平穏無事 投稿者:koseki

「朝刊ー、ちょ〜か〜ん〜お〜わ〜り〜♪」
「koseki君おつかれさまー」
「理緒さんおつかれさまです〜」
「二度寝して遅刻しちゃダメだよ?」
「今日は委員会の早番なのでこのまま登校なのです〜(しょんぼり)」
「あはは、がんばってね〜」
「は〜い、いってきま〜す」
 
 

 
「や、どうもご無沙汰しておりました。
光陰矢のごとしとか、月日のたつのも夢の内とかいいますけれど、最後に登場してからもう何年
ぶりになりますか。いやぁ何とも早いもので、僕なんか役柄忘れちゃってもー
あんまり暇なんで、たまには一日を綴ってみようかとも思いましてね?
まァ尺が短いので手に汗握るバトルとか、感動的な超大作とかは期待しないでくださいよ?
ま、僕にそんなの期待する人もいないでしょうけど、ね」
 
「さて、今日は学園における公的な武装集団こと風紀委員会の日常について。
好きでしょ? 戦闘。
僕は嫌いだけど」
 
「僕たち風紀委員会のお仕事といえば、本来は花壇の清掃とか、校内に残る生徒の追い出しとか、
エロ本隠匿者の摘発私的制裁といったところですがここは試立学園
テストケースであることを盾に取った、常軌を大幅に逸した治外法権の結果武装するわ魔法使う
わバイオハザードは起こすわ衛星軌道には戦艦浮かべるわちょっと撃ち合おうかとまぁ好き放題
やっちゃって
当然被害も甚大。
あんまり好きにやった結果学園側も匙投げて。
 
『学生のことは学生がやりなさい!』
 
という鶴の一声によって学園内の治安維持組織、風紀委員会が結成されることとなったのです。
まぁ、岩下さんのジャッジやきたみちもどるさんの校内巡回班の方が戦闘力は高いんですけどね〜
実際にどんなお仕事をしているのかといいますとー」
 
 

 校門前 

 
「おはよう」「Dセリオォォォォォォォッ! 今日こそ決着つけてやるッッ!!」「なにやらず
いぶん久しぶりですが、昨日も決着は付いたと思いますが?」「やかましいッ!喰らえ必殺!」
「おーっす」「はい、オセンにキャラメル〜。ラムネもありますよー」「さぁ今朝の大一番もジ
ン・ジャザムとDセリオ、グレン○ガンを見てテンションアップ中のジンが勝つかいつものように
Dセリオがあしらうか! 一口100円からさぁ張った張った!」「あ、オレDセリオに二口」「いや
ジンだろう、一口だが」「今日は服装検査がありますから、裏ボタンなどを改造している方はお
早めに第2購買部までどうぞー」
 
「えー、このように混沌とした登校風景をさばききるのがまず朝のお仕事ですねって、神海
さん賭博行為はやめてください。beakerさんもギャラリーにジュース売らないでって抜き打
ち検査なのになんでばれてるんですか!? ってか部長そろそろ校門閉めたいんですけどぉ〜。」
「邪魔をするなkoseki! 漢ならなぁ、出会った以上戦わねばならん相手がいるんだ!」
「難儀な性格だよねぇ、おはよう先いくね」
「あ、ゆきさんおはようございます〜」
「先にいくな無視するなぁッッ!? ええい黙ってそこで見てろ!」
 
「Dセリオ! 歯ぁ食いしばれぇッッ!!」
「あきらめの悪い人ですね」
 
右手のドリルを振りかざし突進するジンにDセリオは3線のレーザーを放つ。
一発は思いっきり狙いがそれてDセリオの足下を深々とえぐった、残る二本はジンの装甲に風
穴を開ける。
しかし浅い、正面装甲こそ貫通しているがその程度でジン・ジャザムは止まらない。
 
「無茶で無謀と笑われようと、意地が支えのケンカ道!」
 
だがジン・ジャザムがその程度で終わるとはDセリオも思ってはいない。
 
「ですがその傷ついた装甲でこれを受け止められますか?」
 
MOAB。
それはまさに鉄柱であった。
どこから取り出したのか長さ約九メートル、重さ9トンという火薬のかたまり。
本来なら空中投下するべき代物を、あろう事かDセリオは片手でジンに投げつける。
 
「全員口を開いて伏せてっ!」
 
kosekiの叫びに少し遅れ、強烈な閃光と爆風が巻き起こり、強烈な風は宙に舞いキノコ雲を形
成する。
無事なのはM・Aフィールドを張ってマルチをかばっているセリスと足下の穴に逃げ込んだDセリ
オのみ。
後に残ったのは吹き飛ばされたkoseki以下風紀委の面々と罪もない学生たち、そして……
 
