Lメモ・自己紹介SS第2話「裸の女神」 投稿者:YOSSYFLAME
「はあ〜っ、ようやく授業が終わったあ・・・さあ!昼休みだっ!弁当食べよっと!」
この食い意地丸出しの男はYOSSYFLAMEという。
昨日転校してきていきなり格闘部に入部した、心臓に針が生えてる男である。
「一人で食うのも味気ないなあ・・・そうだ!来栖川さんと一緒に食べよう!」
どんな軟派な女ったらしでも、転校2日目に一緒に弁当を食べようなどと考えるだろうか?
まあ、いいけど・・・


−綾香のクラスの前−
「さて、来栖川さんはっと・・・あ、いたいた。
・・・げっ!?」
YOSSYは一瞬悪い物でも見たかのような錯覚に襲われた。
「(な・・・なんだあれは!?)」
とにかく、もう一度見てみることにした。
見間違いではなかった。
立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花(作者、注:変な意味ではありません)の綾香の前に
異様ないでたちの男達がいるではないですか。(何故丁寧語?)
一人は長身の白衣に包まれた目つきの悪い男、その男が相好をくずして親しげに綾香と話していた。
それだけならまだいいが、もう一人の男・・・
まさに全身黒づくめ・・・「漆黒」というイメージがよく似合う長身の男であった・・・
「(どうでもいいけど、食事中くらいカラスをどっかにやったらどうだ?)」
YOSSYは結構つまらないことを気にしていた。
しかし、周りの生徒はびびった様子がない。慣れちゃってるんだろう・・・
綾香も楽しそうにその2人と話をしている。
「・・・・・・・・」
YOSSYは綾香のクラスを後にした。
「(せっかく楽しそうに飯食ってるところに変な波風立てることもないか・・・)」

尚、この団欒は10分後、阿鼻叫喚の地獄と化すことになる・・・(余談)


−坂下好恵のクラス−
「えっと・・・坂下さんは購買部にいますけど・・・」
「あ、そうですか、すみません。」

「(購買部か・・・今は忙しいんだろうな・・・
今行ったら迷惑か・・・)」

「そうだ!1年生だけど、松原さんと一緒に弁当を食べよう!」
YOSSYは早速葵に会いに一年棟へ行くのであった。

余談だが、同じ格闘部2年の「T−star−reverse(通称ティー)」のことを毛ほども
思い出さなかったあたり、すごいものがある・・・


−葵のクラス−
「葵ちゃんですか・・・さっき出かけたままですね・・・」
「そうですか・・・いえ、すみませんでした。」

「(う〜む・・・なかなか会えないもんだなあ・・・)」
あきらめて一人で帰ろうとしたその時、

「YOSSY先輩!」
そこに葵がいた。
「松原さ〜ん、捜しましたよ〜っ!」
いきなり葵に抱きつくYOSSY。
「ち、ちょっと・・・離してくださいっ!」
顔を真っ赤にして体を引き剥がす葵。
「あ、すみません、つい・・・。」
つい、で女性を抱くのか貴様は。
「あの・・・葵ちゃん、その人は?」
「ん?」
YOSSYは今になってようやく葵の後ろにいる男に気づいた。
「ああ、すみません。お見苦しいところをお見せして・・・
僕はYOSSYFLAMEといいます。よろしくお願いします。」
ばつの悪そうな顔をそのままに、挨拶と共に右手を差し出すYOSSY。
「(松原さんの友達なら、仲良くなってて損はない。)」
結構打算的な男である。
「あ・・・すみません、俺は佐藤昌斗といいます。こちらこそよろしくお願いします。」
YOSSYの手を握り返す佐藤。
「(・・・真面目そうな男だなあ・・・松原さんの友達らしいな・・・
体格は俺よりちょっと大きいか・・・目が悪いのか?・・・眼鏡をかけている。
刀を差して・・・似たようなタイプかな?)」
「あの・・・?」
「ああ、すみません、ちょっと考え事を・・・、
それじゃ松原さん、また・・・」
YOSSYは2人の前から去った。
「あ、・・・先輩・・・」
後に残された二人・・・
「結局、先輩何しに来たんだろう・・・」
いまいち釈然としない葵であった。

