Lメモ自己紹介SS第6話「洗練された漆黒・番外編」 投稿者:YOSSYFLAME

<忠告>

ダーク十三使徒の首長、ハイドラントとの初顔合わせの会食。
会食を終え、ハイドラントと別れる時・・・

「ちょっと待て。」
「なんです?」
ふとYOSSYが振り返ると、今までで最も感情をあらわにしたハイドラントがいた。
「(なんだ?すごい気迫だ・・・)」
いつでも闘えるように準備をするYOSSY。
「君に一つだけ忠告しよう・・・」
「・・・・・・・・」
双方、一触即発状態である。
「綾香に手を出したら殺すぞ。」
「はあ?」
とたんに戦闘意欲が薄れるYOSSY。
「いいな・・・!」
「さ〜、どっしようかな〜♪」
禁句である。
「プアヌークの邪剣よ!」
(どっごおおおおおおおおおおん)
「どわぁぁぁぁぁっ!!」

こういうのを「鴉の逆鱗に触れる」という。(ん?)



<ビデオ>

一通りYOSSYの研究を終えた風見ひなた。
実は彼はもう一本ビデオテープを買っていた。

「(シャーーーーーーーーーーーーッ・・・)」
美加香は入浴中である。EDGEも帰った。
「(ふっふっふ・・・今をおいてありませんね・・・)」
そして、そのテープをデッキに入れた。
「(・・・美加香に見られるとまずいですからね・・・)」
税込み9980円の大枚をはたいて購買部から買ったビデオテープ・・・
「(さー・・・どきどき・・・)」
「ひなたさん・・・」
「(どきいっ!!!!!!!)」
心臓が胸を突き破りそうな衝撃。恐る恐る後ろを向くと・・・
「もお、返事がないものですから自分で取りに来ちゃいました。」
バスタオル一枚だけの美加香がちょっとふくれて立っていた。
「何を見てたんですか?いきなり停止させたりなんかして。」
「な、な、な、何でもない。そ、それより何を取りに来たんだ?」
不思議そうな美加香。しどろもどろの風見。
「怪しいなあ〜・・・、ちょっと見せてください。」
「だ、駄目だ!は、早く風呂に戻れ!」
「いいから、見せてくださいっ!」
「駄目だって言ってるだろ!僕の言うことがきけないのか!」
「私とひなたさんの関係はパートナーです。
そんなことを頭ごなしに言われるいわれはありません!いいから見せてください!」
いつになく強気の美加香。かなり風見の形勢は不利だ。
そうこうやってもめてるうちに美加香の指が「再生」ボタンに・・・
「(仕方がない・・・許せ美加香!)」真・外道モード発動!
(はらり・・・・・)
「あっ・・・!・・・きゃあぁぁぁぁぁぁっ!!」
風見にバスタオルをほどかれ、悲鳴をあげてうずくまる美加香。
「ひなたさんの馬鹿ぁぁぁぁぁ!!」
身体を隠しながらバスルームに走り去る美加香。
「ふっ・・・勝った。」
風見の心中は、自分の秘密が守られたことへの喜びに満ちていた。

さて、風見が見ようとしていたビデオとは何だったのだろうか?

1、「電波戦隊デンパマン・総集編」
2、「新城沙織盗撮ビデオ・元祖ふきふき」
3、「某M・S氏出演・薔薇の花園」
4、その他

P.S
YOSSYとの決闘前日まで美加香に一切口をきいてもらえなかった風見。
許してもらえるまで徹底的に美加香のご機嫌をとっていたことを付け加えておく。



<看病>

YOSSYの隠し技に不覚をとったT−star−reverse(通称ティー)。
そんなティーを優しく看病する葵・・・。

「ティー先輩・・・」
ちゃぽ・・・
「ごめんなさい・・・」
ティーの寝顔を見ながらつぶやく葵。
「んん・・・松原さん?」
「先輩・・・っ。」
意識を取り戻したティー。ほっとして今度は嬉し泣きの葵。
「よかった・・・先輩・・・」
「松原さん、泣かないで・・・」
おろおろするティー。
「ごめんなさい、先輩・・・
私のためにこんなケガまでして・・・」
「気にしなくていいですよ。僕が勝手にやったことですから。」
ティーが葵を慰める。
「ところで、YOSSY君は?」
「YOSSY先輩なら先輩をここに運んで帰っちゃいました。」
「そうか・・・彼には特に何もされなかったんですね?」
「はい・・・」
やや赤くなりながらうなずく葵。
「そうか・・・よかった・・・」
ティーの安堵した顔。
想い人が無事だった喜び。そして友人を減らさなくて済んだことに。
「先輩・・・」
「ん?」
優しげな微笑みを葵に向ける。
「ありがとうございました!」
ぺこりとお辞儀をする葵。彼女らしい礼の仕方である。
「どういたしまして。」
笑って返すティー。初めて二人がそろって笑った。



<解決策>

YOSSYを痛烈に非難し飛び出した綾香。
全てが何程もないとわかった彼女の心中は・・・?

