「はい、どうぞ」 僕が少し沈んだ感じで図書館の受付に来ると、何故か待っていたまさたさんが紅茶を出してくれた。 「ふに?」 何だか訳が分からずに妙な返事をする僕。そんな僕をみたまさたさんは、 「最近また美味しい紅茶が入ったんですよ。試しに飲んでみては?」 と、笑顔を絶やさずに言った。 まさたさんは、どうやら僕と同じ一年生でこの図書館の館長さんらしい。 ──もっとも、図書館と認知されたのはつい最近だし、それも数人の犠牲が在ってのことである。…ていうか、まさたさ ん自身今までずっとここで自給自足の生活を営んでいたわけだから…。 ──まあ、それはいいとして何で紅茶なんか出してくれたんでしょうね…。 「美味しい…紅茶ですか?」 僕は、カップを取りつつそう言った。 「はい。さっき自分でも飲んでみたんですが、とっても美味しかったですよ。…あ、ひょっとして紅茶はお嫌いですか?」 まさたさんは、表情をコロコロと変えながらそう言った。しかし、笑顔は絶やさない。 僕はその笑顔に押されて、 「いえ、別にそう言う訳じゃ…」 と、もごもごと答えた。まあ、コーヒーでないだけいい。僕は苦いのは苦手なのだ。 「ところで、何か元気ないですね」 僕が俯いてもごもごしていると、天気の話でもするようにまさたさんは言った。 僕には一瞬、彼の目が鋭く光ったような気がした。 「…ええまあ」 果たして何処まで喋ればいいのかと思った僕は、適当にそう言った。 「僕なんかで良ければ、どうぞ話してみて下さい…。紅茶を飲みながらのんびりと話せば、悩みもなくなるかもしれま せんよ」 にっこりとした笑顔の角に、なにか鋭い物が隠れているような気がしたのは気のせいだろうか…? …僕は悩んだ末、結局話すことにした。 「…実は僕、この学園で何処の属性にも属していないんですよね」 僕がそう言うと、まさたさんは不思議そうな顔をして聞き返してきた。 「属性?」 「…例えば生徒会系だとか、SS不敗流だとか、そういうの沢山在るじゃないですか」 「…僕にはよく分からないんですが…」 僕はまた、ふにぃ?っと聞き返した。そして、それが至極当然の回答であることに気がつく。 「──そう言えば、まさたさんが復学してからまだあまり立っていないんだっけ」 僕が弁解の意も込めてそう言うと、まさたさんは申し訳なさそうに頷いた。 「…ああ、ごめんなさい。ってことは訳の分からない話でしたね」 僕は、そう言って頭を掻くと、少し紅茶を飲んだ。 「…でも、聴いたところに寄れば──というか、図書館の記録文献を見れば少しは分かるのですが、ええと…」 まさたさんは、そう言うと言葉を止めて頭を押さえた。どうやら僕の名前を思い出せずにいるらしい。 「──あ、僕、ゆきと言います。改めて宜しく」 「そう、ゆきさん。こちらこそ宜しく──で、話を元に戻しますけど、あなた三つくらい属性は持っているんじゃないんで すか?」 まさたさんにそう言われた僕は、首を傾げることで意味が分からないと言うことを伝えた。 「つまり、初音さん属性とマルチ属性と…あと一つは何だったかな…まあ、そう言う風に持っているじゃないですか」 それを聴いて、僕はぽんっ!と手を叩いた。 「悩みは解消されました?」 「でも、根本的に人数が少ないんです…。いくら最近『甲斐性っ!』が人気出ているからって、レッドブラッツには敵うわ けないし…、セリスさんとはしょっちゅうぶつかっているような気がするし…」 僕は、言いながら顔を俯かせていった。 「ほらほら、そう沈まないで下さいよ──」 まさたさんは、苦笑しながら僕の背中を叩いた。「──ここは泣き上戸用の居酒屋ではないんですから」 それを聴いた僕は、思わず苦笑していった。 「なかなかきついこと言いますねぇ」 「泣き上戸は性的な不満から来ると聴いたことがありますし」 そう言ったまさたさんは、やはり笑顔であった。 ──この男、とんでもないこといいおる…。 僕は心の中でそう呟き、また紅茶を飲んだ。 「そうそう、この紅茶とても美味しいですよ」 僕がそう言うと、まさたさんは無邪気に笑いながら、 「ええ、実はその紅茶、毒入りなんです」 と、言った。──って、えええええええっっっっっ!!!!!!????? そして、いきなり来るからだの痺れ。 