「ああ、佐藤君ですね。」
あれから・・・
結局、ティーとご飯を食べてるYOSSYであった。
「彼はいい人ですよ。僕らと同じ2年生です。」
「腕の方はどうですか?日本刀持ってたみたいですけど・・・」
YOSSYの質問にティーは笑って、
「やってみればわかりますよ・・・」
と答えた。
「にゃるほど。」
YOSSYは最後の空揚げを口に入れた。


−放課後−
「お疲れさまでした!」
今日も格闘部に顔を出し、今、稽古が終わったところである。
葵の挨拶は充実した一日の終わりを実感させてくれる。
「基本は疲れますねえ・・・」
「何いってんの、基本おろそかにして進歩なし!」
とは好恵の弁。
「ま、それはそうですけどね・・・疲れた、ちょっと寝てますわ。」
たしなめられてちょっと苦笑。
「ゆっくり寝ててよ、私たちシャワー浴びてくるから。」と、綾香。
「じゃ、一緒に行きましょうか。」起きあがるYOSSY。
(ヒュンッ!)
・・・・・・・・・・・・・・
「じゃ、留守番お願いね〜♪」

「・・・鼻先をかするような回し蹴りね・・・確かに強いわ・・・彼女・・・」
感心するYOSSY。
「さてとっ。今日はティーさんは用事で休み。邪魔者はいない。
今日のうちにだいたいの感じはつかめたし・・・」
YOSSYは道場を出た。そう・・・「男のロマン」を求めに・・・

(シャーーーーーーーーーッ!)
シャワーの音が響く。
「(ついにやってきた・・・まさに男の憧れ。禁断の花園・・・
全国一千万のSS使いの皆様、並びにファンの皆様。字でしか表現できないのがとっても残念っ!)」
相当舞い上がっているようだ・・・
「(さあ、いよいよリーフ格闘娘たちの生まれたままの姿が・・・!!)」

そのとき!

「死にくされ、出歯亀野郎!」
(ドゴォン!!)
異様なまでの威力の突きがYOSSYを襲った!!
「な、なにしやがるっ!!!」
YOSSYが反撃に出ようとしたそのとき、

「誰っ!!」
素早くバスタオルを身体に巻いて、綾香が窓を開け放った!!
・・・・・・・・・・・
「出てきなさい!!」
・・・・・・・・・・・
「逃げられたようだな・・・」
好恵が悔しそうに歯がみする。
「あ・・・これ!」
葵が窓の下の「あるもの」を見つけたようだ。
・・・・・・・・・・・
「犯人はアイツか・・・」


−ちょっと離れた空地−
「YOSSY・・・見損ないましたよ・・・」
「いやあ、驚きましたね・・・まさか君だったとは・・・
ねえ、佐藤昌斗さん!!」
対峙するYOSSYと昌斗。
両者殺気をむきだしにしている・・・!
「覚悟はいいですね。女性を辱めた罪、その体で贖ってもらいます!!」
昌斗が意志をもつ刀(運命)を抜く!!
<主、こんな女の敵、切り刻んでしまいなさいな!!>
「ああ、わかってるさ、(運命)!」
昌斗は青眼の構えをとった!隙が見あたらない!
「なにを独り言をほざいてやがる!アンタはここでくたばるのが「運命」さ!!
全国二千万の男の怒り!まとめて喰らわせてやるぜ!!」
YOSSYは竹刀袋から木刀を取り出し同じく青眼の構え!長い刀身の戦国期を模倣した喧嘩刀である!
正義の怒りvs理不尽な怒りの対決が今始まろうとしていた・・・!
「すーーーーーーーっ、はあーーーーーーーーーーっ!」
YOSSYの呼吸法!・・・むきだしの殺気が沈んで行く・・・?
(シュンッ!)
「消えた!?」
<主!右後ろの足元に一閃!>
(運命)の助言が聞こえるか否かのうちに昌斗が(運命)をふるった!
(ズバシュウッ!)
鮮血が飛び散った!
「読まれるとはね・・・やるなあ・・・」
右足首から血を流しながらもニヤリと笑うYOSSY。
<まだまだ修行が足りませんね>
(運命)が毒づく。が、YOSSYには当然聞こえない。
「これでとどめです!YOSSY!
俺と(運命)の高速剣!倭刀術・蹴撃刀勢!!」
(運命)の斬撃速度に葵仕込みの蹴撃を加えた高速剣がYOSSYを襲う!
(ブォンッ!)
「何!?」
<えっ!?>
「(かわされた!?)」
完璧に後ろをとったYOSSY!
「「風」中伝、「烈風乱舞」!!」
(ヒョウ!)
一瞬で昌斗の背後につく!そしてそのスピードの余波で・・・
「おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおら
 おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおら
 おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおら
 おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおら
 おらあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
「ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
 キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!」
(運命)が昌斗の手から弾かれたっ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「まいったな・・・俺と(運命)の高速剣より速い剣があるなんて・・・」
昌斗はそう言って軽い笑みをうかべる。
「あのなあ・・・」
YOSSYは苦虫を噛み潰したような顔で昌斗を睨む。
「その(速い剣)の間隙を縫って、アンタ一体何太刀俺に浴びせたと思ってる?
・・・・・もう立てない。」
そういってゆったりと崩れ落ちるYOSSY。
トサッ・・・

