学園祭Lメモ「楓祭’98/閑話休題『ヒロイン達の大ピンチ!(前編)』」 投稿者:YOSSYFLAME
 
――学園祭1週間前。

「準備はOKですか?」
「ええ、ぬかりはありません。」

日が沈んだLeaf学園某所。
数人の男が密談をしている。

「貴方には重要な役をやっていただきます。覚悟はいいですね。」
「ああ・・・」
「下手をすれば命を落とす大変危険な任務です。」
「わかってる。・・・それより、3割だからな、報酬。」
「・・・2割です。」
「3割。」
「2割。」
「3割。」
「・・・1割。」
「なんで下がるんだーーーーーーーー」
「貴方にも役得があるでしょう・・・それに、その代わりと言っちゃなんですが。」

「・・・なるほど。引き受けた。」






学園祭Lメモ「楓祭’98/閑話休題『ヒロイン達の大ピンチ!(前編)』」





ぱん、ぱぱん・・・!

ついに若人の祭典、学園祭が幕を開けた!
今日一日目には、学園祭ライブやカップルコンテストなどがある。
その他、科学部のアトラクションや、各クラス、各クラブから出している屋台なども
見るものの目を賑わせた。
「あ〜、なんにもやらなくっていいってのはいいなあ〜!」
そーいうなめきったことをほざきやがるのは予想通りYOSSYFLAME。
屋台やら何やら通いまくって、今もフランクフルトなんか食ってたりする。
と、おもむろにメモ帳なんかとりだして何やらチェックをしている。
・・・何が書いてあるかはだいたい見当はつくが。
「(さてと、こういうイベントって女の子が開放的になるからな〜、楽しみ楽しみ♪)」



――Case1  〜来栖川綾香〜

「よお綾香、元気?」
「ん?  ああよっしー、どしたの?」
学園でもなにかと目立つ彼女のこと、バンドやコンテストなどあちこちからひっぱりだこ状態。
今はそんなスケジュールを縫ってのささやかな休憩に入っているところだ。
「ああ、今暇?」
いつもの調子で尋ねるYOSSY、
「暇だけど、それがどしたの?」
「いやな、近くにオカルト研主催のお化け屋敷があったもんでさ、興味ないか?」
「却下。」
一瞬で断る綾香。
ちなみにオカルト研究会のお化け屋敷というのは、
綾香の姉でありオカ研副部長の来栖川芹香によって異世界から召喚された
迫力満点の妖魔や幽霊がわんさわんさと棲息しているかなり本格派のお化け屋敷なのである。
もちろん召喚された見るからにおぞましい奇形の妖魔や幽霊は、
見かけ倒しの殺傷能力など皆無の存在ばかりを厳選して起用し、
生徒会やジャッジのチェックも事前に受けてOKをもらっている保証付きなのである。
お化け屋敷そのものにも細工を施してある。
オカルト研究会部長と芹香の魔術によって亜空間と現空間を結びつけ
そこそこの広さになっている屋敷は、中も当然様々な装飾を施されている。
で、最愛の姉らが企画したお化け屋敷に綾香が入りたがらないのは、もちろん恐いからではない。
「だってアンタどさくさにまぎれて身体触りそうだもん。」
「あのな(汗)。」
自業自得である。
「そんなわけだから――、・・・!」



「プアヌークの邪剣よおぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
「真・魔皇剣っっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!」



ちゅどーーーーーーーーーーーーーーん。



「さあ綾香、俺と共にオカルトな世界へレッツダイピング!」
「貴様あぁぁーーーーーーーー!そうは問屋がおろすかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「ち、ちょっと、放してよ二人とも・・・っ!」
一瞬で邪魔者を駆逐し、最愛の君と(無理やり)腕を組み
魅惑のお化け屋敷にレッツダイピングのハイドラントと悠朔。
しかし、思いっきり強引な手口ながらも傍から見るほど嫌がってもいない綾香だったりする(笑)。

「・・・あ、あ、あいつらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
横取りされ一人取り残されたYOSSYの怒りの咆哮。

 .
 .
 .