「爆風は上に向かう、よって逃げるなら頭を低くするか穴を掘る、化学の実験だよなぁ?」
 
ぼろぼろになりながらも右手のドリルをかざすジン・ジャザム。
対しDセリオは穴の中。
 
「………誤算でした、一応考えてはいたのですね」
「科学部部長をなめるなッ! 必殺! ギガドリルブレイクッ!!!!!!」
 
勝者、ジン・ジャザム 
 
「強靭!無敵!最強! 粉砕!玉砕!大喝采! フハハハハハハハ!」
「ジ・ン・君☆」
「ち、千鶴さん!?」
「朝からゴミとかミサイルとかまき散らしちゃダメだってなんべん言えば解るのかな?☆」
「ちょ、千鶴さん包丁はダメ、ダメ装甲の隙間に突き立てないでああ切れる切れるアーッ!!!」
 
調理1分、スクラップのできあがり。
 
「………部長、ここはやはり『おのれの力で立ち上がれるか?立てれば良し、立ち上がれなけ
ればそこまでだ』というべきでしょうか?」
「やかましい!」
「はいドロー、つまり掛け金は親の総取りですよ?」
「「「「「「「「「「神海テメェェェェェェェェェェェェッッ!」」」」」」」」」」
 
早朝校門警備結果報告。
遅刻12(全員行方不明)、重傷15(内修理可能1)
 
 

 学園食堂、渡り廊下
 

 
本校の食糧事情はきわめて異常である。
元来教育機関という公の組織でありながら亜空間に存在し登下校は転移装置を要するだの山奥
に隔離されているだのと所在がはっきりとしない本校は、その学生および関係者以外に所在が
理解できないという特殊な環境にある。
結果光熱水道は自前で何とかするにしても食料、わけても多感かつ飢えている学生たちを満足
させるバリュエーションと量を提供することは史上かつ最大の命題であり、難問であった
これを解決したのが本校近所のZZZ商店が経営する第一購買部ー通称学食ーであり、かの商店
こそが本校の生命線を握っていると言っても過言ではない。
量は多く味もそこそこ、なにより安い。
ならば何が問題なのか?
 
「人手がね、足りないのよ」
「足りませんか? XY-MENさん」
「足りんね。考えても見ろ? おやっさんの店はパートも含めても十人といない、当然作れる
量は限られる、パンじゃ腹一杯となると高くなるからな。それに対しこっちはリネットエディ
フェルアズエル三校舎に入転校自由な生徒が不特定多数、これらが一斉に食料を求めて学食に
集うんだ。そりゃ争奪戦になったあげく殴り合ったり魔法ぶっ放して半壊させたりするだろう?」

だからオレのたこ焼き屋も儲かるんだがな、とXY-MEN

「『身の安全が保証されない限り、遺憾ながらしばらくの間営業を停止させていただく』と最
後通牒がきてますけどねぇ〜」
「はっはー、だからオレが委員長の命令で風紀の指揮を取ってるんだろう? わざわざ生徒指
導部の連中まで集めて」
「あ、隼さんおつかれですー」
「ふふふ、今ウチの真籐氏が各所にトラップを仕掛けてますよ」
「任せて大丈夫なんだろうな?」
「ふふふ、俺のプランに問題はありませんよ? あ、終わったらチョココロネ確保で一つ」
「へいへい、っと来たぞ! 一班二班、警棒抜けッ! 走る者、割り込む者、食券を奪う者、
武器を所持し使用する意志有りと見なす者に対しての発砲は任意!」
「「「了解!」」」
 
まず二階から屋根を伝い侵入を試みた不届き者が真籐の罠にかかり宙づりにされる。
学食の窓を突き破ってポーズを決めたTaSがラバー弾の十字砲火を浴びる。
偽造食券を使おうとした生徒が隼のくらげになめ回される。
しかし何より数が多い!
 
「ええいkoseki、直接火力支援」
「は、はいさっ 炸裂点は頭上1Mくらい、えー弾種は」
「さっさとしろ!」
「はいな、いっきま〜す」
 
キャノン砲が鼓膜をたたきつけるような爆音を轟かせ、高圧力で押し出された砲弾が
空中で炸裂する。途端砲弾から白いモノがあふれ、学食中が一寸先も見えない霧に覆
われた。
 
