ゆきの独り言 投稿者:ゆき
 すいませーん、完全に駄文ですこのお話。急いでる方は、読み飛ばした方が賢明かも。
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 チャイムが鳴った、テスト終了のチャイムである。
 そのチャイムを聞いた僕は、解答用紙を回収しに来る人に渡した後、机に突っ伏した。
──うう、眠い…。
 と、心の中で嘆いた直後、僕は睡魔に飲み込まれた。

「ゆきちゃん、起きてる?」
 少しは眠ったのだろうか?僕の頭はぼやけて不透明だった。
「ねえ、ゆきちゃん…?大丈夫?」
 そのぼやけた頭の中を、澄んでいて可愛い声が駆け巡った。
「ふぁい?」
 僕は、声の主が分からないままに顔を上げた。…そこにいたのは、初音ちゃんだった。
「…ひょっとして寝てなかったの?昨日」
 初音ちゃんは、僕の寝ぼけた顔を見てそう言った。
 ゆっくりと頭を降ってから、僕は思考する。…ええと、確か昨日は…。
「…昨日はねぇ、確か全然眠れなくて…思わず本を読んでたんだよね(実話)」
 僕は、少しずつ蘇ってくる記憶を、そのまま口に出した。
 すると、初音ちゃんは半分呆れて、半分心配する表情を作った。
「駄目だよ…テストの前は早く寝なきゃ…」
「いやあ、そうなん…だけどねぇ」
 そう言って、僕は自分の頬を軽く叩いた。
 漸く眠気がさめた。
「──ところで、何読んでたの?」
 初音ちゃんは、微笑みながらそう言った。
 僕は、待ってましたとばかりに話し出した。
「えっとね、東野圭吾さんの『宿命』と、高橋克彦さんの『ドールズ』だよ」
「ふぅん…。面白いの?」
 僕の言った本をまだ読んでいないようで、初音ちゃんは興味津々といった感じに聞いてきた。
──この世の中に、つまらない本など無いのだよ、関口君。
 と、僕は静かに呟いてから、
「勿論。特に『ドールズ』はよかったぁ」
 と、戯けた感じに言った。
 『宿命』も勿論面白かったのだが、それ以上に『ドールズ』のインパクトがすごかった。
 ここでウダウダと書くと、読んでいない人に悪いのであまり書かないが(そもそも、このお話読んでるのか?)、まず
はじめに「玲」ちゃんが可愛い、そしてこの娘が、初音ちゃん(及びヤンキー)に似ているという点でもよかった。
 勿論それだけでなく、謎解きやストーリーも最高だったが。
「そんなに面白いの?」
「うん。最近読んだ中では一番だし、今まで読んだ中でもトップテンにはいるよ」
 はっきり言って、僕一押しのお話だ。
「…ゆきちゃんがそこまで誉めるのなら、よっぽど面白いんだね」
 初音ちゃんはそう言って少し微笑み、そしてすぐ真面目な顔つきになった。
「…どうかしたの?初音ちゃん」
「ねえゆきちゃん。…お勉強はやったの?」
 その一言で、僕の体温はマイナスにまで落ちた。

「…そもそも、テストの前日に風邪を引く(実話)方から間違ってるって…」
 漸く体温を取り戻した僕は、弁解混じりに言った。
「でも、少しびっくりしちゃった。何の前触れもなく休んじゃうんだもん」
 そう、僕は先日、風邪を引いて休んだのだ。
「いっきなりだもんねぇ。でも、前触れあって休んだらさぼりだと思う」
 僕がそう言うと、初音ちゃんはそれもそうだね…と呟いて笑った。
「ところで、何か用があったんじゃなかったの?」
 今突然気になったので、僕は口に出してみた。
 僕のその科白を聞くと、初音ちゃんははっとしたように目を開けて、それから、
「そうそう、聞きたいことが幾つか有ったんだ…。いい?」
 と、何だか妙に遠慮がちに言った。僕は少しいぶかしんだが、すぐに頷いた。
「じゃあ聞くね…。ゆきちゃん、もうスランプは『治った』の?」
 その質問を聞いた僕は、少し苦笑して、
「何で…そっちの質問に飛ぶのかなぁ」
 と、嘆いた。
「答え辛いならいいんだけど…」
「イヤ、別にそう言う訳じゃないんだけどね…。実を言うと、まだ『完治』した訳じゃないと思うんだよね。取り敢えずこの
苦しみから逃げるために、目標を立てただけ」
「目標?」
「うん。前にも書いたじゃない、『自分の気持ちだけじゃなく、登場するキャラの気持ちも伝えたい』って。そんな感じに、
また立ててみたんだ」
 僕が苦笑しながらそう言うと、
「…よかったら、教えてくれないかな」
 と、初音ちゃんは言った。
「…今回は二つ立ててみた。一つ『村上春樹的な、優しさと不思議さ、良い意味での曖昧さのある』文。もう一つは『書
いたキャラクターに萌えられるような』文(笑)」
「何だか難しいね」
「──まあね。取り敢えず、それを目標にして書いたのが『電車に揺られて』であり、次に書こうと思っている楓ちゃん
のお話な訳」
 そう言ってから僕は、そう言えば楓ちゃんって先輩なんだよなぁ…と、思っていた。
「…ありがとう。ちょっとまだよく分からないけど…取り敢えず元気にはなったんだよね?」
「──まあ、元気にはなったんじゃないかな?」
 取り敢えず生きてはいるし、書こうと思えば書くこともできる。
「じゃあ、次の質問ね」
 僕が感傷に耽っているのを知ってか知らずか…初音ちゃんは先に話を進めた。
「ゆきちゃん。私とマルチちゃん、どっちが好き?」
 僕は再び…否、さっきの倍くらい、凍結した。
 それも、今回は加速が速かった(いけっGTOツインターボっ!GT-Rシルビアも可。でもマークツーが好きな僕。って、これはグランツー・リスモの話)。
 