「しゃあねえや、次の女の子でもゲットしに行くか、さて、次はと・・・♪」




――オカルト研究会・お化け屋敷。

「きゃ・・・っ!」
思わず右にいる悠の腕にしがみつきかける綾香。
お化け屋敷中盤にしてなんど彼とハイドラントは役得を味わったであろうか。
・・・それくらい恐い。
「期待しても無駄よ、私こういうのは苦手じゃないから。」
屋敷に入る前、妙な期待をしていた野郎二人に軽く釘をさしていた綾香。
実際彼女はこの手のものに驚いた試しがなく、陳腐な子供だましばかりだと思っていた。
例え芹香自慢の魔道知識の片鱗の産物であろうと。
そう思って、タカをくくっていた彼女。
しかし実際は・・・
「やっ・・・!」
今度は左に並んで歩いているハイドラントにしがみつきかける綾香。
妖魔や幽霊が左から出てくれば右の悠に、右から出てくれば左のハイドに、
自分でもどうしようもない未知なる恐怖に
意図せず隣の役得野郎共にしがみついてしまいそうな綾香。
「さ、さすが姉さんが監修しただけのことはあるわね。まあまあ大した出来よね・・・」
「声が震えてるぞ、綾香。」
「なっ・・・!  そ、そんなことっ・・・」
悠の冷静なツッコミに我知らず動揺する綾香。
「ふ、恐ければ俺の腕を貸してやってもいいんだがなあぁ?  綾香?」
「な、何言ってるのよっ!」
ハイドラントのからかいの言葉にも思わずムキになって反論してしまう。

どーでもいいが、ずいぶん嬉しそうだなハイドラント(笑)。



――オカ研控え室。

「綾香さんでもやっぱり駄目でしたね。」
「まあ仕方ないですね、そういう風に作ったんですから。」
そう言いながら屋敷に仕掛けておいたカメラで状況を伺うオカルト研究会のメンバー。
もちろん、何かトラブルが発生したときにすぐ対処できるよう待機しているのであるが。
「あの幽霊らは、女の子がどうしても生理的に耐えられないような外見のものばかり
選んでますからね、無理もないですよ。」
東西が菓子を食べながら話しかける。
「芹香さんは平気みたいでしたけどね。」
トリプルGも合槌を打つ。
「さて、そろそろ終わりかな、・・・ををっ!」



「きゃああぁぁっ!?」



『(をををををををををを!!!)』
突然の下からの突風によって綾香のスカートが生き物のように捲れあがり
健康的な色気という感じのショーツが白日のもとにさらされた。
慌ててスカートを押さえ、左右のハイドラントと悠を見やる綾香。
「・・・・・・・・見た?」
「いや俺はそんな白いパンツなんか見てないぞなあ悠!」
「おうよややハイレグかかったパンツなんて見てないよなハイドラント!」
(かああああっ!)



ぐしゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!



「(ったく、何なのよあれは!)」
火が出るくらい顔を真っ赤に染め役得野郎共に疾風コンボを(平手打ちじゃないところがミソ(笑))
叩き込んで早足で屋敷から出てきた綾香。
「(まったく・・・!)」
その顔は未だに紅く染まってたりなんかする。
『・・・可愛い。』
綾香の意外な顔にひそかに驚いている悠朔とハイドラントであった。(でもズタボロ(笑))




「あのー、やばいんじゃないですか?」
「ああ、誰か様子を見に行ってきてくれません?」
「あんなの放置しといたらオカ研の評判が・・・」
「とりあえず誰か見に行って・・・」
にわかに慌ただしくなるオカ研のメンバー。
『しかし・・・』




――おばけ屋敷内・ルートを外れた某所。

「・・・狙い通りでしたね。」
ほぼ完璧に(綾香やハイド達にも気づかれなかったほどに)気配を殺して潜んでいたアフロの男。
その”眼”は極上の獲物をゲットした喜びに満ちていた。






後編に続く。






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どおもお、YOSSYです。

学園祭もう一本書かせていただきました。
なんか全国5億人の綾香ファンを敵に回した感じです(笑)。
夜道を歩くのが恐いです(わりと切実)。

今作のお礼レス〜
東西さん、トリプルGさん、出演どうもありがとうございました〜m(_)m
後編もよろしくお願いしますね〜(^^)

今作の懺悔〜
全員ですね(核爆)
でもま、綾香の下着見れたんだからいいでしょ?(まったく詫びる気ないらしい(汗))
ね?  特に悠さんとハイドさん?(これほど横柄な懺悔もちょっとないな(大汗))

後編はリクエストがあるならばお応えして、ますますお色気おーばーらんさせていただきますっ!
(あくまで予定は未定(笑))

では失礼します、YOSSYでした。