「げほっ、げほっ……テメェ、何を撃った?」
「暴徒鎮圧用のP弾、パウダー弾ってやつです〜 催涙剤を粉末にしたやつで大昔機動隊が
使った逸品ですよ?」
「ほーそうか、じゃあこの真っ白けの粉だらけになった学食で、どうやってメシを食うんだ
テメェは?」
「………おおっ」
「おおっじゃねぇこのがらくた砲台、バラしてキャタピラつけるぞこの野郎! 委員長に怒
られるのは誰だと思ってるんだ!」
「XY-MEN君?」
「げ、委員長……」
「ちょっといいかしら………この責任、誰が取ってくれるのか聞かせてもらえるかしら?」
「いやちょっと、それはkosekiが」
「わざわざディルクセンの生徒指導部から人手を借りて失敗なんて言わないよねぇ? 共同
作戦でもして緊張緩和しろって監査部のとーる君がうるさくしつこくねちっこくいうから受
け入れたのに泥塗ってくれて、時給がさらに下がるかな? それとも任務放棄で500円マイナ
ス? ねぇどっちがいいかなぁ?」
「どっちもいやだー!!!!!!!」
 
結局学食は二三日(物理的に)使用不能。
 
「kosekiー! テメェのせいだろーが!」
 
ついでに僕も当分の間罰登板(しくしく)
 
 

 放課後
 

 
「下校時刻を過ぎました〜 校内に残ってる生徒はただちに帰りましょ〜」
 
拍子木が高い澄んだ音を出し校舎に響き渡る。
バレーボール部、格闘部を除けばほぼ文系という本校の特色上、この時間まで残っている
物好きはほぼいない、もっとも

「幻八さんみたいに住み着いてる人は例外だけど〜っと、人が残ってるのは補習があるエ
 ディフェル校舎だけだね〜」

チェックリストの記載が終わり職員室に向かう。
教職員の数に対し圧倒的に生徒が多い以上、このような雑務も必然的に風紀委員の仕事と
なる。

「お? kosekiじゃないか、なにやってるんだ?」
「あら、浩之さん? 補習ですか?」
「逆だよ、志保のやつが補習で捕まってるから待ってるんだ。『帰りは憂さ晴らしにカラ
 オケいくんだから待ってなさいよ!』ってな」
「あは〜、それはご苦労様です。でももう施錠しますし、そろそろ終わるんじゃないです
 か?」

すでに日は地平線に落ち、空は赤から蒼を含んだ黒へ、そして星の煌めく夜へと変わろう
としている。

「もうそんな時間か。そうだ、kosekiもカラオケにいかないか?」
「え〜、今からだと校則の門限時間越えちゃいませんか?」
「風紀委員め、あかりも後で合流するんだけどなー」
「いく、いきます!」
「へーへー、 じゃあ校門で待ってるから早く準備しろよ」
「はーい」
 
浩之と別れ、以上がないことを当直教師に報告して自分の教室へ戻る。
拍子木を所定の位置に戻し、警備日誌をつけるのが一日最後の業務。

今日も楽しかった、明日も楽しいのだろう。

明日はもっとよい日でありますように。
 
「○月○日、平穏無事 kosekiっと」
 
 


おまけ?
 
 
そもそもLメモとは何か。
SSだろうが、Lだろうがみんな作者が好き買ってやるための道具じゃないかというアナタ、
そうそこのアナタのことだよお客さん!
同じじゃないんだよこれが。
 
否、断じて同じであってはいけなかったのだ。
SSの歴史はキャラ萌えの歴史でもあった、いかに他作家との差別化を図るか、いかに自ら
が愛するキャラを押し出すか。
とどのつまりは自分がLeafキャラと愉快に遊ぶにはどうしたらいいのか。
斬新でリアリティあふれるコンセプト、SSの歴史に新たな一ページを刻む企画となるはず
だった。
各作家の趣味を最大限に活用したキャラ設定、Leafキャラを集めた学校へのSS書きの編入、
部活や委員会活動を通しての交流。
厳に戒めるべきは思考停止的かつ他人が使えないようなな「俺つえEEEEEEEEEEEEEEEE」ご
とき没個性書き方であった。
 
体育祭、学園祭、アフロ、テニス、グラップラー
 
ありとあらゆるコンセプトが導入され、複雑な人間関係にSS書きは発狂し、新人は逃亡し、
リスト管理者は疲労困憊し、Lの結果がLで否定されるという捻れも発生し結果混沌とした。
 
オールマイティな企画の結果いかなるストーリーが生まれるのか、非日常の中の日常を書こ
うとすれば「パターン」といわれ、書き続けるにつれ周りとあわせなければならないという
永遠のジレンマ。
しかし、今更それをいっても詮無きこと。
今はただ万感の思いを込めて…
讃えよ 試立Leaf学園!
讃えよ Leaf!
 
私はここで筆を置くも、この学園はまだ終わってはいないのだ
ほら、耳を澄ませば新たなる息吹が………
 
 
「フォーーーッ!」
 
 
………フォーッ?
 
 
 

…………今じゃこのくらいが限界ですというか設定とかいろいろ忘れてます、ごめんもう
無理というかどこかで見たことのある話ばかりのようなというか
題材はミニパト、某ドリルなどでしたー
それでは