「あの、冗談ですよね?」 「まっさかぁ☆」 更に無邪気な笑顔、そして僕は漸く思いだした。 そう言えば、美加香ちゃん達も毒飲まされたって話を聞いた気がする…。 体中に痺れが回ったとき、僕は場違いにもこういった。 「あの、やっぱりこう言うときは…、クッキー持ってきて、『偶然だね、そのクッキーも毒入りなんだよ』って言わなきゃい けないんでしょうか?」 だが、彼は楽しそうに首を振ると、 「僕は、薔薇はちょっと…アンシーさんもねぇ…」 と、はにかみながら言った。 数日後。 「ゆきさん、やっと思い出しました。あなた確か、「ゆき@節分の豆から柏木四姉妹(特に三女と四女)と柳川君を助け るの会(耕一君除く)会長」でしたよね」 何とか学校に戻れた僕の前に、そんなことを言いながらまさたさんがやってきた。 … お し ま い … ------------------------------------------------------------------------------------------ やぁっっっっっっっっっっっっちまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっぃぃぃぃ!!!!!!! ゴメンネマサタサン、ゴメンネマサタサン、ゴメンネマサタサン…。 コメント 「ゆきちゃん初のれっきとしたLメモです。生贄のまさたさんごめんなさい」 種類・パロディ ジャンル・独・L 主役・まさたさん 暇つぶしに、ゆきのデータ紹介(削除してもいいです、まさたさんに任せます) 1>ゆき 呼ばれ方は、「ゆき君」、「ゆきさん」、「ゆき」。初音ちゃん(あかりちゃんは?)のみ「ゆきちゃん」(らしい)。 2>「僕」ただ、(男性の前でのみ)「ゆきちゃん」と言うこともある。 呼び方は、「君」「あなた」「〜さん(同学年でも、ただし、初音、あかり、楓、琴音、葵に限り「〜ちゃん」マルチは 呼び捨て)」。先生でも「さん」。 言い切り方は「です、ます」 性格は温厚めで(似非)フェミニスト。 (可愛い)女の子には無条件で優しいが、男にはあまり優しくない。 そのくせ、すぐ拗ねる。 3>1,初音ちゃん(ストーカーではないよ。誰がなんと言おうが好きです) 2,楓ちゃん(ただ、SS不敗流にクーデター起こすつもりはない。あくまでお友達ね) 3,あかりちゃん(結構好きなんだけど…浩之君から奪えるのか?作家さんより先に) 4,瑠璃子さん(何か…あこがれに過ぎないような気がする) 5,琴音ちゃん(多分、突っ込まれ役で終わると思う) 神,マルチ(好きなんですよ、本当。でもね、まず書きづらい。書いている量が圧倒的に少ないそんなこんなで、神) 4>通常技 ビームモップ モップの毛の部分から、二十p〜二mのビームが出る。マルチがいなければ様にならなかったはずなのに、最近では生徒に標準装備されているとか。 特殊技 お掃除 床を綺麗にして、相手を転ばせる…らしい。 必殺技 ルカ君召還 作者の権限でオリキャラを召還し、戦わせる。たまにメグちゃんもついてくる。SS上では、ルカ君はもう居座っている設定だからどうなるのだ? 超必殺 大爆発 いきなり爆発する。痛い、とっても痛い。自分もくらう(SS上では、すぐ復活する。でないと困る) 連携技 超絶清掃 周りから、初音ちゃんかマルチをつれてきて一緒にお掃除する。敵さんの頭の中まで掻き回すから、とっても痛い(筈)。 5>どうやら初音ちゃんの「お玉」を持っているらしい。 ジン先輩の実験台でもあるらしい。 僕の性格設定は、「メタオ」と「欲望の続き」の影響により、壊れているらしい。 初音ちゃんの手料理とフライパンが欲しい。 初音ちゃんには、まだ告白をしていないらしい。 あおちゃんというお友達(女性)がいるらしい。 タ○シ○ド○面○という宿敵がいるらしい(ゆきの独り言参照)。 以上。 ルカ君について 一人称は「僕」で、桜花という刀を持っている。 はっきり言ってめちゃめちゃに強く、両手のみ鬼にできる。 鬼でも感知できないほど、足が速い。16歳。 メグちゃんについて 一人称は「メグ」。魔法という魔法を使える。 内気なのに、ルカに対しては大胆…なのか? 14歳。