「どうした、綾香?」
「ゆーさく・・・」
綾香に声をかけた長身・白衣の男。名を悠 朔(はるか・はじめ)という。
「ちょっとね・・・」
「俺でよければ相談に乗るが?」
「いいや、こういう事は俺に話すがいい、綾香。」
一体いつの間にここにきたのか、ハイドラントが綾香の肩に手を置き、耳元で囁いた。
「ちょっとしたケンカをね・・・」
ふう、と、ため息をつきながら、横に立っている悠と、
はり倒されて地面にのびているハイドラントにごちる
「よければ、詳しく話してくれるか?」

「なるほどな・・・」
悠がつぶやき、そして、
「何を悩んでるかと思ったら。ただのケンカじゃねえか。」
「でも・・・」
「お互い誤解してるのだから、お互いに頭を下げればいい。それだけのことだ。」
なおも綾香に迫って2、3度地面に這いつくばってたハイドが言い放った。
「ま、そういうことだ。
それでその男がウダウダぬかしてるのなら俺に言え、根性叩き直してやる。」
悠が好戦的な笑みを浮かべ、そう言った。
「俺が・・・?、貴様、一人でいいとことっていこうという胆か?」
「うるせえな、綾香の悩みは俺が解決するんだよ。」
両者の間に殺気が広がる。
「プアヌークの邪剣よ!」
「真・魔皇剣!」
あっというまに血で血を洗う私闘が繰り広げられる。
「ふう・・・」
そんな二人を呆れるように見ている綾香だが、
「くすっ・・・」
いつの間にか胸のつかえが取れている自分に気づく。
「サンキュ。」
そんな言葉も、今の二人には聞こえない。



<えぴろーぐ>

「え、え〜、これより格闘部主催、YOSSYFLAMEの残念会をおこないます!」
(おおおおおおおお・・・・)
「(そんな大声で残念会なんていわんでも・・・)」
ちょっとだけ恥ずかしいYOSSYであった。
「え、えー・・・こ、今会の幹事は、私、坂下好恵がやらせていただきます!」
もう真っ赤な顔でしどろもどろに、しかし、はっきりと挨拶する好恵。
「で、では、主賓の挨拶です!どうぞ!」
ぎこちなくYOSSYにマイクを渡す好恵。ふう、とbeakerの横に座る。
「え〜、ご紹介にあずかりましたYOSSYFLAMEです。
しかし、僕の残念会のためにこんなに多くの人が集まってくれるとは、本当に嬉しいです。
まあ、食べ物目当てという人もいらっしゃるでしょうが・・・」
ほとんどそうだよ。
「みなさん、ありがとうございました!・・・って聞いてないや・・・」
皆、食べ物にがっついてそれどころではない。
「それじゃ、はじめましょうか!」
かくして、宴会が始まった。

ここは、綾香、ハイドラント、悠の三人でかたまっていた。
「やっぱりビールは最高ね〜」
「枝豆持ってきたぞ、綾香。」
「焼き鳥はどうだ?」
(がーーーーーー)
「げ、い、いや、違うんだ、違うんだ、アーティー!」
肩のカラス相手に必死で弁護するハイド。
しかし、この構図・・・
完っ全に「綾香とゆかいな下僕たち」の構図である。
「軟骨が食べた〜い!」
すっかり調子に乗っている綾香。多少は酔いがまわっているのだろうか?

ここは、beakerと坂下好恵がらぶらぶモードを展開していた。
「ふう・・・やっぱり私はこういう場には向かないなあ・・・」
「お疲れさまです。」
beakerが笑って好恵にビールを差し出す。
「本当に貴方を尊敬するわ・・・」
ほっとしたようにbeakerに笑いかける好恵。
「乾杯っ!」

「ねえねえ、好きな食べ物は何?」
「なかなかかっこいいじゃない。耕一さんには劣るけど〜」
「ほぉら!黙らないのっ。」
ここでは、格闘部の新人ディアルトがEDGE、M・K、隆雨ひづきに質問責めにあっていた。
はっきりいってこの三人の質問責めに冷静に対応できるのは
beakerかYOSSYくらいなものである。
真っ赤になって何も話せないディアルト。
「(気の毒に・・・)」
遠目で見ていたYOSSYはそう心で思った。

ここでは、Runeとティーが二人で飲んでいた。
「(ここなら挨拶できるな・・・)」
YOSSYは近づき、
「はじめまして、YOSSYFLAMEです。よろしくお願いします。」
「はじめまして、Runeです。こちらこそよろしく。」
二人は握手を交わし、
「今日はちょっとした狙いで来たのですよ。」
「狙い?」
YOSSYは話ではRuneの事を知っていた。
学園屈指の策謀家であり、葵のことを憎からず思っていることも。
なぜそのRuneが葵には目もくれずにティーと飲んでるのか?
「(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・どーだっていいや。)」
YOSSYは思考を止めた。
「ではまたっ。」
YOSSYはこの場を離れた。

