「で、これが・・・」 信じられるかどーか。 Leaf学園にも授業というものが存在する。 今は日本史の授業。 柏木耕一先生が熱心に教鞭をふるっている。 で、そんな時・・・? 「〜♪」 YOSSYFLAMEは隠れて今日発売の週刊誌を読んでいた。 はっきりいって、コイツは日本史の成績など良くない。 故に、こんなことをしている場合ではないのだが・・・ 「じゃ、よっしー。ここのところを読んでくれないか?」 「ん?・・・(げっ・・・)」 ようやく己の立場が理解できたらしい。 YOSSYはすかさず・・・! 「(悪い、保科。教えてくれないか?)」 他力本願にも隣の保科智子に救いを求める。 ここで、本編なら渋々ながら見せてくれるところであるが、 「(嫌や。たまには自分で解き!)」 「(そんな殺生な〜〜〜〜っ)」 しかし、智子の言うことはもっともである。 授業のたびに同じ頼み事を何度も何度もされた日には誰だって嫌にもなる。 「ほう。聞いていなかったな?」 耕一先生の目が光る。 結局、罰として余分に宿題を出されるはめになるYOSSY。 「あ〜もう!今日はこんなことやってる暇なんかないのに〜〜〜!」 −放課後− 「ちわ〜す!・・・って、俺しかいないか。」 いつもの風景。いつもの道場。 ここでとりあえず道着に着替えて軽くウォームアップにとりかかる。 剣技「風」のシャドーの動き。 目の前に相手が立ちはだかっているかのように、熱心に取りかかっている。 連続10分。 「・・・ま、こんなもんだろな。」 軽く汗を流して、部員達が来るのを待つ。 「今日はヤツが来るからな・・・ちっとは気合いを入れないと・・・!」 Lメモ自伝 ACT1 第八話「剣道部の光景」 「こんにちは〜」 「ちわ〜す!」 「いつも早いねー、よっしークンは。」 「どうも〜」 小首を傾げてYOSSYを見つめるのは、剣道部の副部長。なかなかの美人である(笑)。 「いつも思うんだけど、そのくらい他のことも真面目だったら、女の子にもモテるのに・・・」 にこにこしながら声をかける副部長。 「ふ〜ん・・・、じゃ、俺と付き合ってくれます?」 「調子にのらないの!」 「こんにちは〜」 「ちーす!」 部員が続々と集まって来た。その中に、 「おす、崇乃!・・・おや久しぶり、ティーさん。」 数少ないSS使いの剣道部員。八塚崇乃とT−star−reverseの顔もある。 「今日はちとしんどいぜ、ティーさん。」 「そのつもりで来たんですよ。」 互いにニヤリと笑い合う。 「よし、練習を始める!」 部長の気合いの乗った声。これがないと始まらない。 準備体操に始まり、素振り、打ち込みなど、着々とメニューをこなしてゆく。 「よし!男女混合地稽古!」 まあ、要するに審判のいない実戦練習みたいなものである。 「セイッ!ヤアッ!」 ひときわ目立つのがティーの動き。明らかに他とは一線を画している。 なるほど、普段練習に顔を出さないのも解る気がする。レベルが違いすぎるのだ。 「せやぁぁぁ!!」 強烈な気迫をみなぎらせている崇乃。 彼自身まだ初心者の域は出ていないが、さすがSS使い。その気迫は有段者をも凌駕する。 「りゃあぁぁっ!」 いまいち苦戦しているYOSSY。 「ほらほら、どーしたどーした!」 部長の強烈な攻撃をなんとか受け流しているが、 (どんがらがっしゃん!) 部長の突きをモロに喰らい吹き飛ぶ。 「ほらほら、どーしたぁ! こんなんじゃとてもDガーネットには・・・」 「!!」 今日の気合いの原因をモロにつかれて発奮したか、 「せえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!」 (ぱあーーーーーーーーーーーーん!!) 鮮やか、面一本。 「よおーーーーし、止め! これから試合に移る!」 部長の号令とほぼ同時に、 「コンニチハ、ヨロシクオネガイシマス。」 (ぴしっ!) ”今日のお目当て”Dガーネットの登場である。 女子更衣室で着替えをしているDガーネット。その時・・・ 「じゃ、最初は俺ね♪」 「いえ、私に譲ってもらいましょうか。」 「い・や・だ。」 「こっちもですね。」 順番決めでもめているYOSSYとティー。 ティーは対Dガーネット戦になると異様な闘志を燃やすし、YOSSYの性格はいわずもがな。 互いに一歩も譲ろうとしない。 「お前らなあ・・・いつまでももめてんなよ・・・」 いつのまにか試合を終えていた崇乃が仲裁に入る。 「ティーさんはあまり来れないんだから、譲ってやれよ、よっしー。」 結局、崇乃の一言が決め手となり、ティーが先鋒で出ることに。 「両者前へ!」 赤、T−star−reverse。 白、Dガーネット。 両者の気迫がこっちまで伝わって来る。 「始めっ!」 合図と共に瞬時に撃ち合いを始める二人。まさに一進一退の攻防。 しかし、徐々に押されだすティー。 その一瞬の隙をついて、Dガーネットの胴が炸裂! 続いて面!