹刀袋を下に降ろして準備をはじめた。
「じゃ、私たち4人の中から相手を選んで。」
YOSSYは即答した。
「じゃ、T−star−reverseさん。お願いしますね。」
指名されたreverseは笑みを浮かべ、
「わかりました。お相手しましょう。」
と、中央の試合線に向かっていった。
「じゃ、ルールは10分一本勝負。3ダウンでTKO負けね。
・・・あ、そうだ。寝技できたっけ?」
「来栖川さん相手なら。」
「というわけだから、寝技なしの立ち技オンリーね。」
「(ちっ、無視された(汗))」
「ん?なにか質問は?」
「特にないですね。(汗)」
「審判は私たち三人でやるわ。10分以内で決着がつかなかったら判定ね。二人とも、いい?」
「わかりました。」
「OKですよ。」
二人は開始線をはさんで向かい合う。もう二人とも笑みは見られない。

「始めっ!!」

(ヒュンッ!)
(バアアンッ!)
開始早々動いたYOSSYの一撃がreverseの顎の先端にヒット!
「(速いっ!)」
三人はさすがに驚いたようだ。
「・・・ちっ!」
YOSSYはすぐさま離れた。その一瞬後にreverseの正拳が飛んできた!
(チッ!)
正拳はYOSSYの頬をかすめた。が、ダメージはない。
「(こいつ・・・予想以上に強い。)」
YOSSYが敵の脳震盪を狙って繰り出した右パンチ。reverseはとっさに顎を引いて
衝撃を逃がしたのである。
「(大抵の奴なら今の一撃でTHE ENDだったのに。さすがはLeaf学園ってところか?)」
YOSSYはここのレベルの高さをこの一瞬で悟った。そして・・・
「じゃ、いきますよ!」
(バアアンッ!!)
予備動作なしの攻撃がモロにreverseを捉えたっ!
「オラア!」
(ドッ!)
前蹴りがモロに決まる!
「りゃあ!!」
(バキ!ドカ!)
今度もクリーンヒット!だが、reverseが応えてる様子はない。

「葵。彼、どう思う?」
綾香が審判をしながら葵に尋ねる。
「すごい足捌きですね・・・それに予備動作なしの攻撃・・・それに・・・」
「あのスピードね?」
「はい・・・動きを捉えるので精一杯です・・・」
「そうね・・・攻撃力はカラッキシだけど。」
「まだまだですね・・・」
「でも・・・彼、鍛え方次第では私たちともいい勝負ができるかも・・・」
綾香がつぶやく。それをただ静かに聞いている葵。

「・・・・・痛いじゃないですか。」
「(・・・・バケモンか、こいつ!?)」
自分の攻撃力が弱いのは自分でよくわかっている。
それにしたって、8分以上も殴り続けて、百発以上も殴り続けて、ケロッとされてるのはどういうわけ
か・・・?
「(こうなったら、「アレ」をやるしかないか・・・)」
YOSSYの目つきが変わった!
迎え撃つreverse!
「喰らえ!「風」中伝、「絶!烈風乱舞」!!!」
(ヒョウ!)

「速い!」

一瞬のうちにreverseの懐に飛び込んだYOSSY!
「おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおら
 おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおら
 おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおら
 おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおら
 おらーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
(ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
 ドッギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!)

しかし・・・・・?

「・・・・・痛いじゃないですか。」
(バキィッ!)
T−star−reverseのたった一撃がYOSSYを直撃!

「もう疲れた・・・・」
音もなく倒れるYOSSY。

「文句なし!KOよ!」
綾香がreverseの右手を挙げ、決着宣言をする。
「気の毒に・・・」
「お疲れさまです・・・」
好恵と葵は、同情の視線をYOSSYに向けるのであった・・・

「お疲れさまでしたっ!」
葵が冷えたドリンクを持ってきてくれた。
「どうもすみません・・・ごくごく。」
一気に飲み干すYOSSY。
「ぷはあ〜っ!この一杯のために生きてるなあ〜っ!」
数年前流行ったセリフを臆面もなくのたまうYOSSY。
「くすっ・・・」
それでも葵は笑ってくれた。なんか嬉しかった。

「(道場の板の上の心地よい冷たさなんて久しく味わってなかったなあ・・・)」
大の字に寝そべりながら、ふと、そう思った。

「ねえ、ウチに入る?」
と、綾香。
「そですねえ・・・ここって兼部はOKでしたっけ?一応、本命は剣道部なもので・・・」
「ああ、構いませんよ。」
と、T−star−reverseは言ってくれた。
「どうもです。じゃ、これからもよろしくお願いします!」

こうして、「変な奴」YOSSYFLAMEは、なんとか友達を作ることに成功した。
さて、次は?



第二話へ続く




おまけ

「あ〜っ、汗かいちゃったわ〜」(綾香)
「そうだな・・・」(好恵)
「みなさん、お疲れさまです。」(葵)
「シャワー浴びに行こうか?」(綾香)
「はい!」(葵)

綾香と好恵、葵の三人は、シャワー室へと向かっていった。

「・・・・・・」
「どうしたんです?YOSSY君。」
「ティーさん・・・」
なにやら真剣な眼差しでreverseを見るYOSSY。

「女子シャワー室ってどこにあるんですか?」

・・・・・・・・・・・(沈黙)

「・・・・・それを知ってどうしようというのです?」
「そりゃあ、もう!・・・」


〜数十分後〜

「あ〜っ、気持ちよかったあ・・・」(葵)
「練習の後のシャワーって最高ね!」(綾香)
「ん?あんたたち・・・まだ稽古やってたの?」(好恵)

「え、ええ・・・まあ・・・」(T)
「ち、ちょっと練習しようかなあ〜っと・・・」(YOSSY)

道場では、さっき以上に殺気をほとばしらせた二人の
「血で血を洗う」「組み手」が繰り広げられていた・・・




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はじめまして、YOSSYFLAMEといいます。
皆様、よろしくお願いします。m(..)m

入学手続きは既にしましたんで、それに先立って駄文を書かせていただきました。

このYOSSYFLAME(HNと同じ名前)という男を簡単に説明すると。

・「2年生」という設定です。
・慣れるまでは丁寧語で話します。(慣れたら普通に)
・飄々としてるようだが、けっこう頭に血が上りやすい。
・基本的には温厚です。
・ドスケベの軟派野郎です(爆)
・そのくせ、女性を守るようなところもあります。
・軽々しい「正義」や「友情」は嫌いです。
・弱者虐待は絶対許せません。
・外道を抹殺するのに一片のためらいもありません。
・ちなみに、基本的には「葵ちゃん」萌えです。

・・・・とまあ、こんなところでしょうか・・・

えっと、・・・まだ解らないことが多いので、何かバカやったら、
やり方を教えてくださいね。

最後に、T−star−reverseさん、葛田さん。
キャラを使わせていただいて、どうもすみません。m(..)m

みなさんも、このキャラを思う存分使ってやってくださいね。
あと、感想などくれると幸いです。

ではまたっ