(がきいいいいいん)
夜空に響く剣戟の音。
「何故にてめえがここにいる・・・!」
「呼ばれたから来ただけですよ。」
YOSSYが唯一この場では見たくなかった男、残念会の最大の要因、風見ひなた。
「僕のおかげでこんな楽しい宴をやれるのですから、感謝してほしいですね。」
「お前がおとなしく負けてれば、今頃祝勝会をやれたのだがな・・・!」
話しながらも木刀と暗器で互いを牽制する二人。
「もお!ケンカはやめてくださぁい!」
美加香が二人の間に割り込んで仲裁する。
「・・・ま、それもそうだな、楽しい宴をおじゃんにしたくないし・・・
・・・楽しくやってくれ、お二人さん。」
「へえ・・・短気な貴様にしては珍しい・・・」
「ひなたさんっ!」
気色ばむYOSSY。あわててパートナーをたしなめる美加香。だが・・・
「ここは美加香の顔を立てましょう。」
そういって席に戻る風見。美加香もぺこりとおじぎした後、風見の後についていった。

「すみません、でしゃばって。でも・・・」
申し訳なさそうな顔の美加香。風見は彼女の前に皿を差しだし、
「枝豆と焼き鳥お願いしますよ、美加香。」
「・・・・・はいっ!!」

しばらく一人で焼き鳥を食べながら夜空を眺めていたYOSSY。
そこに隆雨ひづきが駆け寄ってきた。
「いたいた!ね、ね!面白いものが見られるよ〜♪」
「面白いもの?」
「いいから、いいから!」

「すー・・・、すー・・・」
ひづきに連れられてやってきたちょっと離れのところ。
そこに二人はいた。
酔っぱらってしまったのか、肩に寄りかかって寝ている松原葵と
肩に寄りかかられて嬉しいような困惑の表情を浮かべている佐藤昌斗が。
「うふふ・・・大成功♪」
ひづきがしてやったりの表情を浮かべる。
「大成功?」
「そ!葵ちゃん真面目だからお酒飲まないでしょ?
だ・か・ら、ジュースにお酒を、ね♪」
向こうでは、葵が肩からずり落ちそうになったのを昌斗が支え、
「うわあ〜昌兄積極的〜っ。」
ひづきが驚きの声をあげる。昌斗の膝枕で安らかな寝息をたてている葵。
酒のせいだけではないだろう。心から安心できる人に身を任せている様が、
はっきりと感じられる。
「なあ、ひづきちゃん・・・」
「ん?」
「どうしてわざわざ俺にこれを見せようと思ったんだ?」
「ひ・み・つ♪」
「ふ〜ん・・・」
「・・・ひづきちゃんは、兄貴の恋路を応援してるのか?」
「まあね、あんなんでも一応従兄だし。」
そういってひづきは振り返って笑った。


そろそろ宴の幕が下りるだろう。
皆それぞれの思いを抱き、時としてぶつけあう。
そして、それぞれの行く先は・・・?
まだまだ、「宴」は終わらない。




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どうもお、YOSSYです。(^^)

やべえ、またシリアスだ。(^^;
僕、ギャグを書けなくなってしまったのでしょうか?

ま、今回は「YOSSY」があまり目立たなかったので良しとしましょう。(^^)

今回のお礼レス〜
悠朔さん、Runeさん、ディアルトさん、
出演してもらってどうもです〜m(..)m

今作の説明です。
基本的に<えぴろーぐ>は、vs風見戦に関わった人のみを招待しています。ね?好恵さん?
それ以外の人々は、
ハイドさん、悠朔さんは、綾香がいるというので飛び入り参加しました。
Runeさんは、ご自身のSSにもお書きになっているように、
「葵・平衡力学計画」のために飛び入りで入ってきました。
実は今回、Runeさんとひづきちゃんはつるんでます。
M・Kさんは、女の子集団に誘われてやってきました。
ディアルトさんは格闘部なので、必然的に参加。
・・・ってなところですか?
P.S これで葵ちゃんをめぐる攻防はまたもや平行線になったかな?

今作の懺悔
ひなたさん、すみませんでした〜!m(..)m
悪気はないのです。勘弁してやってください。
で、ビデオの内容は・・・次回までのお楽しみってことで!(^^;

僕の出ている作品レス
Runeさん
「YOSSY」を仲良し集団に入れてくださり、有り難うございました。(^^)
基本的にあのグループは面白くて好きなので、嬉しかったです。

ティーさん
僕がなかなか書かない剣道部編を書いてくれてどうもです。(^^)
Dガーネットさんと「YOSSY」の力の差のイメージがぴったりだったのは驚きました。

ゆきさん
そう、「YOSSY」は昌斗さんとは悪友関係なのです。(^^)
ゆきさんも今度僕のSSに出演させてください、お願いします。

ひなたさん
そお、それが「YOSSY」のあるべき姿なのですよ!(もうヤケ)
でも、本当に描写が上手いですね。見習いたいです。


自己紹介SSは、次回で最終回です。
次回こそ・・・次回こそは、「YOSSY」の本領を発揮させる!!
では、期待しないで待っててくださいね。(^^)
ではまた〜