小手!突き!と、段々一方的な展開になってくる。 それを見ていた部員達の顔は、驚嘆を隠しきれなかった。 Dガーネット。また一段と強くなっている・・・と。 「止め!勝負あり!」 「いやあ・・・強いですねえ・・・」 よろよろになりながらもティーが声をふりしぼる。 「あんなに強くなってたんですか?彼女。」 ティーの問いかけにYOSSYはただ一言、 「いや、予想外だ・・・」 「では、今日の最終戦を行う!両者前へ!」 他の試合は全て終了している。残りはあと1試合、YOSSYvsDガーネットのみ。 皆、真剣になって見守っている。 「(さて、いっちょ闘るかな・・・!)」 持ち味を自ら制限する機械、速度制御器も外し、本来の力をださんとするYOSSY。 平静を保ち、ゆったりと構えるDガーネット。 「始めっ!!」 合図と同時に繰り出すYOSSYの幻惑殺法! Dガーネットの死角へ死角へと回り込む、しかし! 「メエェェェェン!!」 面あり一本!幻惑殺法をものともしないDガーネットの集中力! 「驚いたな・・・放心まで成すとはね。」 ティーの呟き。 「放心って?」 崇乃の質問にティーは、 「放心っていうのはですね、どの方向にでも注意が行き届いていることを指すのですよ。 つまり、よっしー君がいつどこから撃ってきても十分対応できる心構えのことですね。」 と、説明する。なるほどと頷く崇乃。 「(しかし、口で言うほど簡単じゃないんだけどね・・・)」 なおも試合は続く。 これもまた、Dガーネットの一方的な展開に。 「ドォォォォォォォォ!!」 (どがあっ!!) Dガーネットの飛び込み胴が炸裂!壁に叩きつけられるYOSSY! 「がんばれよっしー!」 「先輩ガンバです!」 部員の声援にしっかりと応えるYOSSYではあるが、足元がかなり怪しくなってきている。 しばらく見ないうちに、いつの間にこんなに強くなったのか。 Dガーネットの戦闘面でのプログラムが進化でも始めたのか、ここで得たことを確実に吸収している。 「仕方ねえなあ・・・次でケリをつけるか!」 下手な小細工は通用しない。己の持つ最高の力で真正面から彼女に挑む! 「ヤアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」 それに応えるかのようなDガーネットの咆哮! 「行くぜガーネット!必殺! 烈風うぅーーーー乱舞ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」 ・・・あえなく返り討ち(笑)。 「ミナサン、アリガトウゴザイマシタ。」 ぺこりと頭を下げ、帰ってゆくDガーネット。 その脇でティーが見送っている。 「いつの間にそんなに強くなったんです?」 そんなティーの質問に、Dガーネットはいつもの表情で、 「スミマセン、ワスレテシマイマシタ。」 やっぱりいつもの彼女である。 なお、YOSSYは返り討ちにあって、のびていたことを明記しておく。 −XY−MENの屋台にて− 剣道部SS使いの3人がたこ焼きを食べている。 「前から不思議に思ってたんですけど・・・」 ティーがYOSSYに声をかける。 「なんで彼女・・・Dガーネットには手を出さないんですか?」 率直な質問。言われてみれば確かにそうだ。 「まさか彼女がメイドロボだからって・・・!」 「馬鹿言いなさんな。」 ティーの推測をあっさり否定するYOSSY。 「俺は一度も彼女を特別視したことなんかないよ。いい友達でありケンカ相手だとも思ってる。 ただ・・・」 言いよどむYOSSY。 「彼女らはあまりにも純粋すぎるからな・・・」 純粋であるが故に付き合い方を間違えるととんでもないことになりかねない。 それをわかっているから・・・。 「でも・・・」 ティーが付け足す。 「それ以前に相手にされない可能性の方が大きいのでは?」 あまりにも正鵠を得た表現。隣で崇乃も大爆笑。 「それを言うかそれをーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」 第九話に続く。 ============================================= どおもお、YOSSYです。 ようやく書けました(^^)剣道部の日常。 やっぱり、思いつくままに書くのが一番ですねえ(^^) (こーいうのをいきあたりばったりという。) 今回は、Dガーネットにスポットを当ててみたのですが、どうだったでしょうか? 剣道部YOSSYバージョン。駄作なりに楽しんでいただければ幸いです。 今作のお礼レス〜 Dガーネットの生みの親の、へーのき=つかささん、そして八塚崇乃さん、 出演どうもありがとうございました〜m(..)m 感想はちょっと先送りにさせてください。 いずれ書かせていただきますのでご了承ください。m(..)m 次回は、ついに”あの人”の登場です! ではまたっ、YOSSYでした〜