<主・・・>
「ああ・・・」
昌斗は軽い笑みを浮かべ、(運命)と共に立ち去る・・・

「やっと見つけたわ!」
「この覗き魔!」
綾香と好恵が怒りも露にやってきた。ちょっと遅れて葵も怒髪天の勢いでやってくる・・・

「見損ないましたっ!佐藤先輩!!」
「はい?」
昌斗は正に寝耳に水だ。
「これが証拠ですっ!!」
葵の手に握られていたのはなんと・・・カツサンドっ!
「濡れ衣だ〜〜〜っ(泣)、おい、YOSSY!俺の無実を証言してくれ〜〜〜っ!!」

−−−−へんじがない、ただのしかばねのようだ−−−−−

「ああっ!?YOSSY先輩!、ひどいケガ・・・っ!!」
葵が心配そうに抱き上げる。

「葵ちゃ〜〜〜ん(泣)違うんだ〜〜〜〜っ・・・」

怒りの三人娘に囲まれて、無実の罪に涙する佐藤昌斗クンでありました・・・・・




第3話へ






おまけ

あれからすぐ、YOSSYは自首した。
(あまりにも昌斗さんが可哀想だったから・・・濡れ衣なのに・・・)
当然、葵達の怒りはYOSSYに爆発したが、未遂だったことと、自首したことを考慮に入れ、
今回だけはペナルティつきで許してもらえることになった。
そのペナルティーとは・・・・・

「せえいっ!」(好恵)
「疾風コンボ!!」(綾香)
「いきます!崩拳っ!!」(葵)
「マリオノール・ゴーレム!!」(ティー)
「蹴撃刀勢!!」(昌斗)

そう・・・
各々の必殺技の受け手を一週間続ける・・・・・これが「ペナルティ」であった・・・

「・・・・死・・・・ぬ・・・・まだ・・・・やるのか・・・・?」(YOSSY)
「まだまだぁ!いくよ、葵!」(綾香)
「はいっ!連携コンビネーションっ!!」(葵)


今日もLeaf学園に、断末魔の叫びがこだまするのであった・・・


P.S 佐藤昌斗くんは、濡れ衣のお詫びとして、YOSSYのお金で葵ちゃんと楽しい楽しい
デートの時間を過ごしたという・・・めでたしめでたし・・・(^^)


綺麗な花には棘がある・・・というお話でした。(ぺこり)



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どうも〜、YOSSYFLAMEです。(^^)
いやあ、自分で書いててすごいストーリになってしまいました。(^^;;

今回は、葵ちゃんの弟子、佐藤昌斗さんが主役の心温まるハートフルストーリーでした。
佐藤さん、ありがとうございました!m(..)m
そして・・・すみません・・・

もうちょっとかっこよく書きたかったんですけど・・・作者の力量不足を痛感してます。
(これは、一話のT−star−reverseさんにもいえることなんですけど)

あと、ハイドラントさんと悠朔さんも出演してもらってます。
一話からのティーさんも引き続き出てもらってます。
有り難うございます。m(..)m
そして、すみません・・・
どこで出てるかはわかりますよね。(^^)
この二人も後日でっかく出す予定なんで、期待しないで待っててくださいね。

さあ、第三話の生贄(をい)は誰か・・・

ではまた会いましょう。