「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」 「雄ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」 ジャキィィ! 『すごぉい! 両者フルパワーヒートアーーーーーーーーーーーーーーップ! 全闘技優勝決定戦、武器部門決勝、ディアルトvs佐藤昌斗、両者一歩も退かないまさに死闘!』 全闘技優勝決定戦。 素手、武器関係なく、最強の戦士を決めるこの大会、 奇しくもLeaf学園出身者同士の武器部門決勝と相成ったこの試合、 壮絶な激闘を繰り広げているこの2人を鋭く見つめる3人の女性拳士がいた。 「なかなかやるわね、あの二人。」 「ああ、卒業してからもますます実力を伸ばしている。かなり厄介よ、葵。」 「はいっ!」 葵ちゃん誕生日記念Lメモ「道、別れし後も。」 「帰依ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ! 旋撃刀勢ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」 「させるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 『おーーーーーーっとぉ! ディアルト選手の超変則斬撃を 佐藤選手、生身の蹴りで返したーーーーーーーーーーーーーーっ!!』 「葵ちゃん直伝の蹴り、そう簡単に破れはしねえ!」 「そうですか、・・・では、完膚なきまでに破ってみせましょう!」 「まったく、つくづく厄介なものを厄介なヤツに教えちゃったわね、葵?」 「い、いえ・・・同じ格闘技者として、昌斗先輩が身につけてくれて・・・嬉しいです。」 「何をのんきな、コイツらの勝者と総合優勝を争うヤツのセリフとは思えないわね。」 「葵らしいといえば葵らしいけどね。」 「あ、綾香さん・・・」 「とりあえず頑張りなさいよ、あなたは素手部門の代表であると同時に”私たち”の代表なんだから!」 「は、はいっ!」 そう、既に素手部門の優勝者、代表者は決まっていた。 松原葵。 素手部門準決勝で大会二連覇を狙っていた来栖川綾香を壮絶な死闘の末、撃破! その勢いで決勝でも坂下好恵を苦戦しながらも退け、素手部門初優勝を飾った。 しかし、この大会はこれで終わりではなかった。 素手部門と武器部門の優勝者が真に雌雄を決し会う決定戦が葵には控えているのである。 綾香、好恵と共に、武器部門の決勝を”観戦”していた。 「ところで、葵?」 急ににんまりと笑いながら葵に視線を向ける綾香。 「今日誕生日だったよね、おめでと〜♪」 「あ、ありがとうございます・・・」 「でぇ、そのハチマキは誰から贈ってもらったのかなあ?」 「!!!」 綾香の情け容赦のないからかいの言葉に耳まで赤くなる葵。 「綾香、葵は決定戦を控えた身なんだぞ、そういうことを言っている――」 「あら、いいじゃない好恵、この子まだ少しだけ萎縮する癖が残ってるみたいだし、 緊張感を解いていると思えば、ね?」 「・・・まあ、それもそうか。」 相変わらずの綾香の言葉に、少しは融通が利くようになった好恵が頷く。 「さて、お話を戻しましょうか? 葵?」 数十秒の逡巡の後、真っ赤になりながら、 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ティー先輩からです。」 卒業後中国へ帰ってしまった、自分を好きでいてくれた先輩の名を小さく告白する葵。 『――このハチマキは、つけた人が努力した成果を確実に発揮できるという伝承があるそうです。 松原さん、結果はどうあれ、胸を張って戦ってきてください。応援しています。 ――追伸、お誕生日おめでとうございます。』 (ティー先輩・・・今でもお世話になっちゃいますね、私、頑張ります。) ティーが贈ってくれたハチマキに同封された手紙の内容を思い出し、 何故かこの緊迫状態でも、心が落ち着けられるような気がした。 「アイツってば相変わらずねえ・・・」 暖かい笑みを浮かべながらハチマキを見ている綾香と好恵。 「うん、似合ってるわよ、葵!」 「は、はいっ!」 新たに気合を入れ直す。 みんながわたしの事を応援してくれる。見守ってくれている。 たとえ、進む道が違おうとも。 葵は今、心の底からそう思っていた。 『――葵ちゃん、本場南米のミサンガ贈るよ、 おまじないだなんて俺らしくはないんだが、切れたら願いが叶うとか言われてるアレね。 まあ俺ごときがどーのこーの言わんでも大丈夫だろうけど、 一生懸命自分の全てを出し尽くせば、きっといいことあるから、頑張って! ――追伸、誕生日おめでとう。いっぺん綺麗になった葵ちゃんを見てみたいですね。』 (よっしー先輩・・・相変わらず元気ですね。いつかまたハンバーガー屋さん行きましょう。) 『――HAHAHAHAHA! ハッピーバースディミス葵! インド産の幸運のアフロ贈るね! かぶってみるときっとグッドネ! 必ず幸せになれるネ! じゃ、ハーバナイスディ!』 (TaSさん・・・幸運のアフロ、神棚において大切にしています、ありがとうございます。) 『――おう、元気か青い人! お前もいよいよ成人かぁ・・・ますます青さに磨きがかかってくる頃だなぁ〜 ま、これでも飲んでますます青くなるよう精進してくれ! ブルーマウンテン一年分だ! それとな、・・・・・まあ死ぬな、じゃあな!』 (るーんさん・・・覚えててくださいね、・・・それまでそちらも元気で。) 『――葵ちゃん、できれば決定戦で会いたいですね。 もし、決定戦で当たる事になったら・・・遠慮はしません。全ての力を出しきります。 ――それが何よりの誕生日祝いだと思うから・・・誕生日、おめでとうございます。』 『――武器の決勝はアイツとか・・・。最強の試合を見せてあげるよ、俺とアイツの最強の試合を。 それで俺が勝てたなら、葵ちゃん、最高の試合をしよう。 ――誕生日おめでとう。』 (ディアルト先輩、昌斗先輩・・・どちらが勝とうとも、全力で戦います!) . . . . . . . . 「葵、準備はいい!?」 「ここまで来たら何も言わないわ、 さあ! 行ってきなさーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーいっ!」 バンっ! (綾香さん、好恵さん・・・) 「はいっ!!」 ============================================== どおもお、YOSSYです。 ああぁぁぁ、忙しい中書かせていただきました(^^) だって、他ならぬ葵ちゃんの誕生日ですしね(^^) このLメモの注意点を一つ。 このLメモは無限の並列世界の一つの可能性にしかすぎないことをお断りしておきます。 実際他の並列世界では卒業を待たずにYOSSYが殺されている未来もありますんで(^^) ちなみにこの未来編は、この時点に至っても未だに葵ちゃんのパートナーは決まっていない ってことになっています。 でも、葵ちゃんは格段に大人っぽくなっています。 (想像は各自に任せます(^^)) 葵ちゃんと決定戦を争うのはどちらか!? そして決定戦の勝者は!? そして最終的に葵ちゃんは誰のもとに・・・!? これも各自の想像にお任せいたします(笑) 今度は違う世界の未来編を書いてみたいので、よろしくお願いします。 それでは、失礼いたします。YOSSYでした。