「どっ、どっ、どういう風にしたらそんな質問が出る訳ぇっ!?」
 凍結するスピードも速かったが、溶けていくスピードも速かった。滅茶苦茶に慌てているからだ。
「え?別になんでもないけど…」
 何でもないはずがない…。僕は呟いた。
 元々嘘をつけない初音ちゃんである、狼狽しているのが、手に取るように感じられた。
「ほんっとーうに、何でもないわけ?」
 僕はもう自棄になって、初音ちゃんの肩を握って言った。
「う、うん。な、何でもない、よ…」
 が、そう言いながらも、初音ちゃんは顔を背けた。
「…やっぱりなんか有るね?」
 それでも認めない初音ちゃんに、俺はとんでもないことを言うことにした。
「──認めないなら…。初音ちゃんの唇奪うよ?この場で」
 その一言で、初音ちゃんは全て話し出した。
──が、僕は少し寂しかった。そこまでびっくりすることもないでしょうに…。
   せめてちょっと赤くなってからとかさぁ…。

 初音ちゃんは、僕の机にどさっと(ものすごくでかい)ファイルを置いた。
「これは、なに?」
「…何だかね、私宛に送られてきたの」
 そう言って初音ちゃんは、ファイルの中から紙切れをとりだした。
 それには『初音様、明日ゆきにあったらこう聞いて下さい…。
        スランプは解消されたのか。目標は立てたのか。勉強はしたか。
        あなた(初音様)とマルチ嬢、どちらが好きか。
        よろしくお願いします。また、同封の小説は、ゆきがSSに投稿したものです』と、書いてあった。
「な…なんだこりゃ」
 それに、僕が書いたお話とは…?
 僕はそう思い、ファイルの中から小説をとりだした。
 そこで、僕はふと手を止め、
「…初音ちゃん、何で素直に従ったわけ?」
 と、呟いた。
「え?あの…その…」
「まぁいいや…どれどれ、何が入って…。うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっっっ!!!!」
 その題名を見て、僕は絶叫した。
 それは三本あり、それぞれに、『初音の甲斐性っ!2』『初音の甲斐性っ!inバレンタインっ!』そして…『欲望の続き』と
記してあった。
 ちょっと待て、おい。こ、こんなもの初音ちゃんに見せた日にゃぁ…。
「よ、読んだの?」
 僕はゆっくりと、おそるおそる聞いた。
 初音ちゃんは答える代わりに、
「私、そんなに悪い子かな…?それに、もう食べちゃイヤだよ…」
 と、呟いた。
 僕は再び絶叫し、そのまま気絶した。
 気絶する直前、誰がこんなものを…と考えたことを、おぼろげに覚えている。

 次に僕が目を覚ましたのは、学校が終わる直前(それでも掃除はしていたらしい)であった。
                   … お し ま い …
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 と、言うわけでゆきの独り言でした。
 御免ね、初音ちゃん(笑)。
 
 因みに、このお話は事実を基にしたフィクションです。
 うう、死ぬ…テストきつかった…。
 あんまり早く帰れないし…。

久々野彰さん
 続編?あの『脳』のやつですか(実は読んでいない)?
 因みに、僕は『サティ』の本屋(図書館?)で五冊読破しました。>立ち読み。

セリスさん
 お花畑…?
 あれはねぇ、あまりにも集中してて(画面に)見えちゃったんですよぉ。
>恥ずかしい耕一君
 めっちゃはずい。
 書いてて恥ずかしかった。
 ひょっとして、僕はいつもあんな事を考えとるのか?

風見ひなたさん
 三回読んで漸く分かった(気がする)です。
 優しさ…感じられたような気がします。

 『ドールズ』本当に面白い。
 『悪魔のトリル』もよかったけど、『ドールズ』はそれを凌いでいる感じ。
 真面目にお薦めです、立ち読みでも何でも一読の価値あり。
 読んでる人なら分かりますよね。

僕を応援して下さった皆様
 本当、ありがとうございます。
 頑張る力って言うのが…わいてくるような…。
 
でわでわ・・・(しかし…我ながらめちゃめちゃに独り言やな)